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彼は誰時の影(サンプル)

全体公開 7878文字
2023-05-13 22:26:51

僕と僕(影)が何も無い部屋に置く家具を探す話です。読み切り本になります。

Posted by @humito727

 金を降ろそうと思った時、自分に影が無かった。
 銀行から出て自身の財布を仕舞おうとしたときに「あ」と思ったが特に動揺するわけでもなく、ただあるはずの影が無いことに気づく、しかし自身には確かな実体が存在している。太陽の光がそこにあって、あちらこちらに光はあればそこに物があれば影は自然と存在するはずなのに、自分自身は不確かなものになったのか、抜け落ちたように影が存在していなかった。
 自分の持っている全ての金を降ろそうと銀行に立ち寄り、受付の窓口に座る女性に金を降ろしたいことを告げた。受付の女性は当たり障りのない声音でキャッシュカードと身分を証明するものを確認したいというので、言われた通りにカードと運転免許証を渡したが、受付の女性は免許証を見て困った顔をしてから、またこれか、と言わんばかりに表情を少し動かした。
 その顔を察するに、つまり、キャッシュカードと免許証だけでは自分自身であることの証明にはならないのだということだった。キャッシュカードには自分の名前と口座番号、免許証には名前と顔写真と住所まで書いてあるのに、受付の女性はこれを拒否した。
「これが駄目なら何があれば自分だと証明できるんだ?」
「自分自身を証明するものですよ」
「隣の人だって普通に金を降ろしているじゃないか」
 隣の窓口にいた老人と受付の女性は止めどない流れの作業で、金を降ろして帰っていった。つつがなく、さっぱりとした流れなのにどうしてこちらはこうも躓くのだろうか。
「申し訳ございません、あちらのお客様はあちらのお客様ですので」
「それとこれとでは話が違うってことだろうけど、俺はただ借りたお金を返してほしいって言ってるだけなんだけどなあ」
 受付の女性が困ったように笑みを浮かべる。微かに首を動かすと彼女から香水の匂いがほんのりと漂った。どこにでも売っている市販の香水で余計な薬品が混ざった匂いだった。
「他に自身を証明するものはありますでしょうか」なんて、決まり文句のようなことを言い出すのでどうしたものかと思った。免許以外に何があれば証明になるのか聞いたが、受付の女性は自分を証明できるものと言うだけで具体的なことを言わないし、お引き取りくださいとの一点張りで、何も出来ずただ女性と一言、二言話すだけで出て行くことになった。
自分で預けた自分の金なのにどうしてこの財布に仕舞う事が出来ないのかまるで意味が分からなかった。分からない、何故という言葉ばかりが心中の内側で繰り返す。こっちは客なのに、金は自分の物だと証明したのに。自分自身の金なのに。
 だが大ごとになって警察を呼ばれるのは本心でもないので、ひとまずは出直すことにした。ひたすら考えたが免許証以外の物を持っていなかった、自身をどうやって証明するのかさっぱり見当がつかない。大声で名前と住所、家族の名前を一人ずつ述べればよかったのかもしれない、そんな珍事を見たら受付の女性は一体どんな顔をしてくれただろう。
 きっと、笑いもしないだろう。変な客が来たとすら思わずに、ただ淡々と書いてあることを告げるだけ、書いてないことは言わないし、指示が無い事はしないのだ。
「証明できるものさえ持ってきていただければすぐにお金を渡します、でもそれでは駄目です、貴方自身の証明にはなりません。申し訳ありません」
 受付の女性はそう言って、次の人を呼んだ。突っ立ったまま、そして呆然となった思考で外に出た。
 自分が自分自身であることの証明?
 運転免許証を見た、これを持っていけばスムーズに金を降ろせて、普段と変わらない一日になると思っていた。大抵これ一枚あればどんな事だって出来るなんて、考えなくとも大抵は想像出来る。
 逆に言えば、このカードがなければ自分を証明できない自身とは、どういう存在なのだろう。
他人の事はあれこれ言えるが、自分の事など全く言葉にすることが出来ないのは妙だった。 
何故自分が自分であることの証明が出来ないのだろう?
 自分は自分であることを証明する方法は果たしてあるのだろうか?
 自分は何だろう。
 証明する術がない。それではこの先ずっと金を引き出せず、枯渇したまま生活を送ることになる。
 それは非常に困る。
 そんなことを銀行の外を出て考えていると気づいた。冬の太陽の真下に照らされているのに、切り取られたように自分の影が無かったのである。


 妙な感覚だった。地面を踏んでいる実感はある、思考は働いている。
 しかし、影が無い。
 銀行の扉を見た、それはガラスの扉なので自分の姿が映っているがそこに存在している。どうしてこんなところで突っ立ってるんだと訝しげに見つめる通りすがりの視線も、風が冷たい事もちゃんとわかっているのに自分自身の影がどこにも地面に浮かび上がらない。
 もしかして自分は幽霊なのか? 安易な考えだが、影が無く実体がない物と言うと幽霊か風かくらいしか即座に浮かばなかった。先ほどまで受付の女性との会話もしていたし、少なくとも女性には自分の姿を捉えていた。もしかすると、彼女が幽霊を見る事の出来る不思議な性質を持っていたとしたって、そうそうお目にかかるほどの偶然なんて信じたくはない。
 一体いつから影が無かったのだろう。試しに片足を少し上げてみるがやはり黒ずみは現れない、少し大げさに歩き方を変えてまじまじと地面を見つめるがやはり無い。あるはずものが無い、無ければいけないものがそこに消えている、おかしい、だが最初から存在していなかったのだった。
淡々と考えても、唸ってもどうにも思い出せない。影の存在を意識しながら生きたことなんて無い、明日も影があるといい、なんて思いながら眠ったことはないのだ。だがいざ影は無いと気づくと困惑が全身を駆け巡って、いよいよ自分自身はおかしくなってしまったのかと思い始める。
気づけば歩きすぎて、足が痛くなると家から遠く離れたところまでやってきてしまった、もうここがどこだか分からず、ただ足元ばかりをみて歩いていたがやはり影は生まれる事はなく、ただ無であった。革靴がふやけてぼろぼろで底と地面がくっついてしまいそうだ。
今頃になってようやく川沿いにあった公園まで歩き続けていることに気づいた、公園には誰も人がおらず自分はどこまでも一人なのだと、影が無い人間なのだと知らしめる。
木々もなく開けた芝生には鉄棒と滑り台、そしてベンチがぽつんと置いてあるだけだった。昔から置いてあるもので誰も点検にしてないだろう。鉄棒なんて掴んだらすぐに外れそうにも見えるし、使われていない事が遠目から分かった。夜が始まる予感を告げる色が空にあった、この時間帯に遊ぶ子供がいるはずもなかった。
木製のベンチに座り、ぼんやりと川を眺める。当然ベンチ自体にも影はあった。物があり、そこに光が当たれば影は出来るのに、ベンチ一つ分の影しか地面には映らない。
 ベンチに影があるのに、自分には影が無い。
日が暮れ、街灯が少しずつ照らし始めていく。川向うの集合住宅地から灯りが付き始めた。家庭の時間が始まっていく合図だ。あの光の下には親がいて子供がいる穏やかな時間が始まっていくのである。そんな体験をしたことがないから、見つめても内に宿るものは何も無く、羨望も無い。夜と日暮れの色が交じり合い、グラデーションがかかる、すぐに見えるかと思っていた月が見えない。
そうだ、最初から何もなかった。 
よくよく考えると、自分自身には何もなかった。運転免許証が無いと自分を証明できないと思っていたくらいの矮小な存在だった。
必要な物を影に取られてしまったような感覚だった。空の財布に役にも立たない免許証に、擦れた靴、どれもこれも不必要な物ばかりだ。
運が良いのか、悪いのか。生まれた時から心身を削って生きてきた、そうでもしないと生き抜く事が出来なかった。感情は無く、ただ淡々と生きることに従順でいた。裏切ったこともあった、信用というものを利用し尊さを奪ったことだって数知れない。
感情を根こそぎ失ってしまい、どうしようもない。自分は果たしてここにいるのだろうか、ここの存在しているのか生きているのか、確認のしようがない。
影が無いのはそのせいかもしれない、時が過ぎて歳を重ねていくたびに消えていったのだ。それも生まれた瞬間からだ、生きることに、目の前の事に必死すぎて影の存在すら忘れてしまった。最初から何かが欠落していた、不必要な物しか抱えられない人間なんて存在している意味は一体どこにあるのだろう。
ここまで来る間、数度の内省を繰り返してきた。所詮は人の考えることだから明確な答えなどでるはずもなく、どんな方法を試しても自分自身には何もなかった。
辺り一帯が暗くなり、家に帰ろうとベンチから立ち上がった時、滑り台の頂からむくりと起き上がる何かがあった。それは黒い塊で、人の形をしていた。いつからそこにいたのか分からなかったがそれは滑り台の上で膝を抱えているように見えた。黒いのにはっきりと輪郭があり、立体的で夜の色と同化はせずに別の色を持っていた。
目が合ったと思った、そしてそれは影だろうと思った。しかし、自分自身の影ではない、なぜならその影は長い髪を持ち、自分よりも若い女だったからだ。
「あたしを見てる?」
「見てる」
 影は立ち上がると、何かに呼応したように少しずつ色を持ち始めた。それは確かに人だった。街灯に照らされた素肌は白く、やがては人の形を作り、滑り台の上で立ち上がったと思うと既にこちらを見下ろしていた。耳が隠れるくらいの黒髪が風で煽られ、ビー玉のような瞳を向けていた。
金を降ろそうと思った時、自分に影が無かった。
銀行から出て自身の財布を仕舞おうとしたときに「あ」と思ったが特に動揺するわけでもなく、ただあるはずの影が無いことに気づく、しかし自身には確かな実体が存在している。太陽の光がそこにあって、あちらこちらに光はあればそこに物があれば影は自然と存在するはずなのに、自分自身は不確かなものになったのか、抜け落ちたように影が存在していなかった。
 自分の持っている全ての金を降ろそうと銀行に立ち寄り、受付の窓口に座る女性に金を降ろしたいことを告げた。受付の女性は当たり障りのない声音でキャッシュカードと身分を証明するものを確認したいというので、言われた通りにカードと運転免許証を渡したが、受付の女性は免許証を見て困った顔をしてから、またこれか、と言わんばかりに表情を少し動かした。
 その顔を察するに、つまり、キャッシュカードと免許証だけでは自分自身であることの証明にはならないのだということだった。キャッシュカードには自分の名前と口座番号、免許証には名前と顔写真と住所まで書いてあるのに、受付の女性はこれを拒否した。
「これが駄目なら何があれば自分だと証明できるんだ?」
「自分自身を証明するものですよ」
「隣の人だって普通に金を降ろしているじゃないか」
 隣の窓口にいた老人と受付の女性は止めどない流れの作業で、金を降ろして帰っていった。つつがなく、さっぱりとした流れなのにどうしてこちらはこうも躓くのだろうか。
「申し訳ございません、あちらのお客様はあちらのお客様ですので」
「それとこれとでは話が違うってことだろうけど、俺はただ借りたお金を返してほしいって言ってるだけなんだけどなあ」
 受付の女性が困ったように笑みを浮かべる。微かに首を動かすと彼女から香水の匂いがほんのりと漂った。どこにでも売っている市販の香水で余計な薬品が混ざった匂いだった。
「他に自身を証明するものはありますでしょうか」なんて、決まり文句のようなことを言い出すのでどうしたものかと思った。免許以外に何があれば証明になるのか聞いたが、受付の女性は自分を証明できるものと言うだけで具体的なことを言わないし、お引き取りくださいとの一点張りで、何も出来ずただ女性と一言、二言話すだけで出て行くことになった。
自分で預けた自分の金なのにどうしてこの財布に仕舞う事が出来ないのかまるで意味が分からなかった。分からない、何故という言葉ばかりが心中の内側で繰り返す。こっちは客なのに、金は自分の物だと証明したのに。自分自身の金なのに。
 だが大ごとになって警察を呼ばれるのは本心でもないので、ひとまずは出直すことにした。ひたすら考えたが免許証以外の物を持っていなかった、自身をどうやって証明するのかさっぱり見当がつかない。大声で名前と住所、家族の名前を一人ずつ述べればよかったのかもしれない、そんな珍事を見たら受付の女性は一体どんな顔をしてくれただろう。
 きっと、笑いもしないだろう。変な客が来たとすら思わずに、ただ淡々と書いてあることを告げるだけ、書いてないことは言わないし、指示が無い事はしないのだ。
「証明できるものさえ持ってきていただければすぐにお金を渡します、でもそれでは駄目です、貴方自身の証明にはなりません。申し訳ありません」
 受付の女性はそう言って、次の人を呼んだ。突っ立ったまま、そして呆然となった思考で外に出た。
 自分が自分自身であることの証明?
 運転免許証を見た、これを持っていけばスムーズに金を降ろせて、普段と変わらない一日になると思っていた。大抵これ一枚あればどんな事だって出来るなんて、考えなくとも大抵は想像出来る。
 逆に言えば、このカードがなければ自分を証明できない自身とは、どういう存在なのだろう。
他人の事はあれこれ言えるが、自分の事など全く言葉にすることが出来ないのは妙だった。 
何故自分が自分であることの証明が出来ないのだろう?
 自分は自分であることを証明する方法は果たしてあるのだろうか?
 自分は何だろう。
 証明する術がない。それではこの先ずっと金を引き出せず、枯渇したまま生活を送ることになる。
 それは非常に困る。
 そんなことを銀行の外を出て考えていると気づいた。冬の太陽の真下に照らされているのに、切り取られたように自分の影が無かったのである。


 妙な感覚だった。地面を踏んでいる実感はある、思考は働いている。
 しかし、影が無い。
 銀行の扉を見た、それはガラスの扉なので自分の姿が映っているがそこに存在している。どうしてこんなところで突っ立ってるんだと訝しげに見つめる通りすがりの視線も、風が冷たい事もちゃんとわかっているのに自分自身の影がどこにも地面に浮かび上がらない。
 もしかして自分は幽霊なのか? 安易な考えだが、影が無く実体がない物と言うと幽霊か風かくらいしか即座に浮かばなかった。先ほどまで受付の女性との会話もしていたし、少なくとも女性には自分の姿を捉えていた。もしかすると、彼女が幽霊を見る事の出来る不思議な性質を持っていたとしたって、そうそうお目にかかるほどの偶然なんて信じたくはない。
 一体いつから影が無かったのだろう。試しに片足を少し上げてみるがやはり黒ずみは現れない、少し大げさに歩き方を変えてまじまじと地面を見つめるがやはり無い。あるはずものが無い、無ければいけないものがそこに消えている、おかしい、だが最初から存在していなかったのだった。
淡々と考えても、唸ってもどうにも思い出せない。影の存在を意識しながら生きたことなんて無い、明日も影があるといい、なんて思いながら眠ったことはないのだ。だがいざ影は無いと気づくと困惑が全身を駆け巡って、いよいよ自分自身はおかしくなってしまったのかと思い始める。
気づけば歩きすぎて、足が痛くなると家から遠く離れたところまでやってきてしまった、もうここがどこだか分からず、ただ足元ばかりをみて歩いていたがやはり影は生まれる事はなく、ただ無であった。革靴がふやけてぼろぼろで底と地面がくっついてしまいそうだ。
今頃になってようやく川沿いにあった公園まで歩き続けていることに気づいた、公園には誰も人がおらず自分はどこまでも一人なのだと、影が無い人間なのだと知らしめる。
木々もなく開けた芝生には鉄棒と滑り台、そしてベンチがぽつんと置いてあるだけだった。昔から置いてあるもので誰も点検にしてないだろう。鉄棒なんて掴んだらすぐに外れそうにも見えるし、使われていない事が遠目から分かった。夜が始まる予感を告げる色が空にあった、この時間帯に遊ぶ子供がいるはずもなかった。
木製のベンチに座り、ぼんやりと川を眺める。当然ベンチ自体にも影はあった。物があり、そこに光が当たれば影は出来るのに、ベンチ一つ分の影しか地面には映らない。
 ベンチに影があるのに、自分には影が無い。
日が暮れ、街灯が少しずつ照らし始めていく。川向うの集合住宅地から灯りが付き始めた。家庭の時間が始まっていく合図だ。あの光の下には親がいて子供がいる穏やかな時間が始まっていくのである。そんな体験をしたことがないから、見つめても内に宿るものは何も無く、羨望も無い。夜と日暮れの色が交じり合い、グラデーションがかかる、すぐに見えるかと思っていた月が見えない。
そうだ、最初から何もなかった。 
よくよく考えると、自分自身には何もなかった。運転免許証が無いと自分を証明できないと思っていたくらいの矮小な存在だった。
必要な物を影に取られてしまったような感覚だった。空の財布に役にも立たない免許証に、擦れた靴、どれもこれも不必要な物ばかりだ。
運が良いのか、悪いのか。生まれた時から心身を削って生きてきた、そうでもしないと生き抜く事が出来なかった。感情は無く、ただ淡々と生きることに従順でいた。裏切ったこともあった、信用というものを利用し尊さを奪ったことだって数知れない。
感情を根こそぎ失ってしまい、どうしようもない。自分は果たしてここにいるのだろうか、ここの存在しているのか生きているのか、確認のしようがない。
影が無いのはそのせいかもしれない、時が過ぎて歳を重ねていくたびに消えていったのだ。それも生まれた瞬間からだ、生きることに、目の前の事に必死すぎて影の存在すら忘れてしまった。最初から何かが欠落していた、不必要な物しか抱えられない人間なんて存在している意味は一体どこにあるのだろう。
ここまで来る間、数度の内省を繰り返してきた。所詮は人の考えることだから明確な答えなどでるはずもなく、どんな方法を試しても自分自身には何もなかった。
辺り一帯が暗くなり、家に帰ろうとベンチから立ち上がった時、滑り台の頂からむくりと起き上がる何かがあった。それは黒い塊で、人の形をしていた。いつからそこにいたのか分からなかったがそれは滑り台の上で膝を抱えているように見えた。黒いのにはっきりと輪郭があり、立体的で夜の色と同化はせずに別の色を持っていた。
目が合ったと思った、そしてそれは影だろうと思った。しかし、自分自身の影ではない、なぜならその影は長い髪を持ち、自分よりも若い女だったからだ。
「あたしを見てる?」
「見てる」
 影は立ち上がると、何かに呼応したように少しずつ色を持ち始めた。それは確かに人だった。街灯に照らされた素肌は白く、やがては人の形を作り、滑り台の上で立ち上がったと思うと既にこちらを見下ろしていた。耳が隠れるくらいの黒髪が風で煽られ、ビー玉のような瞳を向けていた。


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