@lmyonsanl
「琴浦さん、捜査の協力をしてほしいというメールが来てるんですが……。ええっと、探偵のお名前は」
「あー、断っといて」
「そんな、名前も聞かずに……」
「誰からかはわかるよ。あれだろ、研究所出身の清楚系ビッチ」
「なんてこと言うんですか!」
「でも伝わったろ?」
「いやぁ……、まぁ……。……はい」
「あいつ俺の仕事用携帯にもガンガン連絡してくるけど、全部無視するから直接事務所に連絡することにしたんだな」
「えっ! これまでも無視してたんですか!?」
「当たり前だろ……。あいつにこれ以上関わると、厄介ごとに巻き込まれそうな予感がビンビンするわ……」
「な、なんでそんな人に気に入られてるんです……?」
「俺にもわからん」
「――わからん、じゃないでしょう? 陽ちゃんってば女の子とお話しする時、いつもいい加減にお返事するから……。その子にも話なんかろくに聞かずに、全肯定の返事してたんじゃない?」
「……聞いてたのかよ……」
「山本さん、おかえりなさい」
「はい、ただいま。――ええ、ええ。しっかり聞いていましたよ。私は陽ちゃんが子供の頃から言っていますよね? 人のお話はちゃんと聞いて、考えて返事をなさいと」
「聞いてるよ。でもどうでもいい話だからって『どうでもいいわ』なんて言えねーじゃん。勝手に気に入られてこっちも困ってんだよ。……社交辞令だってわかれっつの」
「……と、とりあえず、今回はお断りするということで……?」
「ああ。頼むわ」
「でも一度くらい相手をしてあげないと……。陽ちゃんそのうち刺されない? 大丈夫かしら?」
「こっわ!! 山本さん、なんでそんな怖いこと言うんだよ!」
「だって……。ねぇ?」
「ええー……。俺そんなに悪いかぁ……?」
「ま、まぁまぁ……!」
「うふふふ」
「笑いごとじゃねーから……」