秋のヌーフェス参加作品です。
ピクスクの件でどうなりますやら…まずは、本編ジョンのハロウィーンのお話です。
連載が再開されるまで詳細は分からないけど、ナギリさんとあの子のお話。
捏造だらけなので、ご注意下さい。
@kw42431393
このジャックランタン、どこに置くヌ?
「ハロウィンなぁ。ドラルクのじいさんの時は、5次会までやって滅茶苦茶。その次は、あれだったし。今回は失敗したくないよな。」
「今回は?その前、何かあったのか?」
「あー、ヒナイチ。あの時、お前も来なかったんだっけ?」
にっぴきとフクマさんとぶぶおくんとでやった時の事を言ってるヌね。うん、確かにあれは…失敗というかヤケクソだったヌ。
「ハイハイ、余計な心配をしなくてよろしい。そろそろ、開けてくれ給え。」
キッチンから出てきたドラルク様が、パンパンを手を叩いたヌ。んで、例の如く「お前が仕切んな!」とロナルドくんに飛び蹴りされていたり…いつもの事ヌね。
でも、ドラルク様の言う通りヌ。今回は大丈夫ヌ。だって…
「「「「「トリック・オア・トリート!!!」」」
大勢でやるヌからね!このギルドで!!
「それにしてもマメな奴だよな。」
そう言って、狼男の恰好をしたロナルドくんがパンプキンパイを頬張ってるヌ。
「それもそうだな。私達だけじゃなく、ギルドや吸対の皆の衣装まで縫ってくれて。ここの料理も、マスターと二人で用意してくれたんだろう?」
その隣で、アイシングクッキーを独り占めしているヒナイチくんは、吸血鬼の恰好をしているヌ。彼女は、何を着ても似合ってるヌね。
でも、クッキーを独り占めって…今回は子供達がメインだから、もうちょっと自重して欲しいヌ。
「手際が違うのだよ。もっと畏怖してくれてもいいのだよ?」
「ああ、そうだなっと!!」
懲りないヌねぇ…そう思って見ていると、後ろでキイっと扉が開いたヌ。
「…と、とりっく…。」
そこには、シャイな感じの吸血鬼の男の子が立っていたヌ。汚れた服に、眼鏡を額に上げた…何故かヌ。どこかで会った気がするヌね。
ヌン!勿論、トリートだヌ!!
遠慮がちなその子に、お化けクッキーを差し出す。大丈夫だヌって、入っておいでヌって伝えたくて。
「あ、ありがとう。」
さあ、入っておいでヌ。クッキーだけじゃないヌよ。ドラルク様自信作の、パイもケーキもスープもあるヌ。そこは寒いヌよ?入って、食べて温まってヌ。
それでもなかなか入って来ない、男の子。なんだか放っておけない気がしたヌよ。
さぁ、どうぞヌ!
でも、ヌンが差し出した手は、ふいっと外されて。
「ううん、ダメ。退治人達がいるから、僕はそっちにはいけない。」
その時、ツンっと土の匂いがしたんだヌ。あれ?この匂いは…
「いつか助けに行くから、待っててね。」
ヌ?な、何を言ってるヌ?ヌンの居場所は、ずっと昔からここなんだヌ。君こそ入っておいでヌ。
「じゃあな、丸。」
『…ン?ジョン?こんな所で寝ちゃ駄目じゃないか。』
大好きなあの人の声で目が覚める。その隣には、ロナルドくんもヒナイチくんの姿も見えたヌ。うたた寝してたみたいヌ。なんだか照れ臭いヌね。
フフフ、ごめんヌ。味見のし過ぎでお腹いっぱいになってたみたいだヌ。
心配させたくないから、そう言って誤魔化したヌ。でも、何故かヌ。とっても不思議な夢を見ていた気がするヌね。
「大丈夫か?どっか悪いとか。」
「まぁ、分かるがな。眠くなるまで食べてしまうのは…こんなに美味しいんだもの。」
ドラルク様の腕の中で、ここで出来た友人達もヌンを心配してくれる。ここが一番素敵な所だヌ。
だから、君も…君?君って誰ヌ?
そうヌ。夢に出てきたあの男の子…白目がちなあの面差しは、どこかで…。
「ちょっと、顔色がよくないね。疲れたんだよ、別室でやすも…。」
うん、そうしようかヌ…そう思っていたんだヌけど。
「ハッピーハロウィーン!!エブリワン、おヒマ?」
バンっと扉が弾き飛ばされて、そこから姿を現したのは…
「暇じゃない、暇じゃないです!!」
「ああー、もう!!じいさんの中では、ハロウィンはシンヨコで過ごすって決まっているのかよ!?」
メフィストフェレスの仮装をした、ご真祖様が立っていたヌ
「うぇーん!ドラルクや、許しておくれ。止められなかったんだよ。やっぱり、私は破れて場所が分からない地図みたいな…。」
「言っている場合か、ドラウス。ご真祖様が、ハロウィンを盛り上げて下さると言うのだ。貴様ら人間共には、過ぎたる名誉だと思って…。」
「黒猫の恰好で、何恰好つけてるんだ!あんたも!」
そして、海賊の恰好をしたドラウス様と、黒猫の恰好をしたあのヒゲもいたヌ。もう何がなんだか、分からなくなってきたヌよ。
「困りますね。店を壊されては、私も黙っていませんよ?」
「ソーリー、ヒゲフレンズ。弁償するから、ここでビンゴ大会させて?」
「弁償で済むとでも?」
「じゃあ。ちょっと、耳貸して。」
「…そうですか。じゃあ、始めましょうか。」
ご真祖様が何を言ったのか分からないヌけど、マスターが裏切ってしまったからどうにもならないヌ。皆、覚悟を決めるしかなかったヌね。
…結局、どうなったかヌって?まぁ、皆知ってる通りだヌ。
夜が明ける頃にはもう皆クタクタで、萎れたドラウス様とあいつをご真祖様が抱えて飛んで帰ってしまったヌ。ほんと、ヤレヤレだったヌね。
「あれ?ジョン、どうしたんだ。」
ヌン、ちょっと思い出した事があって…ドラルク様を連れて先に帰っててヌ。
ヌンは、疲れ果てて塵になってしまったドラルク様をマントに包むと、ロナルドくんに渡したヌ。
「何で、俺が…まったくよ。」
「まぁ、そう言うな。ギルドでビンゴゲームだけでなく、街中に隠した宝探しまで…結局、街ぐるみで大騒ぎになってしまったな。」
ドラルク様達を見送ると、ヌンは川原に足を向けたヌ。何故かは分からないけれど…ドラルク様と一緒に散歩をするお気に入りの川原に。
クッキーを渡した子供から、微か漂う土の匂い…ずっと行方知れずのあの人によく似た匂い。
それは、ここの匂いとよく似ている気がしたんだヌ。
そういえば、ここだったヌね。散歩中に、変な人形を拾ったのは。思い返すと、あの人形もヌリヌリヌンに似ていた気がするヌね。
「いつか助けに行くから、待っててね。」
夢の中に出てきた、男の子。
あの子の白目がちで寂しそうな顔。
あの時意地でもヌンが中へ連れて来ないといけない…そんな気がしたのは、どうしてなのかヌ。