第4回 フリーワンライ参加作 企画アカウント様(https://twitter.com/freedom_1write)
お題:紫陽花、夢占い、海、初めての、時計塔
ジャンル:オリジナル(ブーン系)
@huyutoya
ブーン系とは?
→AA(顔文字)を使用した形式の読み物
→AAそのものは共通して使われるが、作品ごとに個別の性格や設定を持つ(参考例:手塚治虫作品)
海が広がっている。
奇妙に曇った灰色の空と、濁った海。
ξ ⊿ )ξ ( ω )
知らない男女が海の中に立っている。
顔は見えない。
ξ ⊿ )ξ「 」
けれども彼女達は何かを伝えようとし。
( ω )「 」
いつもいつも、聞こえないで終わる。
咲き誇る花。
鮮やかな赤。くすんだ青。
紫陽花。
海に咲いた花弁が、二人の足元から散るように、湧き上がるように、広がっていく。
それはまるで、自分を呑み込もうとしているようだった。
('A`)花夢のようです
じりじりと日が照る。
梅雨の合間の見事な晴れの日だった。
(;'A`)「あっちぃ……」
海の見える道を歩きながら、ドクオは呟いた。
ああ全く、何でこんな所まで来てしまったのか。最悪の気分だ。
◇
十
('A`)「ん?」
('A`)「……『占い、承ります』、って字ィちっちゃ!」
('A`)「何だよこの看板……案内する気あんのかよ」
◇
十 ....( 'A`)
◇
十 ('A`)ピタ
◇
十 ('A` )....
('A`)「……『時計塔の二階』」
('A`)「これかよ。マジかよ」
どうやら目的の場所は、この看板の先のようだった。
('A`)「……お邪魔しますよーっと」
('A`)「あー涼しい」
川('A`)「……誰もいねえのかな」
川 ゚('A`)「まあこの時計塔も看板も、随分寂れてるしな……」
川 ゚ -゚)('A`)
川 ゚ -゚) .....( 'A`)
川 ゚ -゚) ('A` )
川 ゚ -゚)ノシ ('A` )
川 ゚ -゚) Σ('A`;)「うおおおおおお!?」
女が背後に立っていた。
長い黒髪を背中で遊ばせている。
川 ゚ -゚)「いらっしゃい」
(;'A`)「い、いつからそこに」
川 ゚ -゚)「お前が階段を上ってきた時から」
(;'A`)「声かけてくれよ!」
川 ゚ -゚)「気付かない方がどうかと思うが」
(;'A`)「そ、それは、確かに……」
川 ゚ -゚)「まあ気配は殺していたけどな」
('A`)「確信犯じゃねえか!!」
川 ゚ -゚)「さて、お茶でも淹れよう」
('A`)「おい待て」
川 ゚ -゚)「話をしに来たんだろう?」
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「私はコーヒー党だ。構わないな」
('A`)「言いながら既に用意してんじゃねえか……」
川 ゚ -゚)「とりあえず気が散るから座れ」
('A`)「……ハイ」
この酷く強引でマイペースな女は、例の分かりにくい看板を書いた主だった。
コーヒーの香りが漂う。香りは悪くないが、正直美味くない。
川 ゚ -゚)「それで、何を占って欲しいんだ?」
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「流石にテレパシーは持ってないから喋れ」
('A`)「いや……何か、本当にあると思わなくて」
ネットの噂を頼りにやって来て、すっかり道が分からなくなって、最悪の気分だった。
そしてここに至ってこの強引な女のペースに完全に飲まれていたが、我に返ると。
川 ゚ -゚)「ま、分かりにくい場所だからな」
('A`)「おまけに看板の文字は小さいし」
川 ゚ -゚)「そうか? お前の目が悪いだけじゃないか?」
('A`)「あれは誰がどう見ても小せえよ」
川 ゚ -゚)「そうか。明日あたりもっと大きく書き直そう」
で、と女は頬杖をついた。
川 ゚ -゚)「占って欲しいことを、話せ」
('A`)「……夢、の話で、いいんだよな」
川 ゚ -゚)「ああ。夢以外でも占いはするが、聞きたいのは夢占いか」
('A`)「ああ」
コーヒーを一口。やはりマズい。
('A`)「三日に一回くらい、いつも同じ夢を見る」
そしてドクオは、ついに本題を切り出した。
川 ゚ -゚)「ふむ」
海と、知らない男女と、紫陽花。
話してみれば案外短いそれを聞いて、女が返したのはその一言だった。
('A`)「……」
川 ゚ -゚)
('A`)「で、あの、占いは」
川 ゚ -゚)「ん? ああ。今日は暑いからどうしようかと考えていた」
('A`)「おい」
所詮噂は噂、ただの変人の話が膨れ上がっただけか。
今すぐ帰ろう、そして忘れよう、とドクオが決意しかけたその時、女は立ち上がった。
川 ゚ -゚)「お前、名前は」
('A`)「え、あー、鬱田ドクオ……」
川 ゚ -゚)「分かった。私は素直クール。クーと呼べ」
('A`)「お、おう」
女は本棚から一冊の本を取り出す。
川 ゚ -゚)「今日は特別だ。始めるぞ」
('A`)「何をだよ」
川 ゚ -゚)「無論、占いだとも。さあ、お前もこっちに来て立て」
('A`)「な、何なんだよ」
川 ゚ -゚)「ドクオ、お前の聞いた噂では、私は何と呼ばれていた?」
唐突な展開と問いに一瞬声が詰まる。
だが、その呼び名は脳裏にすぐ浮かんでいた。
('A`)「『時計塔の占い師』」
川 ゚ -゚)「そう。もう一つ二つ、なかったか?」
('A`)「……『時計塔の気狂い魔女』」
川 ゚ -゚)「気狂いとは、また余計な称号がついたものだ。まあいいさ。
――その所以を、見せてやろうじゃないか」
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「ほら、こっちへ来い。知りたいだろう?」
ドクオは立ち上がる。
未だコーヒーの香りがけぶる中、部屋の中央へ進む。
時計塔の気狂い魔女――クーは、本を開く。
クーの手の上で、その本は勝手にページをめくり始めた。
唖然とそれを見つめていると、にやりと魔女は笑う。
川 ゚ -゚)「――さあ、お前の夢を解き明かそう」
今になって、時計の音が大きく大きく響き始める。
ぶわりと、目の前を白いページが埋めた。
('A`)「っ……」
ドクオが目を開けると、そこは海だった。
(;'A`)「え」
川 ゚ -゚)「やはり涼しいな。正解だった」
(;'A`)「え、何、ど、どういう、え?」
まさに、いつも夢で見ている風景だ。
曇り空に海、海から溢れる花弁。ただ、男女の姿は見当たらない。
混乱と同時に、不安が一気に沸き起こる。
こわい。
おそろしい。
分からない、何故急にこんな、いいや、いつも不安だった? 怖かった?
川 ゚ -゚)「さあ。行け」
('A`)「ど、どこへ」
川 ゚ -゚)σ「目の前だよ。お前の夢の源」
(;'A`)そ「……この海に入れって!? 無茶言えよ!」
川 ゚ -゚)「何故だ?」
('A`)「何故、って……」
何故、だろうか。
答えられなかった。
('A`)「だって、こんな妙な海……」
川 ゚ -゚)「その妙な海が、何だって?」
('A`)「……こわい」
川 ゚ -゚)「……そうか」
そうだ、こわい。
酷く恐ろしい。何故だろう、いつもはここまで怖くはないのに。
川 ゚ -゚)「えい」
('A`)「は?」
どん、と背中を押された。
(;ノ'A`)ノ「だあああああああ!?」
呆気なくドクオの身体はバランスを崩し、海に向かって突っ込んだ。
(;'A`)「ててててめえ、何しやがっ」
ごぽり。
海が沸く。
('A`)「……あ……」
赤い花弁が浮かび上がる。
青い花弁が浮かび上がる。
('A`)「あ、うわ」
ぶわり。
まとわり、ついて、いく。
(;'A`)「あ、あ、」
川 ゚ -゚)
(;'A`)「あ、い、いやだ、た、助け」
川 ゚ -゚)
クーは何もせず、その光景を眺めている。
おかしい、こんなのおかしい、ああそうだ最初から間違ってた、あんな噂を信じたばっかりに、こんな目に合っている。
もしかしたらこの女が全部、全部、
( A )「っう、あああああ!」
波が、うねったその時。
ξ゚⊿゚)ξつ( A )
少女の手が、ドクオを掴んだ。
('A`)「……え?」
('A`)⊂( ^ω^)
('A`)「え?」
反対側の手を、少年が掴んで海から引きずり出す。
('A`)「え……?」
川 ゚ -゚)「ふん。やはりな」
('A`)「お、お前、ら、何で」
ξ゚⊿゚)ξつ('A`)⊂(^ω^ )
両脇から手を繋がれて、急速に落ち着いていくのを感じた。
あの感覚は恐怖と不安だったのだと、ドクオは理解した。
(続く)
(続いた→後編)
※
元は2ちゃんねるVIP発祥のSS
現在はVIPおよび、したらば掲示板を中心に作品が公開されている
興味のある方は「ブーン系」「ブーン系 まとめ」などで検索を
→参考
http://www43.atwiki.jp/boonkei/pages/37.html