3月~5月のサガムウ月間を祝ってにょたムウちゃんに挑戦してみました。キャラ改変・女体化大丈夫な方はよかったらご覧くださいませ。女体化してもやっぱり秘密の関係。
@gotoplanisphere
創立記念日のお休みの日、誰にもみつからないように白サガ先生と遠くの水族館に行く。私はいつも校則でひとつに結んでいる長い髪をほどき、精一杯おしゃれをする。
先生に子供っぽいと思われたくないけれど、白サガ先生は清楚なのが好きだって知っているからお化粧はしない。そのかわり色つきリップを塗ろううかと手にとった私は、ふと考える。
(キスするときリップクリームを塗っていると唇がベタベタしちゃうし、なにか塗ってるって屹度気づかれちゃう。白サガ先生はそういうのあんまり好きじゃないだろうな…)
そんなことを考えながら鏡の中の自分に向かって少し唇をつきだしてみた。色は白い方だから唇も淡い桜色で、われながらふっくらとみずみずしく見える。
(やっぱり何も塗らないで行こう)
色つきリップを羊模様のポーチにしまいながら、白サガ先生は今日は私にキスするだろうかと考える。
白サガ先生と私は恋人同士だ。けれど私達は先生と生徒でもあるから、誰にもふたりの関係を知られる訳にはいかない。だからデートも人にはみつからないよう気をつけなければいけない。秘密の恋人同士だからか、先生はキスだってあまりしてくれない。
ほんとはキスだけじゃなくて、もっと違うこともして欲しいのに。
私はそっと唇をおさえる。
もっともっと違うことを、いっぱいいっぱいして欲しい――
***
待ち合わせ場所に現れた私を見た白サガ先生は一瞬眩しそうな顔をした。
胸元が開いている服や短かいひらひらのスカートで私が外を歩くのを先生はとても嫌がる。だから今日は大人っぽさを意識してノースリーブの薄手コットンのタートルとセミタイトのひざ丈スカートを着てきた。
「先生、行きましょうか?」
覗き込むように身をかがめて上目づかいに先生を見上げる。胸が揺れたのを感じて私はちょっと恥ずかしくなる。だから胸が大きいのは厭なのだ。先生に品がないと思われないだろうか。
でも白サガ先生はいつもの制服姿ではない私から慌てたように目をそらす。そんな白サガ先生に私はちょっと嬉しくなった。
私は水族館が好きだ。
深い海の底のような青い闇の中で、大きな水槽の中を魚たちが銀色にきらりとひらめきながら行き交う。分厚いガラスのすぐ前は仄青い光に照らされているけれど、少し離れると紺藍色の闇があたりを満たす。
次の水槽に向かう途中のそんな闇の中で白サガ先生はそっと手をつないできた。知的で優しい先生らしい大きくてしなやかな手。
学校での白サガ先生はいつも落ち着いていて、クールで、わりと厳しい先生だ。でも本当は感情豊かで、とても優しくてちょっとだけ意地悪。そんな先生を知っているのは私だけだと思うと、すごく嬉しくなる。
もっとくっつきたくなって、つないだ手をほどいて先生の腕を両腕で抱える。白サガ先生は背が高い。先生の肩に頭をあずけると、もう片方の手で先生は私の頭を優しくぽんぽんとしてくれた。
歩きにくいけれど、そのまま白サガ先生の腕に両腕をまわしたまま歩く。半袖の先生の腕とノースリーブの私の腕が触れ合って、空調のきいた水族館の中でもしっとりとほのかに暖かい。顔も分からない青闇の中で私は少し大胆になる。先生の腕に胸をおしつけ、シャツの上から先生の上腕にキスするみたいに顔を軽く押しあててみたりした。
先生が私の方を見下ろした気配がした。
先生は私の腕をほどくと、私の肩に手をまわして少し強引に歩きだした。ひんやりとむき出しの肩に先生の手が熱を持って感じられる。
次の水槽が置かれた部屋へ向かう途中に、片隅にちょっとひっこんだ窪みのような場所があった。先生は私を連れてそこに入りこむ。その窪みはどの水槽からも遠く、暗闇に慣れた目でもそこに人がいるとはまず気づかないようなスペースだった。もともと平日の水族館は人影もまばらだったが、ちょうど人気のペンギンショーの時間だからか、見渡す限りの展示室には誰もいなかった。
「せんせい…」
(続く)(続かない)