X以外のSNSでの投稿にはPrivatter+がおすすめです

アンドロイドは愛を知らない

全体公開 1489文字
2025-04-29 11:07:54
Posted by @fee1109

ナッツを演じました。

個人的に好きなタイプのテーマにもかかわらず、意外と乗れなかった作品。
理由はいくつも考えられる。

本作はアシモフの『ロボット三原則』、ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」から『フォークト・カンプフ検査法』、クラークの「2001年宇宙の旅」から『ハル』といった、古典SFへオマージュが捧げられている骨太のミステリであり、情報量の多さが印象的。
ミステリ要素を重視する方なら、満足するのではないかと思う。

一方で、終盤の『犠牲を決めるフェイズ』などのエモ要素も備えており、ミステリもエモも楽しめる作品を目指していると思う。

ところが、個人的には(もともとあまりミステリを楽しむプレイヤーではないのだが)どちらもあまり楽しめなかった。

なぜか。
まず、ミステリ要素の情報量が凄いため、頭が疲弊してしまったこと。盤面に出る情報量をプレイ時間(休憩時間含む)内に捌くのはなかなか大変。
何せ休憩時間10分中にも、読めなかった盤面情報を読んでいて、読み終わった時には残り1分23秒になっていた。
この情報量なら、読み込み時間(休憩時間)がもっと欲しいところ。

次に、これもミステリ要素だけど、被害者の所長がクズすぎて真面目に推理する気をなくしてしまったこと。
ほぼ全員が所長を殺そうとしていて、そのうちのどれが『所長を殺したか』なんてどうでもいいじゃあ、ないですか。
所長なんて死ねばいいんですよ。犯人はグッジョブですよ。
「ナッツは~所長さんを誰が殺したにしても~、別にいいと思いますよ~。あんなやつ~死んで当然ですもん~(思考放棄)」
という状態になってしまったこと。
みんな、よく頑張って推理するなぁと思って眺めていました。
自分は犯人でもないし、あまり疑われるポジションでもないし、どーでもよくなってしまいました。

最後にエモ要素ですけど、キャラクター同士の関連が、ミステリに対する情報量に比べると圧倒的に少ないんですよね。
ナッツはチヨコとハルと仲良しという設定なんですけど、特に絆を感じるシーンは少ないです。
ペア密談もないですしね。ナッツはイチゴを『イチゴっち』と呼んでいるので、何かしらの愛着を持っていそうなんですが、一度も呼ぶ機会がなかったです。研究員同士の人間関係が、あまり描かれていないのが残念です。
ナッツというキャラクターには入り込みやすかったんですけど、チヨコからもらった愛というのもそこまで実は伝わらなかったし
(色々世話になったという『事実』は情報としてHOでわかるんだけど、読み合わせなどからはあまり伝わらない)。
それを言えば、ライムとユズの恋人関係も全然ラブラブ感は感じなかったし、
イチゴとキナコのシスコン・ブラコン兄妹も、ほとんどラブラブ(?)感を感じなかったです。
ロールプレイがめちゃくちゃできる卓なら良いのかもですが、それ以上にもっと『読み合わせ』がほしかったですね。

で、最後ハルちゃんが犠牲になる事も読めちゃったんですよね……。だって、投票ないですし。
だから、ハルちゃんが犠牲になる事自体は悲しかったんですけど、本気で誰を犠牲にするかを議論するテンションではありませんでした。
犯人であるライムは、自分を犠牲にしたいという気持ちが伝わってくる良いロールプレイをしていたと思います。

そんなわけで、推理をガッツリ楽しみたい人や、それほどキャラクターに関する情報がない『仲良しキャラ』に対しても愛を感じられる人にはお薦めです。
実際、感動している方もたくさんおりますし……








投稿にいいねする


© 2026 Privatter All Rights Reserved.