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ホストパロ(ボーイ壱)

全体公開 2 1388文字
2023-11-12 13:31:57

朝は主夫、昼間はカマドベーカリーでパート勤務、夜はクラブキブツヂ(ホストクラブ)で働く縁壱。キャストじゃなくてボーイで働く縁壱

接客業に不向きな縁壱、ボトルが入った時に煽りを入れるのもボーイの仕事であるがそういったことは一切出来ない。ただ死滅した表情で淡々と栓を抜くのが縁壱流。そして、無言の圧で「さあ飲み賜え」と言わんばかりに客に視線を送る。

面倒な男客に当たり、「なんだお前、おもしれー奴だな。ロゼ入れてやるからお前も飲め!」と酒を強要される縁壱。キャストの獪岳くん(お手伝いホスト)が「よりいちさん無理しないでください!」と言うも時すでに遅し。獪岳くん客がどうこうより後で上司の黒死牟様にどやされるのが怖い。
ボトルを開けてグラスに注ごうとするも客に止められ「ボトル一気しろ」と言われる縁壱。色々思う事はある。しかし一本30万とかいうぼったくりシャンパンをこの臭い客は入れてくれたのだ獪岳の売上になるのならばと意を決してボトルで一気飲みをする。
ダンッ 飲み干したボトルを卓に置けば歓声が上がる。縁壱の変わらぬ表情に客は面白がってまたロゼを追加する。二本目を空けて席を立つと、さすがに縁壱もちょっと足取りがふらついていた。

「やあやあ縁壱殿!大丈夫かい?」
クラブキブツヂのナンバーワン童磨に屈託のない笑顔を向けられ問われる。
「さっきの見てたぜ!凄かったねえ」
アハハハと笑いながら童磨は縁壱の肩を叩く。縁壱は言葉を返そうとするも、「ウプッ」酒が口から込み上げてくる。少しでも体勢を違えればマーライオンになりそうだ。
「ありゃこれは駄目そうだね」
縁壱の様子を見兼ねた童磨は、家に縁壱を送り届ける事にした。

「縁壱!」
出迎えたのは兄の巌勝である。
「やあ黒死牟殿 ごめんねえ、結構無茶をしたみたいなんだ。あとは宜しく頼むよ」「お前が謝ることではない……此処まで弟を届けてくれて有難う、童磨」
ぐったりしている縁壱を支えてやりながら巌勝は童磨に礼を告げる。

「一体何があった。黒服の仕事じゃなかったのか?」
問い掛けるも縁壱の返事はない。客に遊ばれたであろう事は想像がつく。つかマジで重いなコイツと思いながら縁壱をベッドに運ぼうとすると、突然唇を食まれる。驚いて顔を離せば、縁壱は目の据わった表情で首を傾げた。
酔っ払いめ怪訝な顔で巌勝はあしらうが、縁壱は再び唇を重ねてきて、壁に巌勝を押しつけるように抱きついてきた。
「おい
寝室のドアノブまであと50センチだと言うのに、口付けが止まらず腰が熱くなる。
「兄上此処で
なだれるように床に倒されて縁壱は兄に跨った。覚束ない動作でシャツのボタンを外す縁壱。どうにも遅いので、巌勝もボタンを外すのを手伝ってやる。
あにうえ此処で
とろんとした瞳で何がしたいか示唆する縁壱に対し、巌勝は悪くないななどと思っていた。あたたかみのある肌色が、酒を飲んだ為か薄桃に染まっているのが見てとれる。
彫刻のごとき仕上がった腹筋を撫であげて胸の中心に触れてみると、無表情に恍惚を乗せたような顔で縁壱は巌勝を見下ろした。
「ああにうえ此処で……
「ああ、此処で
巌勝の許しをえると、縁壱は急にわなわなと震えだしおのが胸をおさえる。
「??よりいち?」
「ヴヴッウプッ」

〜終〜


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