『ちょうぎちゃんと長義くんのラジオ』公開収録
ウェブオンリー中にお題を募集し、八文字ちょうぎちゃん&山姥切長義くんにラジオ形式で喋ってもらう様子をリアルタイム公開執筆しよう、という試みでした。当日の会場を見た方にはわかるネタなども盛り込み、とってもとっても楽しかったです。本当にありがとうございました!イベント終わってほしくないよ〜〜(※もう終わっている)
ふたりの普段の放送はこちらから→ https://www.pixiv.net/novel/series/1318038
会場跡地(内容は変わりませんが末尾にネタメモなどが残っています)→https://docs.google.com/document/d/1ClW_WoTdjeVyWn-Unc6K7p3Y49btmTCybRfI63Rynbk/edit
@touravekanae
(雑音)
(雑音)
「マイクテスト、マイクテスト、本日は晴天なり……」
「あーあー、チェックワンツー」
「山姥切長義のエブリディ放送局、このラジオはエネルギーと気持ち、それからイベント周 回に余裕がある時、屋敷と本丸、そしてこの会場の皆さんにお届けする—」
「大丈夫そうかな?」
「試しに君も、普段の声量で挨拶してみてくれ」
「はっろろ〜ん!はっちもんじちょうぎだよ〜!」
(ハウリング音)
「…………もう少し調整が必要そうだ」
「お、おおっとぉ〜」
(雑音)
「もう一度試してみようか」
「はっろろ〜ん!はっちもんじちょうぎだよ〜!ぱちぱちぱちぱちぱち〜!」
「……」
「……」
「……よし!」
「よかった〜」
「じゃあ、一旦裏にはけて、最後の打ち合わせをしようか」
「今日も一緒に頑張ろうねぇ!」
(会場BGM)
(足音)
(会場の拍手)
(BGMがフェードアウトする)
(息を吸い込む音)
-58.88-
「はっろろ~ん!八文字ちょうぎと~?」
「山姥切長義の」
「「エブリディ、放送局!」」
「ぱちぱちぱちぱち~」
「このラジオは、エネルギーと気持ち―」
「それからイベント参加に余裕がある時に!」
「ご来場の皆様にお届けする特別なラジオだよ」
「今夜は特別企画!本丸の放送室を飛び出してきちゃったよ〜!」
「公開収録は初めての試みだけど、楽しんでもらえたら嬉しいな」
「さてさて、長義くん、イベントは楽しめてますか〜?」
「色々回らせてもらったよ。印象に残っているのは昼間の海岸かな」
「あー、あの虹が出てたところ、綺麗だったもんねぇ」
「綺麗だったのもそうなんだが……連隊戦の特別合戦場を思い出して……」
「虹色の夜光貝を集めると出現すると噂のあれだね」
「……福島光忠……福島光忠がドロップしなかった……二十五万くらい集めたのに……」
「長義くん!ストップストップ!もどってきて!現実に!」
「……失礼、取り乱してしまったよ。君のほうはどうかな?」
「たっくさん遊ばせてもらってるよ〜!海の家でおやつ買って、お昼はバーベキューして、ハンモックでお昼寝も最高だったなぁ〜」
「あの休憩場所は俺も使わせてもらったけど、収録準備が始まるぎりぎりまでぐっすり寝ているとは思わなかったよ」
「どこでも休めるのが取り柄です」
「たしかに戦う者として望ましい特技ではあるんだが」
「それではさっそく、おたよりの紹介をしていきます!」
「良かった、送ってくれる聞き手の方がいたんだね」
「ラジオネーム、『とある本丸屋敷の者』さんからのおたより。ちょうぎちゃん、長義くん、こんにちは!」
「こんにちは。おたより本当にありがとう」
「夏といえば冷たいスイーツが美味しいですよね。おふたりは好きな味のアイスやかき氷はありますか?とのご質問です」
「確かに冷たいものが美味しい季節だね」
「ちょうぎちゃんのお屋敷では最近ね、試物の余りのスイカを凍らせて削って、運動会の時に集めた余りのレモンを絞って、シャーベットみたいにして食べるのが流行ってます!」
「有り余った材料の有効活用かな?」
「お風呂上がりに食べると沁みるんだぁこれが。ちょうぎくんはどう?」
「俺はそうだな、コーヒーフロートとか、アフォガードとか。この間、小豆長光が作ってくれたティラミスアイスも美味しかったよ」
「……ねえねえ長義くん、それはアイスじゃなくて、コーヒーが好きなのでは?」
「えっ?…………本当だ………」
「まさかの無自覚!」
「……言い訳をするようだが、ただのコーヒーとは違うんだ。コーヒーが美味しくてアイスも美味しいんだ……!少し溶けたところも濃厚なミルクコーヒーみたいになって……!」
「うんうん、相乗効果ってやつだね?」
「コーヒーフロートの、バニラアイスの表面にうっすら張った、コーヒー味の薄い氷のところが好きだよ」
「ああ〜、シャリッとして楽しいやつ!」
「次の打ち合わせの時にでも試そうか」
「じゃあじゃあ、ちょうぎちゃん厨からアイスもらってくるから、とびっきりのアイスコーヒー淹れておいてよ!」
「ああ、任せてくれ」
「続いては—おっと、これも冷たいスイーツに関するおたよりだね」
「ありがとうございまーす!」
「ラジオネーム『主命とあらば』さんより」
「おおっ、あの刀剣男士さんかな?」
「縁者が31種類あるアイス屋にハマって困っている。なんとか1日1個までに制限する方法はないか?1日5個はさすがに体に悪いのではないかと心配だ……とのこと」
「1日5個かぁ〜、至高の贅沢なような、そこまでいくともう何かの戦いのような」
「でも5個だよ、ダブルとトリプルを両方頼んで食べるくらいと思えば案外そこまででも」
「……長義くん待って、これ何が5個とは書いてないから、ディッシャーですくったまあるいアイスが5個ってことじゃなくて、盛り合わせが5杯とかかもしれないよ?」
「…………」
「…………」
「……えー、一般に、冷たい物ばかりに食事が偏るのは、確かに体に良くないと思う」
「体が冷えすぎるとか、栄養の偏りとかだね」
「とはいえ、好きで楽しんで食べているものを無理に制限するのも辛いことだよね。俺はコーヒーを禁止されたら発狂する自信がある」
「そんなことに自信を持たなくても」
「この縁者の方の場合、甘いものだけではなくて、美味しいものはなんでもお好きなようだから、一緒にいろいろな店に行って、他の食べ物にもハマっていただくのはどうかな?そうしたら冷えや栄養バランスの懸念は解消できるし、相対的にアイスの量は減るだろう」
「ここでカキ氷屋さんにハマっちゃうと本末転倒だから、ラーメンとかにね!」
「次にご紹介するのは〜!じゃじゃん、『最強のアイドル』さんからのおたよりです」
「おたよりありがとう。海の家でのパフォーマンス、輝いていたよ」
「私は、この世界でいちばんのアイドルを目指すために、毎日練習しています。本丸にもアイドルを目指している刀剣男士さんがいて、今度いっしょにすてぃじをやろう!ってお話をしています」
「ああ、ときどき本丸の裏手で、一緒にれっすんをしているよね」
「私とご縁を結んだ刀剣男士さんも、私の夢を応援してくれています。それはいいんだけど、ちょっと気になることがあって—」
「どうしたのかな?」
「同じ刀派の刀剣男士さんたちが、最近いつもれっすんの様子をちょっと遠くから見に来ては、妙に険しい顔で何か話してるんだよね……。れっすんの見学は歓迎だけど、うちの一家って強面が多いから絵面が不穏だよ〜〜!ご縁の男士さんに言っても『心配するようなことではない』で終わっちゃって、どうしたらいいかなぁ?—とのことです」
「あの一家が総出でアイドルレッスンを見学しているのか……確かに不穏だ……」
「南泉くんや御前さんとお友達の長義くん、何かアドバイスはありますか!」
「うーん、彼らの考えていることそのものがわかるわけじゃないけど……あのご一家の気質から察するに、見た目ほど不穏な事情ではないと思うんだよね……あっ、まてよ、もう一通、アイドル絡みのおたよりが届いていなかったかな?」
「へっ?—あっ、これかな?……なになに……ラジオネーム『あいどる見習い』さん?」
「それだ!読んでくれないか」
「あいどる仲間の真剣少女さんと一緒にれっすんをしているのですが、そちらの同派の刀剣男士の皆さんが、どうやら次のすていじを観客として盛り上げようと思ってくださっているらしく、私たちを驚かせようと隠れて準備をしているようなのです……おおっ」
「繋がったね。続きはあるかな?」
「ええっとね、なになに……えー、団扇やぺんらいとや、振りこぴの準備をしてくださるのは大変ありがたいのですが、巨大すぎる団扇を作ってはいけないことや、光量の強すぎるライトはご遠慮願いたいこと、今練習している振り付けがまだ完成版ではないことなどを私からお伝えしていいものか、大変悩んでいます。どうかお知恵を貸してください……だそうです。長義くんの予想通りだったね!」
「いや、なんというかむしろ予想の斜め上というか」
「アイドルステージを楽しみにする気持ちが、ちょーっと行きすぎちゃったかな〜」
「一般に、このような催しでは、まず主催者側からの案内をよく聞いて、その範囲でどんな応援ができるか、どんな形で自分の気持ちを伝えられるかと考えるのが良いと思うよ」
「今回のイベントにも、みんな案内を読んで、ルールを守って参加してくれたもんね!」
「というわけで、アイドルのお二人。俺からできるアドバイスとしては—取り急ぎ、ステージについて何がしか正式な告知を打つのをおすすめするよ」
「詳しいことがまだ決まってなくても、ステージやります!ルールはこんな感じです!詳細はお楽しみに!でもいいもんね」
「一緒に踊ってほしい振り付けが決まったら、自分たちのほうから指定してしまうという手もあるしね」
「お知らせならちょうぎちゃんたちのラジオも協力しちゃうよ〜!みんなで楽しいステージにしようね!」
「……と、綺麗にまとめたはいいが、正直振りコピの練習をするご一家が気になりすぎる」
「わかる」
「さて、次はラジオネーム『勝利を呼ぶ女☆』さんからのおたより!」
「幸運を呼びそうな名前だね。おたよりありがとう」
「今度、夢コーデっていう特別なお洋服が真剣少女みんなに支給されるって噂、知ってる?チョー楽しみだよね!—わっかる〜〜!!」
「ああ、あの季節の催しに合わせた服装のことだね」
「刀剣男士にも軽装っていうカッコイイのがあるけど、ふたりは今の服以外ならこんなの着たい!もしくは誰々にこんなの似合いそう!とかありますか?—とのことです」
「服か……あまり考えたことがなかったな」
「ちょうぎちゃんは早く夢コーデ欲しいなぁ〜〜!どんなのがいいかなぁ〜ってずっと考えてるよ」
「特技に合わせた服装が用意された例もあったし、君もその口かな?」
「とも思ったんだけどね、ちょうぎちゃん気づいちゃったの。ちょうぎちゃんっていったらラジオだけど……ラジオって服関係ないんだよね」
「…………あ、確かに」
「あっでもでも、ちょうぎちゃん実は前から着てみたかった服があります」
「何だい?」
「長船の内番ジャージ!涼しそうだし動きやすそうだし!ちゃんと女の子サイズで、ちょうぎちゃんカラーの差し色のやつ、作ってもらえないかなぁ〜」
「えっ、まあ着心地と機能性は保証するけど、そんなに憧れるようなものかい」
「わかってないなぁ〜、近頃のJKはお洒落ジャージで友達と遊んだりするんだよ〜!『勝利を呼ぶ女☆』さんも刀派ジャージ似合うと思うなぁ〜」
「なるほど、肩肘張らないラフな普段着ということかな」
「長義くんもさ、いつもはカチッとした服が多いけど、カジュアルな格好も似合うよきっと!デニムにTシャツとか!」
「ああ、一応持ってはいるよ、主に現世遠征の供を頼まれた時に買ったから」
「ええっ初耳〜〜!!今度着てよ!!」
「長袖だから、もう少し涼しくなってからにしてくれ」
「続いて『串刺し一丁』さんからのおたより」
「おたよりありがとうございま〜す!」
「縁者じゃないんだけど馴染みの真剣少女の子がいて、たまに暇なとき向こうから誘ってくれて、街の店とかちょくちょく一緒に行ってたんだけど、この間から急に目も合わせてくれなくなってさぁ……謝ろうにも何謝ったらいいかわかんなくて、俺どうしたらいいかなぁ?—とのことだ」
「あれれ〜、何かすれ違っちゃったのかな〜?」
「追記があるね。—こないだ買い出しついでに一緒に街歩いてて、新しくできた化粧品の店に寄りたいって誘われた時に『あの店の品揃え、色の強い紅ばっかだったから、あんたの好みとは違うんじゃないか』って何気なく言ったら『はあ?!君なんてもう知らない!』って走って帰っちまって」
「おおっとー、それ以来お話しできてないってこと?さみしいなぁ」
「加州の荷物持ちで開店初日から付き合わされたから思ったこと言っただけなんだけど、女の子の化粧に口出ししたのって、そんなにまずかったかぁ……?—だそうだよ」
「ああ〜、な〜るほどね〜」
「したり顔で頷くじゃないか。真剣少女側として共感できる話だったかい?」
「えっとね、結論というか、直球のアドバイスからいうと、『串刺し一丁』さんは、お友達の真剣少女さんに、今のお話しみ〜んなしてあげたら、きっと解決すると思うなぁ」
「自分の非のある部分がわからないなら、ただ闇雲に謝罪の言葉を述べるよりも、どう謝ればいいのかわからないんだ、と正直に伝えて、腹を割って話し合うべき……ということかな?」
「うーん、そう、それもあるんだけど、ちょうぎちゃんが思うに……化粧品のお店に行ったのは加州くんの荷物持ちです、っていうくだり、これ言ったらいいんじゃないかなって」
「…………ああ、そういうことか」
「あっ、ここで追加のおたより〜!」
「同じく『串刺し一丁』さんからだね」
「さっそく話しに行こうとしたら、今の放送聞いてたらしい!君が紛らわしいことを言うからだ〜って怒られたけど、ちゃんと仲直りできた!—だって!」
「めでたしめでたし」
「さて、名残惜しいがそろそろお別れの時間だ」
「最後まで聞いてくれて、本当にありがとう〜!」
「初めての試みだったから、どうなることかと不安もあったけど、こうしてたくさんのおたよりを紹介できて、とても嬉しいよ」
「何も来なかったらなんかアドリブで繋いでおかなきゃ!とか考えてたもんねぇ〜」
「俺がバーベキューでピーマンを焼いた話なんかは、また別の時に話すことにしよう」
「ちなみにちょうぎちゃんは、もし時間が余っちゃったら、マイクテストの『本日は晴天なり』って本当は元の英語で言わないと発音チェックにならないんだって〜って話をしようと思ってました」
「それはマイクテスト中に言ってくれないか?!」
「えへへ、いつみちゃんの受け売りで〜す」
「……えー、それでは改めて。エネルギーと気持ち―」
「それからイベント参加に余裕がある時に、ご来場の皆様にお届けする特別なラジオ!」
「みんな、楽しんでくれたかな〜?」
「拍手ありがとう。次にこうして収録できるのは、いつになるかわからないけど—」
「ちょうぎちゃんたちはラジオを続けるから、これからも応援よろしくね!」
「イベントが終わっても、屋敷町で、本丸で、日々精進しよう」
「八文字ちょうぎと~!」
「山姥切長義の!」
「「エブリディ、放送局!」」
「—でしたっ!ぱちぱちぱちぱち〜〜〜」
「ご来場いただき、ありがとうございました!」
(会場の拍手)
(足音)
(雑踏が遠くなる)
「……」
「……」
「……よっし、おつかれさま〜〜〜〜!!!!」
「お疲れ様。ああ、よく喋った……」
「ちょうぎちゃんたち頑張ったよね、ほんっとうに頑張ったよね……」
「結局完全なアドリブは挟まずに済んでよかったけど、ずっと話し続けたからね……」
「頭フル回転でお口もフル回転、さすがに疲れちゃった〜」
「あとは時間の制約もないし、少し休んで、ゆっくり片付けよう」
「そうだねぇ……はい、いったん休憩〜」
(瓶がぶつかる音)
(炭酸飲料をあける音)
「ああ……冷たい……沁みる……」
「おいしいねぇ……ラムネ買っといてよかったぁ……」
「ーしかし、よくあんな一瞬で、正宗のお嬢さんの誤解に気付けたね」
「例えばね、ちょうぎちゃんと長義くんもご縁を結んだ仲ではないけど」
「うん」
「他の男士さんとは違うっていうかさ、うちのお屋敷とつながってる本丸で、このちょうぎちゃんと一緒にラジオしたり、放送室でコーヒー淹れてくれて一緒にアイス食べたり、放送前の空き時間に一緒に出店で遊んでくれるような男士さんって、いま長義くんだけなわけですよ」
「うん」
「それがさ、もしもだけど、ちょうぎちゃんがある日放送室にお邪魔したら、長義くんが誰かと一緒に食べたっぽいアイスのお皿とかわいいコーヒーカップを片付けてるところだった〜、とかなったらさ」
「……うん」
「きっとね、さすがのちょうぎちゃんもびっくりしちゃうよ」
「仮定のままでいいよ、たぶんそんなことは起きないから」
「……」
「……」
「そろそろ撤収するか……」
「そうだね……」
(雑音)
(機材を分解する音)
「……服の話だが」
「なになに?あっ、ものよちゃんからのおたよりの話?」
「君も、浴衣の一つくらい仕立ててもいいんじゃないかな」
「おおっ、突然の提案」
「俺はもう軽装を持っているし……八文字にも、顕現したら支給されるだろうから」
「……ふふ、そっかぁ」
「いいだろう?」
「刀匠さんにおねだりしてみようっと」
(ケースを閉める音)
「さて、あらかた片付いたかな。……流石に何か食べたいね」
「燭台切さんがお夜食作ってくれるって言ってたよね、茶碗蒸し作ってくれたかなぁ〜」
「本丸を出る前に厨を少し見たけど、立派なタケノコがあったよ」
「おおっ、これは期待しちゃうね〜」
「帰ろうか、主も待ってる」
(足音が遠ざかっていく)
(ただいま、の声が小さく聞こえる)
〜〜イベントお疲れ様でした。今回の収録はこれでおしましになります。お題提供のほか、執筆中の感想メッセージ、応援など本当にありがとうございました〜〜