みずいこ会話文 二人がどのような表情や心境なのかはご想像にお任せ
関西弁非ネイティブのため口調は勘と変換機頼り
@a_yuuzora
「なあ、かしこいかしこい水上くん、え、もう帰るとこ?ちょっと内密に相談があんねんけど」
「はいはいなんですか、またレポートのお手伝いですか」
「いやそれは今はええねん。まだ大丈夫」
「そんなこと言うてまた提出日直前にバタバタするんやろ? だからかーちゃん宿題は早よやっとき言うてんのに」
「だからまだええねんてオカン……あかん水上がボケだすと俺が慣れんツッコミすることになる」
「小芝居は横置いときましょか。で、なんです? なに、内緒話すか」
「あんな、内緒やで? 実は秘密にしててんけど……俺好きな子おんねん」
「はあ゛!?」
「うわ水上のそんな声初めて聞いた」
「そりゃ初めて出す声も出ますよ! なんすか相談って、恋愛相談なら隠岐にしたらええやないですか」
「イケメンは最初から好感度高いとこから始まっとるから俺レベルの初心者がしたいような恋愛相談向いとらんねん」
「なるほど一理ある。いやだからって俺に振ることないでしょ。イコさんなら他にも相談相手なんぼでもおるやないですか」
「今日は水上の大変賢い頭と広い知識をお借りしたいねん! 頼む!」
「ええ……嫌や~……」
「頼む! 後生や!」
「……」
「……」
「……はあ、しゃーないな。ほんま、言えることなんて一般男子高校生程度の内容しかないっすけど、それでええなら」
「ほんまに!? ありがとう!」
「で、好きな子がなんですって?」
「あんな、好きな子に好きやでってアピールしてるつもりなんやけど、なんかいまいち響いてへんっちゅーか、スルーされてる気ぃするねんな」
「だったら意識されとらんかうっすら嫌われてんのとちゃいます? いわゆる脈ナシってやつで」
「でもな、その子が俺のこと好きなんはめっちゃ伝わってくんねんで。俺の話一生懸命聞いてくれるし沢山合いの手いれてくれるし、よぉ笑てくれるしな? その笑顔がちょっと不器用でそういうとこが可愛くてキュンとすんねん。それにめっちゃ優しくて俺のフォローしれくれるし、ごはん誘たら二つ返事で来てくれんねん、他の用事切り上げて」
「そら脈ナシとちゃうなあ。イコさんのこと大好きやないですか」
「そやけどその場に二人きりみたいな状況になると、さりげなく席外されるんや」
「じゃあ脈アリとちゃうなあ。そんなら、よく笑てくれるのも優しいのも付き合いがいいのも、多分その子の『普通』なんや。イコさん、勘違い男はみっともないですよ」
「けどな、どうやら勘違いやないらしいねん。俺の周りの人らに聞いてみても、その子がそんな対応するの俺だけやって。飯誘ても遊び誘ても来るかどうかは半々くらいやし、友達の手助けなんて頼み込まんとやってくれへんし、それなりに喋りはするけど滅多に笑わんらしいんやって。よぉ笑うのは俺の前だけやって。まあキュート・パッション・クールで言うたらクール属性の子やなとは俺も思っとったけど、そこまでクール?って驚いてん」
「クールな子がニコニコしとるならそら勘違いやないなあ。そんなんほぼ三上と一緒におるときの真木やないですか」
「めろめろってこと?」
「めろめろってことです。手ぇ握って口説いたら簡単に落ちるとこまで来てますよ」
「手ぇ、にぎっ……って、ええと思う? 俺の手結構ゴツいしカサついてんねんけど、ガッカリされへんかな」
「男の手なんて大なり小なりゴツいしカサついてるもんでしょ」
「せ、せやんな? こんな手やけど大丈夫だと思う?」
「おわっ、いきなりガッとくる……確かにゴツいですけど、あったかくて頼りがいある感じでええ手やと思いますよ。ああでもちょっとあかぎれ出来てますねえ」
「あ、料理始めて水仕事増えたからやな、多分」
「今度ニベア買ってくるんで作戦室置いときますわ。どうせイコさん買うの忘れるやろうし」
「ん゛……いや、ほんまにありがとうな。いつも助かっとる」
「はあ、こんなん別にそこまで感謝されるようなことやないですよ。――じゃあイコさんはさっさと意中の子口説きにいったらええんとちゃいます? 俺はこのへんで……イコさん? 離してくれません?」
「いや……ちょっと胸がいっぱいになってもうて……」
「なんだか知りませんけど、けったいなノロケ聞かされてくさくさしとるんですよ。はよ帰してください」
「あのな、白状するんやけど、俺の好きな子って水上のことやねん。……驚いた?」
「……はぁ?!」