アニメ版血界戦線最終話におけるセリフを、46分全てメモ書きしてみました。
考察の一助になれば幸いです。
誤字、指摘などありましたら随時リプライ、コメントお待ちしております。
@Lightning_Edge
《BGM:Theme of Blood Blockade Battlefront(OST:Disc1-01)》
レオ:あの日から、何度も夢を見る。
(ウォッチ兄妹の全ての始まり、選択を迫るリガ=エル)
レオ:拭えない恐怖、繰り返す焦燥。無限に続く、後悔と懺悔の日々。
未だ震えは止まず、立ち尽くし、やり過ごす内に目が覚めて……。
(震え立ち尽くし、目が覚めて鏡の前で義眼を開くレオ)
レオ:答えなど出ないまま、今日も、悪い夢の中にいる。
ホワイト:夢を見ていたわ。
穏やかな過去、満ち足りた日々、優しい記憶。
(故郷の風景、家族の肖像写真)
ホワイト:思い出は、過ぎ去ってなお鮮やかで、忘却を決して許さない。
(映画館のホワイトとブラック、瞳は赤いのでおそらく絶望王)
(『大崩落』の際、落命したホワイトをマクベス夫妻が命を繋ぐ映像。
血溜りに横たわるホワイトの映像)
ホワイト:目が覚めずとも分かる。
(マクベス兄妹の全ての始まり、選択を迫る絶望王の精神体)
ホワイト:これがどうしようもなく……ただの現実だということを。
(墓地に、ひとりきり。誰かの気配を感じて見上げる私服のレオ。
思い出の野外映画で、ひとりきりで映像を見るレオ)
レオ:わかり合いたかった孤独。
もらった勇気、喜び。
たやすく断ち難い、憎しみと悲哀。
(電飾煌めく遊園地で立ち尽くすレオ)
レオ:押し寄せる現実に立ち向かう為に、僕はいったい、何が出来るのだろう。
フェムト:Welcome home! おっかえりぃ人生の終着点!
ここがどこだか知ってるかい、シャイの新人くん?
……?
(レオを叩くフェムト)
レオ:っつ!
フェムト:なんだ、やっぱり生きてたんじゃないか! 嘘つくなぃ。
レオ:……死んでます!
(タイトルコール)
レオ:僕にいったい、何が出来るのだろう――。
【Hello, world!】
司会:すごい霧ですねぇぇ、グァバラさぁん!
グァバラ:はぁぁい!
司会:何も見えませんねぇぇ、グァバラさぁん!
グァバラ:はぁぁい!
司会:果たして、『絶望王』を名乗る少年の宣言通り、第二次崩落が起こっているのでしょうかぁ、グァバラさぁん!
グァバラ:はぁぁぁい!
ツェッド:いつまで一服してるんですか?
ザップ:(煙を吐く)
ツェッド:レオ君捜すんでしょう? 早く行きましょう。
ザップ:(煙を吐く)
スティーブン:クラウス! LHOSからの報告だ。
破壊された結界の修復は、術士の到着を待って順次着手。
ロストしている最後の一つについても、正式に捜査協力の要請があった。
クラウス:……。
スティーブン:……もう三年か、まだ三年か。
いずれにせよ、白い闇との再会だな。
デルドロ:イィィィィヤッハァハッハァ!
オイオイオイ何だよこのザマは!
まるで三年前じゃねえかァ!(笑い続けるデルドロ)
エイブラムス:五月蠅い。
ハマー:不謹慎だよデルドロ。
パトリック:しかし大丈夫かねぇレオの奴。
あの動画俺も見たけどよぉ。
ニーカ:はぁ~(磨いている銃に息を吐きかける)
パトリック:十中八九、今も敵さんと一緒だろ?
用済みになってたらまずいんじゃねえの?
エイブラムス:……いや、だから大丈夫なんだ。
見てみろ、重力変化がまだ来ていない。
三年前は、街全体が『永遠の虚』の真上に来たような騒ぎだったからな。
結界がまだ……
(エイブラムスの語りから回想へ)
長老:……壊れきってないんだ! 原因はおそらく、最後の一つ。
我々はそれが、メアリ・マクベス……彼女の中にあると、推測する!
エイブラムス:そんなこと、可能なんですか?
長老:……術士の結界はその流派によって千差万別。
込める力の源もまた然り、中には生命そのものを編み込む方法もないことはない。禁じ手だがね……。
おそらくメアリは崩落時、両親と共に何らかの事件に巻き込まれ、そのまま結界と同化しながら、三年間生きてきたんだ。
今言ったことが事実なら、あの子は……我々も初めて見る、意思を持った結界だ!
絶望王:ん……。
静かだ……静かすぎる。
(ホワイトが消えた名残を見つめる)
絶望王:霧に紛れてオレを阻むか、幽霊[ゴースト]……。
ガキに捜させねえと……くそ……眠ぃ……。
エイブラムス:絶望王が、義眼を使って結界を探しているとすれば?
デルドロ:ガキは殺さねぇよなァ、ヒヒヒヒ!
エイブラムス:……ともかく、レオナルドがいないことには話にならん。
何が何でも捜し出すぞ。
ハマー:はーい。
パトリック:うーい。
ニーカ:イェッサー!
(ハマー、パトリック、ニーカは同時に返事)
フェムト:ほぉら、立った立った!
死んでる場合じゃないぞぉ青少年?
レオ:……あなた、いったい誰ですか。
フェムト:僕が誰かなんて、この際どうでもよくない?
どうせ見えてもないんだろ?
通りすがりのテロリスト、ってことにしといてよ。
ちょっと墓を荒らしに寄っただけだから。
レオ:……意味わかんない。ブラックの知り合い?
フェムト:ブラック? あぁ、あの『容れ物』のことか。
違うよ。『中身』の方を知ってるだけ。
(しゃがむフェムト)
フェムト:君、ちょっと見ないうちに随分スレたなあ。
そんなにいじけて、世界が救えるのかい?
(脳裏によぎるクラウス。起き上がるレオ)
フェムト:……ふん。
レオナルド・ウォッチ。手始めに……世界を壊すのだ!
【アイキャッチ】
(コインを飛ばすフェムト)
フェムト:……表? 裏?
レオ:あ?
フェムト:ゲームだよ。聞きたいことが山ほどあるって顔してるぞ?
《BGM;Oblivion(OST:Disc1-09)》
フェムト:だから、君が勝ったら何でも教えよう。
負けたら……うーん、ずっとここにいる?
レオ:は?
フェムト:なんだそのホッとした顔は!
レオ:別にホッとしてません!
フェムト:賭けにならんだろ!
レオ:なんか、負けたら殺されるのかと思ったんで、予想外だったっていうか……。
フェムト:なんっでこの僕が! 君が死ぬのにわざわざ手を貸さなきゃならないんだ!
レオ:死ぬ死ぬ死ぬ、ほんとに死んじゃうぅぅ!!
(アリギュラのように拷問されるレオ)
フェムト:反省してよね、もう!
レオ:はい……。
(なんだこの凄まじい既視感は、覚えがありすぎるぞ!)
フェムト:まあ、結果的に? ここにいて死ぬか、外に出て死ぬか。
そのどっちかだろうけどさ。
(投げ続けるコインを取るフェムト)
《BGM:ダッタン人の踊り(アレクサンドル・ポロディン)》
フェムト:さあ、選べよ少年。君はどっちかなぁ?
ツェッド:レオ君のこと、心配じゃないんですか?
ザップ:あぁ? 何で俺が陰毛糸目の心配しなきゃならねえんだよ?
ツェッド:だって、彼は一般人なんですよ!
眼だけが特別な、ただの男の子です!
ザップ:ッ!
(急ブレーキを切られて吹っ飛ぶツェッド)
クラウス:スティーブン。
スティーブン:ん?
クラウス:……目を凝らすのだ。光はある。
(起き上がるレオ)
レオ:僕は――。
ツェッド:なんなんですか、いきなり……!?
(ツェッドの胸倉を掴み上げるザップ)
ザップ:テメェこそ勘違いしてんじゃねえぞ……!
俺たちは『ライブラ』だ! どういうことかわかるか!?
何があっても、折れねぇ覚悟があるってことだ……!
スティーブン:……この会話、前もしたかい?
クラウス:……どうだったろう。
スティーブン:うん……なあ、クラウス。
三年前のことを考えると、正直憂鬱だ。
でも俺は、別に今日があの日と全く同じとも思ってない。
(原作より『幻界病棟ライゼズ』の回想。
『大崩落』直後の街を行く、赤ん坊を抱えたクラウスとスティーブン)
スティーブン:『大崩落』からたった三年。
だが俺たちにとって、この年月は間違いなく……あの日から積んだ研鑽の重みだ。
(弾くコインの音で目を覚ます絶望王)
絶望王:いたのか……菓子でもたかりに来たか?
フェムト:いいや、ただ見に来ただけ。
(階段を上るレオ)
絶望王:……ガキを逃がしただろ。
フェムト:僕らとゲームはしないってさ。
絶望王:お前とだろ。
フェムト:君もだよ。
聞きたいことはあっても僕にじゃないし、「ずっとここにいるわけにもいかないのでゲームには乗れません」って。
絶望王:……普通だな。
フェムト:普通だよ!!
絶望王:大人しく転がしときゃよかったのによ。
フェムト:でも、それじゃあつまらないだろ?
絶望王:お前がな。
フェムト:……君もだろ?
(コインを落とすフェムト)
(スティーブンにチョップをかますK.K.)
スティーブン:てっ!
K.K.:なぁに浸ってんの、こんな時に。
スティーブン:K.K.……。
K.K.:やぁね、年寄りで。
スティーブン:はは。
K.K.:……動画の場所、わかったわよ。
(ザップの頭に乗るチェイン)
チェイン:セント・アラニアド中央病院内廃墓地ー。
ザップ:うぉぉい! 何頭上に登場してんだ雌犬ぅ!!
チェイン:覚悟がどうとか言ってたくせに、自分こそ足場の確保が足りてないんじゃない? バカ猿。
ザップ:ナマ言ってんな!!
(ツェッドに押さえつけられるザップ)
(階段を上り続けるレオ)
レオ:(ぼっとしてたかな……俺)
(クラウスの立ち姿を思い出す)
レオ:すいません、クラウスさん。
やっぱ、光よく見えないっす……。
絶望王:三年前も、ここで崩落に遭ったよ。
……美しかった。
己を構成する価値観や概念、全ての感情が覆されるような眺めだった。
この先に望みがあると……確信させられるような昂揚があった。
……夢を見たんだ。
ツイてなかったな、オレもこいつらも、あの術士二人もさ。
フェムト:……『フォールン』。
絶望王:?
フェムト:『ブルー』『悪魔』『絶望王』。
……名前が多いね、『ウォッチマン』。
(フェムトから薔薇を受け取る絶望王)
フェムト:ローマからこっち、ずっと傍観者だった君が『大崩落』で足を止めた。
(キリストの磔刑、フランス革命、ヒトラーの演説、ロシア革命、ケネディ暗殺事件と映像が切り替わる)
フェムト:やるなら楽しめ。
君にはもっと――ナンセンスが必要だよ。
(立ち去るフェムト、薔薇を噛み千切る絶望王)
《BGM:ダッタン人の踊り(アレクサンドル・ポロディン)》
(外れ砕ける義眼転写装置)
レオ:うわぁあ! ……あれ?
(戻る視界、走り出すレオ)
(ランプレッサ2ケツの斗流兄弟)
ザップ:あいつあれで結構図々しいからな、死んでなきゃ生きてるだろ。
ツェッド:……はぁ。
(ザップの頭の上で明後日の方角を見るチェイン)
絶望王:オレにナンセンスが足りないだと……?
バカ言え。
オレ達の存在自体、不条理そのものじゃねえか……!
(大きく変化するHLの都市構造)
エイブラムス:敵襲か!? 敵襲なのかー!
ハマー:わかんない! でも、結構ヤバそう!
絶望王:こんなのもやっぱり……ただのゲームだ。
(階段を上るレオ)
(HLを跋扈するグールの群れ)
ザップ:っ、どっから湧いた!
ツェッド:キリないですよ!
スティーブン:どうするクラウス。
クラウス:――全構成員に通達。
レオナルドの確保に加え、街中のグールを殲滅せよ!
(ギャラリー13王)
アリギュラ:なにアレ~、かわいくな~い。
フェムト:わかっていないなあ、アリギュラちゃん!
エンタメにゾンビ必須でしょ!
(第1話冒頭のバトルシーン)
アリギュラ:ど~せ暇潰しの副産物なんでしょ。
フェムト:もっちろん!
生きるからには、余興が必要だからねぇ!
13王:YEAAAAAAAAAH!!
(玉座に戻る絶望王)
(ギルベルトからの着信を取るクラウス)
クラウス:……ギルベルト。
アンジェリカ:せんせええええええ!
まずいですよおおおおおおお!
これ絶対ウィリアム君、というか、あの王様?
LHOS職員:絶望王。
アンジェリカ:の、仕業じゃないですかあああ!
長老:落ち着けバカ者!
アンジェリカ:こんなことさせられてたら、クラウスさんが行く前に彼、死んじゃいますよ!?
(ホワイトのロザリオを拾う絶望王)
アンジェリカ:もうアレですか、私ちょっと行ってきますか!? テレポーターとして!
LHOS職員:お嬢が行ってどうする?
アンジェリカ:行くだけですよ! 私ただのテレポーターだもん!!
長老:いいから、ウィルのことはクラウスに任せる。
我々は、我々の最善を……ここで行うんだ。
(HLを駆けるギルベルトの車)
長老:頼む、クラウス……!
(響く絶望王の口笛)
長老:子供が『絶望王』を名乗る世界では……あまりに悲しすぎる。
レオ:はあ、はあ、はあ、はあ、はあ……あ。
(レオの視界に映る、HLの惨事)
レオ:……何あれ。あんなもんあるなんて、聞いてないんですけど。
はっ、ははは……あははははははは……ああああああああああああああッ!!
(あまりの光景に絶叫し、頽れるレオに飛びつくソニック)
レオ:ソニック!? ビックリした……。
ソニック:キッ!
(カメラを差し出す)
レオ:あれ? 拾ってくれたのか……。ありが、
(首を横に振るソニック)
レオ:ん?
ホワイト(録音):お願いします……。
レオを……助けて、ください……。
中央病院の……墓地に、いるはずです……。
レオ:ホワイト……。
ソニック:キッ。
ホワイト(録音):お願い……レオを……死なせないで……。
レオ:……。
お前これ、クラウスさん達に届けてくれよ。
ソニック:!
レオ:でも、また病院送りになってもたまんないしなぁ……。
ごめんソニック。
それ、もう少し預かっといて!
俺、やっぱりちょっと――(開かれる義眼)行ってくる!
(遠い場所から睨み合うレオと絶望王)
《BGM:Catch Me If You Can(OST:Disc2-01)》
アンジェリカ:各結界、安定してます!
ラスト一つが発見、修正され次第、すぐに連結できます!
ので!(LHOS職員と唱和)
先生がんばれ~! 早く見つけて~!!
LHOS術士達:あっと一本! あっと一本!
レオ:はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、はっ……!
エイブラムス:見つけたぞ~、レオナルド~!!
パトリック&ニーカ:ひっひっひっひっひっ!
(エイブラムス達の背後で煌めく光、降り注ぐ隕石、大破するジープ)
パトリック:ああああああああ!!
エイブラムス:次から次へと、せわしないなあ全く。
パトリック:俺のジープがああああああ!!
レオ:エイブラムス、さん……。
エイブラムス:探したぞお前、無事で何より。
パトリック:どうすんだこれええええええ! ノオオオオオ!!
レオ:はい……。
エイブラムス:驚くかもしれんがよく聞け。
お前のガールフレンドは、人間ではない。
レオ:……結界なんですよね?
エイブラムス:知っとったのか、なら話は早い。
この緊張状態を支えているのは、おそらく彼女だ。
だが、それもいつまで保つかわからん。そうなる前に……。
レオ:ホワイトを、見つければいいんですよね……。
大丈夫です、やれます!
パトリック:バカヤロおおおおおおおおお!!
エイブラムス:眼は?
レオ:死守です!!
(走るレオ、その横でデルドロの鼻歌)
レオ:えええ!?
ハマー:ヤッホー!
レオ:ハマーさん!?
ハマー:聞いたよー? 結界の所まで行くんでしょ? どこー?
レオ:多分、あそこの上だと……。
ハマー:ちょっと遠いねー、手伝うよ!
(レオを掴み上げるデルドロ&ハマー)
レオ:うおお!?
《技名メソッド:全力ハンマースロー》
デルドロ&ハマー:全力! ハンマースロー!!
レオ:ああああああああああああああああああああ!!
(チェインに抱き留められるレオ)
レオ:チェインさん!?
チェイン:元気そうだね、良かった。
レオ:……もしかして、心配してくれ、
チェイン:あ、まずい。
レオ:おわああああああああ!?
チェイン:私は消えるからいいけど、最後に会えて良かった……。
レオ:なんてこと言うんですか!!
(空斬糸で引っ張られるレオ)
チェイン:はい、レオの生存を確認しました。
ツェッド:シナトベ――風編み!
(風編みで不時着するレオ)
ツェッド:レオ君!(飛び降りるツェッド)
大丈夫ですか、
レオ:ありがとうございましたあああああああああああ!!
ツェッド:あれっ!? レオ……君っ!
(空斬糸で巻かれるレオ)
レオ:うおっ!?
チェイン:呆れた。まさか本当に一人で走ってく気?
この悪夢みたいな遊園地の中を? 一人で?
ナシでしょ!
ツェッド:無茶です!
レオ:でも、僕の知ってるヘルサレムズ・ロットは今までだってずっと、
異常が日常の遊園地ですよ。
……皆さんに会えて良かった。
(脳裏を駆けるライブラの面々)
レオ:この数ヶ月経った今は、前へ進めます!
(シナトベで吹き散らされるグール)
レオ:えええええ……。
ツェッド:レ、オ、君!(怒怒怒)
それとこれとは話が別です!
チェイン:そうね。
ツェッド:正直無謀としか思えませんし、コンマ1ミリも同意できません!
チェイン:まあね。
(空斬糸を解除するツェッド)
ツェッド:……なのでこれは、友人としての判断です。
レオ:あ……。
ツェッド:君は君自身が思っている通り、本当に『普通』の男の子です。
『普通』に優しくて、『普通』に明るく、『普通』にお節介で。
正義感も強いし、仲間思いで、誠実だ。
無自覚でしょうが、君の『普通』は……世間一般で言えば、勇敢や高潔と呼ばれるものです。
そんな君だから、危険を顧みず、友達の所へ走っていけるのも……。
きっと『普通』のことなんでしょうね。
レオ:……!
ツェッド:レオ君、また後で。
チェイン:グッドラック。
(響く絶望王の口笛、訪れるクラウス)
クラウス:……13王の一人、絶望王とお見受けする。
絶望王:だったら何だ? クラウス・V・ラインヘルツ。
こうして会うのは初めてだな。ご機嫌よう、消えてくれ。
オマエのことは待ってない。
クラウス:私も、貴殿に会いに来たわけではありません。
ウィリアム・マクベス……彼は何処に。
(落下する隕石を防ぐクラウス)
絶望王:……昔からたまにいるんだよなあ、この手の種類のニンゲンが。
前に映画であっただろ? ガキが超能力を使うヤツ。
『シャイニング』なんて呼びたくなる気持ちも、わからなくはないよなあ?
クラウス:……!?
(クラウス、PSIで操られて絶望王の首を絞める)
絶望王:ゲームだよ、ヒーロー……アンタはオレから、オレを守り切るんだ……。
お得意の希望をな……!
(駆け抜けるレオ、飛び交う砲弾、走り続けるレオ)
(登った丘の先には、凍結したグールと電磁場)
【アイキャッチ】
(走り抜けるレオを見届けるK.K.とスティーブン)
ライブラ構成員:A-3、C-1、E-8から救援要請です!
K.K.:はぁい。さっ、とっとと次行くわよ、次!
スティーブン:ん……。
K.K.:……真っ直ぐ進んでくとこなんか、ちょっと似てるわよね?
(レオをクラウスと重ねるスティーブン)
スティーブン:……確かに。
(絶望王をふりほどくクラウス)
(咳き込む絶望王、瓦礫を背に受けるクラウス)
絶望王:……ニンゲンは悲しいな。
愚かと呼ぶには、余りに無垢で一途だ。
だからオレは、いつまで経ってもオマエ達に囚われたままなんだろうな……。
クラウス:私は、決して己を……諦めているわけではない。
絶望王:ッ!
(手刀で気絶させようとしたクラウスを吹き飛ばす)
《BGM:United(OST:Disc1-18)》
クラウス:……ゲームはいずれ盤上で。
それが叶わぬのなら、今は貴殿に眠っていただく他ない。
絶望王:オマエ……オレを使って憂さ晴らししやがったな?
(外した肩を填めるクラウス)
絶望王:崩落? いや……義眼のガキか。
何でオマエがアイツのことまで背負う必要がある?
……図々しいヤツ。
クラウス:……貴殿が、先刻己に課したように。(本気の構えを取るクラウス)
私にも、遵守すべき法と矜恃があるのです。
『シャイニング』……光を欲している限り、貴方は『彼』を殺せない。
希望を欲しているからこそ、『彼』を求めたのでは?
(絶望王に過ぎる、ブラックとの出会い)
(青い炎に包まれる教会)
絶望王:オマエ、意外と舌が回るじゃねえか。
知った風な口利いてんじゃねえぞ、ニンゲン……!
クラウス:ブレングリード流血闘術――推して参る!
(テレポートで接近する絶望王、クラウスと拳を合わせて流血する)
絶望王:俺からオレを救ってくれよ、ヒーロー……!!
レオ:視野混交[シャッフル]!!
(罅割れる義眼の左目)
レオ:はああああ!?
なんで今!? よりによって今!?(寄ってくるグールの群れ)
ちょっ! タンマタンマタンマ!!
レオ:終わった……。
ザップ:こんなところで、なーに死にかけてやがる。
《BGM:Sidewinder(OST:Disc1-03)》
レオ:!
(技名メソッド:斗流血法刃身の壱・焔丸)
ザップ:刃身の壱! からのォ!
(レオの眼前に突き立てられる焔丸、その周囲に煌めく空斬糸)
(最高の笑顔でジッポを開くザップ)
ザップ:七獄ッ!!
(立ち上る火柱)
ザップ:決まった……!
レオ:じゃ!
(技名:本気の[マジギレ]ツッコミ)
レオ:ねーーーーーーよ!!!!
ザップ:? ? ?
レオ:マジで死にかけたっつの!!
ちょっとは加減とか考えろよアンタ!!
ザップ:んだよ、全然元気じゃねえか。 世話かけさすなハゲ。
レオ:誰がハゲだ!
元気じゃないですよ、さっきだって眼が……。
眼がああああああァァァ!!
ザップ:やかましい奴だなーオイ。
レオ:……どうしよう。
ザップ:どーもこーもねーだろ。
レオ:エイブラムスさんに怒られる……。
ザップ:まーな。
レオ:僕これから、友達見つけなきゃならないんですよ。
ザップ:おう。
レオ:でも、片眼で大丈夫なんスかねえ?
ザップ:やるしかねーだろ。
レオ:でも万が一!
ザップ:(びきっ)
うるせえええええええ!!(焔丸でレオのほっぺをぐりぐり)
やるorダイorデスだ!!
レオ:でえええもおおお!!
ザップ:たかが道具だ! テメエが折れなきゃなんとかなる!
レオ:つまりそれは……根性論……。
ザップ:そうだ。
(到着するギルベルトの車)
ザップ:けどそれがあるから、お前も『ライブラ』なんだろ?
……立ち止まんなクソガキ。
《BGM:Hello,world!》
ザップ:行け、レオ! ……旦那が待ってる。
レオ:……はい!
(空中戦を繰り広げるクラウスと絶望王)
絶望王:ハハッ!
(飛び交う七色の光、血闘術の槍を避ける絶望王)
絶望王:こっわ!
(クラウスの背後に立つ絶望王)
絶望王:やる気満々じゃねえか……オマエ!
(瓦礫の中から起き上がる血塗れのクラウス)
絶望王:オマエ……オレからこいつを取り返す、つったけどな……。
オレがこいつを選んだんじゃない。
こいつが……オレを受け容れたんだよ……。
オマエと同じような面をしてた……だから、安心しろ。
オマエがここでくたばっても……きっと、次のオマエが、オマエを生かすさ。
レオ:……そんなの!
絶望王:!
レオ:僕は嫌だ……!
たとえ、お前の言うことが正しくても……。
それが、誰かがいなくていい理由には、ならない……!
絶望王:……じゃあどうする。
眼ン玉使って、オマエがオレを殺すのか……?
(夜明けが訪れるヘルサレムズ・ロット)
レオ:……わからない。
そうした方がいいのかもしれないけど……。
でも、僕にはまだ、それが本当に正しいのかどうか……わからない。
だから……考え続けるよ。生きてる限り。
今度君に会う時は、きっと。今よりもっと……。
マシな答えが、返せるように。
(朝の光に包まれ、義眼を見開くレオ)
(赤いオーラの絶望王、その隣に青いオーラのブラックの姿)
ブラック:死にたくない、死にたくない、死にたくない……!
生きたい……ッ!
(息を吸い込むレオ)
レオ:ホワイトおおおおおおおおおおおッ!!
君がッ! 光に向かって、一歩でも進もうとしている限り!
君の魂が、真に敗北することなど! 断じてないッ!!
もう一人の君は、まだ諦めてないッ!
なのに、君が諦めていいのか! ホワイトおおおおおおおおおッ!!
(三年前、命を繋いだ時の記憶。泣きはらすブラックの顔)
ホワイト:ウィル……。
(家族の記憶、病室の天井、HLの霧の空)
(『結界の世界』の空、逆さまに映るレオの姿)
レオ:やあ、大丈夫?
ホワイト:……。
声が、聞こえて……。
レオ:ん。
ホワイト:……あなただった……?
レオ:かもね。
(起き上がるホワイト)
《BGM:White Gloves(Reprise)(OST:Disc1-24)》
ホワイト:……レオ、わたし、
レオ:ホワイト。
……僕は、君の秘密をちゃんと知ってる。
(ホワイトの心臓付近からは、金色の罅が刻まれていた)
レオ:だから、大丈夫だ。
(ホワイトの手を取るレオ)
レオ:ブラックは……生きたがってる。
ホワイト:……!
レオ:今の彼を助けることは、今の君にしか出来ないよ、ホワイト。
……光に向かって、一歩でも進もうとしている限り。
人間の魂が、真に敗北することなど断じてない。
ホワイト:……?
レオ:受け売り!
……ホワイト。君がもし、強すぎる光に怯えて、立ち止まっているのなら。
僕が何度でも……君の手を引くよ。
ホワイト:……レオ……!(号泣するホワイト)
レオ:……行こう。
(ホワイトを立ち上がらせるレオ)
レオ:手始めに――世界を救うんだ!
絶望王:ッ!?
(ホワイトの覚醒に、よろめく絶望王)
レオ:ごめん、ブラック!
(駆け寄って絶望王に頭突きを決め、義眼を展開するレオ)
レオ:視界……共有ッ!
(レオと視界を共有され、引き込まれた『結界の世界』で後ずさる絶望王)
絶望王:クソガキ……眼を……!
……ッ!?
(絶望王の視界に現れるホワイト)
絶望王:メアリ、マクベス……!
(歩み寄るホワイトを見て、混じり合う絶望王とブラックの瞳)
絶望王:うるせえ……寝てろ……ウィリ、アム――……。
(瞼を閉じ、眠りにつく絶望王)
ホワイト:ハイ、ブラック。
ブラック:……ハイ、ホワイト。
……何してんの?
ホワイト:生きてるか確かめてるの。
ブラック:……そっか……。
ホワイト:……ブラック。
《BGM:White Gloves(OST:Disc2-16)》
ブラック:僕は……別に世界がどうなったっていい。
こうなる前から、元々歪だったんだ。
今更結界なんか張って誤魔化したところで、どうせいつかまた同じようなことが起こるに決まってる。
だったら、いっそこのまま壊れてしまったほうが、
ホワイト:ブラック。嘘つかないで。
勇敢で優しい、私のお兄ちゃんはどこに行っちゃったの?
ブラック:ッ……!
君を失いたくない……!
今の僕には、もう君を救う術がない……怖いんだ、ホワイト。
君のいなくなった世界なんて、僕にとっては無いのと同じだ……!
(二人を見守るレオ)
ホワイト:なに言ってんの!
私ひとり消えたところで、世界が無くなるわけないでしょ。バカね!
ブラック:……!
(ブラックに抱きつくホワイト)
ホワイト:生きて、ブラック。
これからあなたが生きてく世界を、簡単に否定しちゃダメ。
そしたら私たち、きっと、ずっと一緒にいられるわ。
ブラック:……っ、ぐ……ぅ……!
(抱き寄せたホワイトが金色に輝く)
(反応する最後の結界)
アンジェリカ:せんせえええええ!
ラスト一つ、反応出ましたぁぁ!!
長老:おおう!?(飛び起きる)
ブラック:僕にはもう、君の修復と固定に回せるほど、力が残ってない。
だから……君の身体に残った力を借りて、新しい結界を張り直す。
……正直、上手くいくかどうか、自信ないけど。
ホワイト:ウィルなら大丈夫。
……パパとママもついてる。
三年も私をここに居させてくれたのは、パパとママの愛情よ。
ブラック:……そうだな、頼もしいよ。
(結界の世界に広がる金色の根)
ホワイト:またね、ウィリアム。
(ブラックの瞳に映るのは、絶望王を抱きかかえるホワイト)
(青い炎を胸に抱きしめるホワイト)
ホワイト:私の希望、私の未来――……。
(結界に溶けて消えるホワイト)
モニター:COMPLIETE→GRATE JOB!
アンジェリカ:い……いぃ……やったあああああああああああああ!!
やったやったー!!
(作戦成功に沸き立つLHOS構成員達)
(ひらひらと舞う一匹の白い蝶が、レオに口付けて飛び去っていく)
(クラウスに向かって歩き出すレオ)
クラウス:……もう少し到着が遅ければ、デリバリーを頼むところだった。
レオ:え? あ……はい。すいません……。
クラウス:冗談だ。
レオ:あ、はい……。すいません……。
クラウス:……見事だった。
今回の件、彼らを救ったのは……君という人間だ。
レオ:……。
クラウス:胸を張り給え、レオナルド・ウォッチ。
私は君を……誇りに思う。
レオ:え、あ……はい。
あの……なんか、ご迷惑をおかけして、すいませ……。
ッ……ぐ、ううっ……!!
(堰を切って号泣するレオ)
レオ:……はい……!!
ブラック:見てるか、ホワイト。
君のナイトはボロボロだけど、でも……。
すっごくかっこいいよ。
(慟哭するレオを見守り、形見のロザリオを掲げるブラック)
ブラック:いや、違うな……。
彼は僕らの――ヒーローだ。
(カメラで主人を写すソニック)
《BGM:シュガーソングとビターステップ》
(ライブラに迎えられるレオ。KKに頬にキスされ、チェインは一人電話報告)
(瓦礫に立つエイブラムスと、見守るギルベルト。あくびするニーカ)
(スティーブンに抱えられ、拳を合わせようとするクラウスにたじろぐレオ)
(そのまま拳を合わせる二人)
(LHOSに迎えられるブラック)
(向かい合うレオとブラック、互いに抱き合い、空を仰ぐブラックと目を伏せるレオ)
(事後処理に終われるダニエル、右腕は折れているようで固定中)
(ハロウィンの仮装をして街を行く市民)
(半壊中のダイナーでも宣伝アピールのビビアン)
(一瞬映る、フェムトを先頭に現場から撤収する13王)
(薔薇が備えられたひとつの墓には、青いローブが掛けられている)
(空港で手を振る、病み上がりのブラック)
(映画デートの時、不意に写真を撮られたレオ)
(最高の表情で笑う、映画デートの時のホワイト)
(カブに乗るレオのモノローグ)
レオ:ハロー、ミシェーラ。元気ですか?
兄ちゃんは元気です。
手紙を書いたのは、自分なりに考えたけじめのつもりだ。
(思い出の湖畔で一人、レオからの手紙を手にするミシェーラ。
見開かれた瞳は湖面の輝きを映して、さながら星空のよう。
その背後からゆっくり歩いてくる、トビーとおぼしき男性が)
レオ:ミシェーラ、僕は元気だ。
君のいない街で、君の光を頼りに、今日もなんとか生き延びている。、
会えるのはもう少し先になるだろう。
でもいつか、きっと直接伝えるよ。
僕の見てきた世界の話――。
レオ:僕と、僕に希望を示してくれた……ある人たちの物語――。
(ノックをし、開かれるライブラのアジトの扉)
クラウス:君が新しい同志か、歓迎しよう。
ようこそ――『ライブラ』に。
【タイトルコール】
(地面に落ちたコインを拾う男。
HLに響き渡るのは、歴史の傍観者たる『彼』の口笛の音――)
(ノイズが走り、消える画面)
【TVアニメ血界戦線~完~】