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全体公開 2487文字
2023-12-02 11:11:05

こはるんの話です
人によっては胸糞だと思います
いじめの経験がある人は気を付けてね
誤字脱字あったらすまん

Posted by @quatre261

寒空小悠さむぞらこはるは優等生だ。

みんなから愛されるほどに。

両親も先生もそれはそれは小悠を可愛がった。

他の女子から嫉妬されるほどに。

幼なじみで共に育った雨守凪あまもなぎを筆頭に、正義の名のもと、小悠に陰湿ないじめを与えた。

「これは悪いことじゃない。小悠が先生を誑かしてるんだ。
だから正義だ。あたしらは悪くない」

小悠は凪に失望した。そんなことをする子だったのか。

記憶の中の凪はいつも楽しそうに笑いかけてくれた。一緒にいてくれた。

昨日までの凪は、全部嘘だったの──?

ある時はノートを燃やされ、ある時は体操着を隠され、ある時はプール授業終わりに着替えを隠された。

何かある毎に授業を遅れざるを得ないから、先生からも心配され、疑いの目を向けられることさえある。

それで成績が下がることもあり、授業に着いていくことがもはややっとになる。

両親から心配の目を向けられるが、小悠は落胆され失望されることを恐れ、大丈夫と取り繕った。

「学校は毎日楽しいよ?友達がたくさんいるし、凪もいるから!」

母は本当に大丈夫なのか、悪い友達とは関わるなと本気で心配した。少々過剰なほどに。

それでも小悠は何も言わなかった。

言えば迷惑なのではないだろうか。

自分は良い子だから、優等生だから、両親にも先生にも誰にも迷惑はかけたくない。

自分でなんとかしなくてはならない。

いつからかそんな強迫観念に囚われ、自分自身をも抑え込み我慢した。

時々根拠のない噂さえも流され、それを知る度心がすり減らされていく。

「4組の白い子、夜中に男の人と遊んでるらしいよ」

「何人もの大人を騙して金を絞り取ってるってマジ?」

「誰々と付き合ってるんだってー」

誰が敵で、誰が味方なのかすら分からなくなっていった。

それでも仲間外れでひとりぼっちにはなることはなかった。

親友の雲伊ひよりがいたから。

ひよりだけが心拠り所になっていた。


さて、そんな彼女だが、何をきっかけに自殺を図ってしまったのだろうか。

拠り所がいてもなお、耐えきれなかったのだろう。

「ひよりが言ってたよ。"嫌われ者のあんたがいるせいで私まで嫌われる"ってさ」

小悠は信じられなかった。信じたくなかった。

ひよりがそんなこと言うわけない。

けど、もし、本当に自分のせいで嫌われてしまっていたらどうしよう。

嫌われることは恐ろしいことだ。

自分のせいでこれ以上迷惑なんてかけたくない。

凪の言ってることが嘘なら?本当に言っている根拠はない。

でも、嘘だという根拠もない。

いじめが怖いから学校を何度か休んだ。

親に迷惑もかけてきた。迷惑かけたくないからいじめのことを言っていないのに。

これ以上誰かに迷惑をかけていいのだろうか。

何が正しいか、間違いか。何をどうすればよかったのか。

ずっとずっと、ぐるぐるとまとまらない考えが回っている。

回り続けるうちに、小悠は、もう何もできなくなってしまった。

自主勉強をするのことも、遊ぶことも、本を読むことも、手を動かすことも、足を動かすことも、脳を働かせることも。

考えているうちに、全部疲れちゃった。

気付けば泣くことも、怒ることも、喜ぶことも、楽しむことも忘れていった。

何もかも忘れて、全部捨てちゃおうか。

そうして小悠は、マンションの屋上から飛び降り、全てを投げ出し、あの世へ逃げることを選んだ。


7月1日 寒空小悠 中学二年生 13歳

高層マンションから女子生徒が飛び降りる事件が発生。

目撃者によると、髪が赤くなるほどの出血で、左目が潰れてるだろうとのこと。

屋上には遺書があり、いじめに疲れたと書かれている。


ここから先は蛇足みたいなものです
完全に創作の話でしかないです
小悠自身のことはここまで


取材

Q.寒空小悠さんはどんな子でしたか?

「とても良い子なの。スポーツもそこそこできて、座学も優秀で。
なによりも周りを明るくさせる才能があったの」

「優等生だったよ。先生にも気に入られていたし。
ただそれを良く思ってない子もいたらしいけど」

Q.寒空小悠さんのことをどう思ってましたか?

「私は好きだよ。あの子は何も悪くないから」

「そんなに思い詰めてたなら言ってほしかったかな。同じクラスメイトだったし」






小悠の母は、小悠が自殺したことにより心を病み、荒れ果てていた。

「小悠は大丈夫って言ってたわ!なのにこんなの聞いてないわよ!いじめられてたなら、どうして言ってくれなかったの!?
ふざけないで!返してよ!私の小悠を!」

父は変わってしまった母の面倒を見ることに疲れ、離婚。

家の中もゴミ屋敷状態となり、幸せだった頃の面影はもうない。

凪はというと、因果応報なのか次のいじめの標的になり、ついには不登校になってしまう。

今日も学校へ行かず、居場所のなくなった凪は、まだ友達だった頃の小悠とよく遊びに行った公園に1人いた。

……こんなはずじゃなかったのにね」

後悔してももう手遅れだ。

凪はずっと小悠のことが好きだった。

ずっと傍にいたから、小悠のことはなんでも知っている。

「小悠ばっか、ズルいよ」

ずっと傍にいれば、好きが燃えて妬みにすら変化する。

どこかで歯車が壊れ、不具合が起きてしまったんだろうか。

どうすればこうならなかったのだろう。

まだ幼い彼女たちには、何もわからない。

小悠の母は、公園に1人でいる凪を刺し殺した。

恨みしかなかった母は、凪の原型がなくなるほど、何度も何度も何度も刺して切って、ぐちゃぐちゃにした。

異変に気付いた近所の人が警察に通報して、母は逮捕された。

凪はいうと、その場で死亡が確認され、助けることは誰もできなかった。


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