あさちゅん。
@azisaitsumuri
目が覚めた時、隣で寝かせて上げて居た筈の男は、上体を起こして、それがカーテン越しの逆光に成って居た。
「おまえ、どうしてくれんだ。」
白と黒の世界。ぎろりと緑に見下ろされた。
「どうすりゃ良いんだ。」
気配に聡い丸まった小さな背中は、こちらが目覚めたことに直ぐに気付き、間を置く気遣いも無く言い募った。
「ずっといつも空腹だった。」
暖かくて柔らかい光の下でその男は凍えた迷子のようだった。
「それがどうだ。」
苦言を呈したいのに、言葉にすることすら迷うようだった。
「おまえ一晩だけで、腹一杯だ。」
どうしてくれる。男は両手で顔を覆った。緑が隠れる。また、白と黒の世界。確かにいつもはその両手は腹に成り、満腹を求めて居た。
「おまえのことです、」
仕方無くこちらも起き上がり、その儘強引に顔を寄せる。両の緑が見えるように成った。
「どうせまた直ぐに空腹に成りますよ。」
上目の緑に言ってやった。
男の手が腹に行く。
言わんこっちゃ無い相手に、色とりどり、食べさせてやろう。