『よろずやFM・午後の生放送』
ウェブオンリー中にお題を募集し、『よろずや男士』シリーズの山姥切長義さんにラジオ形式で喋ってもらう様子をリアルタイム公開執筆しよう、という試みでした。当日はお題や応援の言葉などたくさんありがとうございました!
<番組のご紹介>
よろずやFM・午後の生放送は、相模国中央地区・万屋通商店街と近隣本丸にお届けするローカル放送です。ラジオ端末のほか、商店街では街頭のスピーカーから聞くことができます。政府のお知らせから商店街の催し物のご案内まで、地域の情報を幅広くお伝えします。
パーソナリティ 万屋本店広報宣伝部 放送担当 山姥切長義
会場スタッフ 万屋本店施設管理部 (通信網維持隊 他)
協賛 万屋通商業組合
普段の放送の様子はこちらから→ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16904443
会場跡地(内容は変わりませんが末尾にコメント返し的なものが残っています)→ https://docs.google.com/document/d/1kKXw5tW4AkbMCxLIpa_j6hUMsVRSdcT_XJREqeBJq_A/edit?usp=sharing
@touravekanae
—よろずやFM・午後の生放送、公開収録会場はこちらです。
—放送開始まで今しばらくお待ちください。
「うええ、ここのコード絶対蹴っちまうって」
「養生テープで貼っとけ」
「配線ヨシ、電源ヨシ、音量ヨシ」
「よーっし、じゃあ設営隊長、恒例の声出し頼むぜ!」
「……マイクテスト、マイクテスト」
「やあやあ、お集まりの皆みなさま、これより始まりますは、よろずやFM午後の生放送、特別公開収録にございます!」
「もうちょい調整すっから、もう一度頼む」
「マイクテスト、マイクテスト……」
「本歌!」
「お疲れ様。設営は……順調に進んでいるようだね」
「ああ、あと少しだ。このまま待っていてくれ」
「ところで、いつもああして本体とお供が順にマイクを試すのかい?」
「俺たちの部隊では必ずそうするんだ」
「隊長による士気高揚の儀式、といったところかな」
「それもあるが、小さい声と大きい声の両方を確かめるのにちょうど良くて」
「……あ、なるほど」
「よし、このあたりでリハーサルいっとくか!」
「ああ、よろしく頼むよ」
「これはこれは山姥切長義どの、大変長らくお待たせいたしました!本日はよろしくお願いいたします!」
「……よろしくね」
「こちらこそ。さて、俺も声出しからいこうか—」
—よろずやFM・午後の生放送、公開収録がまもなく始まります。
やあ、待たせたね。広報宣伝部の山姥切長義だ。
よろずやFM、午後の生放送の時間だよ。
本日は特別公開収録。
全国各地から審神者の皆様が参加する催し物の開催に合わせ、今回も放送室を出て、こうしてヨロズヤホールのスタジオからお届けするよ。
会場に集まってくれた皆、それから街頭のスピーカーやお手持ちのラジオから聞いてくれている……そう、あなたも。
応援してくれてありがとう。
この放送は、ここ相模国中央地区・万屋通商店街と、近隣の本丸に向け、毎日この時間に、政府のお知らせや地域の情報をお伝えするローカル番組だ。
今日もリスナーの皆さんから届いた監査対象を監査……もとい番組宛のおたよりを紹介したり、我らが商店街の誇る様々な商店や団体を案内したりしていくから、最後まで楽しんでいってくれ。
さて、早速おたよりを紹介していこう。
まずは仕事終わりの職員さんからのおたより。
「最近は少し環境が変わり、去年までより忙しくなってしまいました……広報宣伝部の皆さんは、忙しい時期をどうやって乗り越えていますか?」とのこと。
忙しい中、おたよりを送ってくれてありがとう。
もちろん広報宣伝部にも忙しい時期はあって—最も身近なものだと、毎月やってくる『月報よろずや』の発行前かな。ああ、今、客席の最前列で編集長の陸奥守が笑っていて、隣で副編集長の蜂須賀が頭を抱えているね。
『月報よろずや』は知っているかな?そう、万屋の店頭で毎月配っているフリーペーパーだ。無料とはいえ、自分たちの足で取材をして、戦略解説も実際にシミュレータで試して書いているものだから、ぜひ隅々まで読んでほしい。
俺も今でこそラジオ担当だけど、広報宣伝部に異動した当初は『月報よろずや』の記者として取材に駆け回っていてね。今でも一部の記事に携わっているから、締切前の修羅場とは無縁ではいられない。
さて、そんな状況をどう乗り越えるか、とのことだけど。
優先度の洗い出し、作業手順の見直し、それから臨時雇いを呼んでの増員。この手の正攻法をやり尽くしたあとは……気合いだね。
そう、残念ながらもう気合いで乗り切るしかない。
俺の行きつけの喫茶店から刃数分の珈琲と甘味を届けてもらったり、定食屋から夜食の弁当を届けてもらったりして、皆で飲み食いして士気をあげて、なんとかやっている。
仕事終わりの職員さんも繁忙期を乗り越えられるよう、応援しているよ。
続いて匿名の審神者様より「現在、秘宝の里が開催されていますが、長義さんは花札などの遊びで嗜んでいるものはありますか?」とのおたより。
そうだね、俺の住む職員寮には共同の談話室があって、誰が用意したのか花札やボードゲームが各種取り揃っているから、仲間うちで集まって気軽に遊ぶようなものは大抵覚えたよ。
同じ談話室には、施設管理部の血気盛んな面々—そう、そこで手を振っている鳴狐と獅子王をはじめ、この会場にスタッフとしてちょうど来ているね—彼らが勝手に買い替えた高性能の大型ディスプレイと最新型のゲーム機もあるんだけど、そちらの方は俺は見ている専門だ。
その他に特別思い出深いのは、遠方へ『月報よろずや』の取材に行く列車内で、休憩中の乗務員くんも交えてトランプをしたことと……行きつけの喫茶店で店主の燭台切光忠にチェスを教わったことかな。
美術館が好きな審神者様より、「本丸に古切手、古い美術展の図録、グッズを持ち込んだら、描かれているものが脱け出した例があると噂に聞きました。本当なら、実家に預けている仔犬や子猫の名画を集めた企画展の図録や絵ハガキ、マグカップなどはそのまま実家に預かっていてもらうほうが良いのでしょうか?」とのこと。
そんな非科学的なことはそうそう起こらない……と言いたいところだが、万屋本店が誇る書籍部と、この街の古株の本屋とが文献にあたったところによると、実際にいくつかの本丸から報告が上がっている事例だそうだ。時の政府による調査も行われていて、霊力の供給状況や物品の状態にもよるが、確かに起きうることらしいね。いやはや、ものの心を励起する審神者の力というのは計り知れない。
とはいえ、様々な条件が揃った上でのごく稀な現象で、いずれは絵の中に戻っていくようだから、心配しすぎる必要はないだろう。
送り主の審神者様は可愛らしい仔犬や子猫がお好きなのかな。気に入りの品物が手元にあると、きっと戦の合間に目や心を楽しませてくれるだろうから、試しに少しだけ本丸に持ち込んでみるのがいいと思うよ。俺も旅先の美術館で買った絵葉書を自室に飾っている。
ただし、もしも絵の中から出てきてしまった場合は、本丸の敷地内で責任を持って終生飼育……という言葉が適切か迷うところだけど、とにかく絵に戻るまで大事に守ること。
それから、政府へ正直に報告するようにね。
……ところで、これ、仔犬や子猫の名画だから飼育で済むけれど、古い戦を描いた絵巻なんかだったらどうするべきなんだろうね。
あるいは西洋の宗教画あたりだったら磔刑の場面とか……いや、あまり追求しないほうがいいな。
ここで一旦、万屋からのご案内を挟ませてもらおう。
春の資格取得応援キャンペーンのお知らせ。この機会に自動車免許や自動二輪免許に挑戦してはどうかな。遠征先で使用予定の場合は、年代の申請と証明書の発行を忘れずに。お問い合わせ、お申し込みは万屋本店一階サービスカウンターまで。
万屋本店より、本丸運営の相談窓口のご案内。本丸での生活に関することなら何でも、経験豊富な相談員が対応するよ。審神者の方だけでなく刀剣男士からの相談も可。審神者の方が不在こそ、抱え込まずに気軽に頼ってね。
万屋本店施設管理部より『ヨロズヤホール』貸し出しのご案内。この収録に使っているスタジオのほか、コンサートホール、練習室、会議室など、様々な設備を時間単位でレンタルできるよ。気になったらまずはご相談を。
それでは、引き続きおたよりを紹介していこう。
新米審神者様より「FMよろずやの山姥切長義さん、こんにちは!最近審神者に就任した者です。非番のときは何をして過ごされていますか?是非教えてください!」とのこと。
まずは就任おめでとう。よい本丸運営となるよう応援しているよ。今月の『月報よろずや』には秘宝の里での初陣向けの戦略解説も掲載されているから、ぜひ一度目を通してみてほしい。
そして、仕事のない時の俺の過ごし方だけど……趣味らしい趣味といえば、読書かな。
街外れに『黒猫堂』という本屋があるんだが、そこの店主の山姥切国広に要望を伝えると、予算内で選書を行ってくれてね。
行きつけの喫茶店の珈琲を片手に、そうやって買った本を読むのが好きだよ。
あとは仕事着をクリーニングに出したり、馴染みの定食屋で食事をとったり、といったところだ。
……今、客席の最前列で同僚の南海が『どれも君の写しくんが勤める店だね!』と書いたスケッチブックを掲げているんだが、断じて贔屓とかではないので、勘違いしないでくれ。
続いて腹ペコ男士くんより「鉄壁の台所番たちを掻い潜り、絶対につまみ食いを成功させる方法を伝授してください」—うん、不可。
折角おたよりを送ってくれたところ申し訳ないが、俺の口から本丸の規律を乱すような助言はできかねる。本丸の蓄えがその分だけ減ってしまう、ということを軽く考えてはいけないよ。よく反省するように。
とはいえ、悪戯が目的なのではなく本当に空腹で仕方ないのであれば、そちらの問題は解決すべきだ。腹が減っては戦はできないからね。
というわけで……同じ本丸の台所番くん、あるいは近侍くん、聞いているかい?
どうやらまだまだ食べ足りない男士たちがいるようだ。
もしこの放送を聞いていたら、一定のルールの元で間食を許可するなり、買い食いをしやすくするなり、前向きな対処を検討してやってほしい。
長命寺様より「先日、久しぶりに桜餅が食べたくなって、取り寄せようと調べてみたのですが……圧倒的多数派だと思っていたちっちゃいクレープみたいな桜餅が、全国的にはむしろ少数派だと知って驚きました。長義くんは桜餅と聞いてどんな和菓子を思い浮かべますか?また、こちらの商店街では桜餅を売っているお店はありますか?」とのおたより。
この万屋通りも、相模国に位置するだけあって、やはり薄手の生地で餡を包んだもの—いわゆる「長命寺」が優勢だね。
この商店街にも和菓子屋があるけど、そこの「桜餅」はこれだ。餅で餡を包んでいるほうも、「道明寺」として販売されているよ。
しかし様々な地域にゆかりのある刀剣男士が多い街がら、何を「桜餅」とするかは議論の止まらないところでね。
有志によるお菓子倶楽部の出店では、いずれかを桜餅と定めるのをすっぱり諦めて、「道明寺」「長命寺」を並べて販売していたよ。
そして俺の場合はというと……唐突に第三勢力を出してしまって恐縮だが、名古屋名物、ういろうの桜餅が一番好きかな。機会があれば取り寄せてみてくれ。
骨董屋見習いさんより「会場で聞いています。ラジオのお兄さんの机にオレンジっぽい色のアクスタみたいなのがふたつ並んでるように見えるんですが、前と同じやつですか?増えましたか?」—前回同様、設営スタッフ私物を縁起物としてお借りしているよ。貸してくれたスタッフたち曰く、どんな状況でもラジオ放送が無事に完遂できる、たとえ炎上しても大丈夫—とのことだ。炎上は遠慮しておきたいが、そう言ってもらえると心強いね。
ここで宣伝のコーナー。
花屋『誠ノ華』は近隣本丸への配達を花束ひとつから実施中。本丸の記念日にフラワーアレンジメントはどうかな。新撰組ゆかりの刀剣男士たちが真心こめて営む花屋、『誠ノ華』をどうぞご贔屓に。
『くりぃにんぐ処 驚きの白さ』では恒例の「白いもの割引」を実施中。驚きの白さだと思うもの、または名物店員「布が純白の山姥切国広」の目撃情報について店頭で伝えると、クリーニング料金が少しお安くなるよ。ただし、鶴丸国永の通常着衣のみ、店主にとって驚きがないため不可とのこと。
『ひとまる茶房 万屋通り店』より、春の限定メニューのお知らせ。こだわりの桜茶のほか、定番商品の抹茶クリームラテに桜風味が登場。テイクアウトもできるから、散策のお供に一服してはどうかな。
以上。個人から商店まで、宣伝の依頼は万屋本店一階、サービスカウンターまで。お待ちしているよ。
さて、まだ放送時間が残っているね。最後にもう少しだけおたよりを紹介しよう。
光忠(兄)くんより「本丸に顕現してそれなりに経ったけど、弟にはいまだにお兄ちゃんって呼んでもらえません。もうひとりの兄弟も交えて仲を深めようとしているけど、なかなか距離が縮まらない感じがします。本当は伊達のお仲間と一緒にいる時みたいに気軽に接して欲しいんだけど……。よろずやFMの山姥切長義くんは、写しの国広くんたちと結構仲良しだよね。ぜひその秘訣を教えてください」とのこと。
まず、俺と写したちの関係はあまり参考にならないと思うよ。顕現してからこのかた、山姥切の名ではなくて店の商品をひたすら売ってきたようなのばかりだし、仕事上の協力関係とかそういった繋がりもあって、その上で仲が良好なのであって。一般の本丸の刀剣男士に—そう、それこそ俺と同じ「山姥切長義」だったとしても、同じようにしたらいい、と言えるようなものではないな。
だから一般論として話をするけど、誰しも相手によって見せる顔は違うものだよ。ああ、悪い意味ではなくてね。
あなたやもうひとりのご兄弟だって、長く共にあった昔馴染みに見せる顔と、同派の兄弟に見せる顔は違うんじゃないかい?
俺だって、写したちと、お世話になっている燭台切光忠と、馴染みの猫殺しくんと、職場の同僚たちとではそれぞれ接し方が違う。それに例えば……八文字長義とかが突然顕現して、兄弟だよ!とか言われたら、距離感に迷うこともあるかもしれない。
ご兄弟もきっとまだ迷っている最中なんだ。焦らずに信頼を積み重ねていくといいよ。
そして藤四郎の末席くんより「先日、主君に画像を見せてもらった瑠璃唐草の花畑がとても美しく、印象に残りました。菜の花や秋桜の花畑は見たことがありますが、空と丘が同じ青一色に染まるような光景は初めてで、いつかこの目で見てみたくなりました。ラジオの山姥切長義さんが見た、または見てみたい素敵な景色はありますか?」とのおたより。
おたよりありがとう。俺の中で印象に残っているのは、初めての陸奥国出張で見たいちめんの雪景色かな。列車が立ち往生したりして、到着までが中々大変だったんだけど、長旅を終えて駅舎の外に出た時、朝日に照らされた一面の白い大地に、枝先のひとつひとつにまで雪をまとった木々が立ち並んでいるのが本当に美しく思えて……ふふ、懐かしくなってしまったな。
機会があれば夏の様子も見てみたいと思っている。諸国を転々としている知刃から聞いたことだけど、雪深い地域に初夏が訪れると、若葉の緑の中で、こちらでいう春の花と夏の花がいちどに咲くらしいんだ。大層美しいだろうね。
それでは—おっと、最後にもう一通、たった今届いたものを紹介してほしいとのことだ。
名無しの刀剣男士くんより「今日の放送を聞いて、うちの主と近侍が大喜びで画集を買いに行こうとしています。風景画や肖像画ならまだいいのですが、自分は主の大好きな絵画がヒエロニムス・ボスの『快楽の園』だと知っているので、不安でなりません。長義さんからも主にひと言忠告をしていただけないでしょうか?」—おおっと、これはこれは。
今、スタッフが該当の絵の画像を調べて見せてくれたんだが、なんというか……物量といい、内容といい、名無しの刀剣男士くんが不安に思うのも当然だろうね。
「稀に絵から出てくる」のと「滅多に絵からは出てこない」のどちらに喜んだかで話変わってくるが……不安でならないとなると前者か。やれやれ。
お買い物中であろう審神者様と近侍くん、聞こえているかい。趣味を貫くのは大いに結構だが、本丸暮らしはあくまで共同生活だ。本丸の仲間を不安にさせるような買い物を強行するのは望ましくないね。いったん戻って、落ち着いて相談してはどうかな。
……それから、名無しの刀剣男士くん。もう知っているかもしれないが、本丸内での霊力絡みのトラブルは政府に専用窓口がある。総合窓口経由だと対処までに時間がかかるから、今のうちに直通の連絡先を控えておくことを、念の為……本当に念の為だが、おすすめしておくよ。
さて、名残惜しいがそろそろお別れの時間だ。
会場でも、放送でも、最後まで聞いてくれてありがとう。
審神者の皆さんは催し物の帰りでお疲れかもしれないが、本丸の維持管理をお忘れなきように。
日課の任務は達成できているかな?受取箱の期限は差し迫っていないかい?
近侍くんと一緒に、いまいちど確認してみてくれ。
きちんとできたら優を差し上げよう。
それでは最後に、今日もこの通達を。
……。
万屋通りの刀剣男士に告ぐ!
俺たちはこの街の守り。
刀の本能を忘れず、本体を手放すことの無いよう。
鍛錬を怠らず、切れ味の鈍ることの無いよう。
敵を退け、弱きを守れ。
それではまた明日、いつもの放送で。
—よろずやFM・午後の生放送、公開収録はこれにて終了となります。
—忘れ物に気をつけてお帰りください。
「本歌、ラジオ放送も無事終わったぞ」
「あとは俺たちで十分だ」
「ああ、お言葉に甘えて少し休ませてもらうよ。ところで山姥切国広……大倶利伽羅も」
「?」
「何だ」
「縁起物を貸してくれてありがとう。心強かったよ」
「あ、ああ!役に立ててよかった」
「……別に、大したことはしていない」
「本歌、本歌、喫茶店とクリーニング屋の俺から珈琲とタオルの差し入れだ」
「ああ、ありがとう。本屋はどうしたかな?」
「件の審神者が画集を買いに来ないか見に帰るらしい」
「……大事にならないといいね」
「打ち上げまでには戻ると言っていた」
「そうだ、あの喫茶店とお前の定食屋で、手合わせで勝った方の店が打ち上げの会場になるとか言っていたけど、結局どうなったんだい」
「僅差で俺が負けてしまったんだが、うちの兄弟とあちらの燭台切の試合では引き分けまで持ち込んで」
「うん」
「だから会場は喫茶店だが、うちの店の料理も出して良いということで決着がついた」
「うん……?」
「いいだろう本歌、本歌の好きな卵焼きもナポリタンも、両方食べられるぞ」
「それは素直に嬉しいけど」
「お疲れさん、撤収するぜ!」
「忘れもんねえか?」
「ああ、大丈夫だ」
「それでは皆様、本日はこれにて終了でございます!」
「……おつかれさま」
「打ち上げ会場は喫茶金月だそうだ。さっそく向かおうか—」
—よろずやFM・午後の生放送、公開収録は終了しました。
ーーー以下あとがきーーー
4/20-21開催のWebイベント「本丸情景集」
参加型企画(エアスケブ)として『よろずやFM・午後の生放送 公開収録』を行いました。
企画形式としては3度目、『よろずやFM』としては2度目となります。
おたより、お題、応援のコメントなどありがとうございました。
初見の方にも参加していただけたようで大変うれしいです。
今回のおたよりMVPは、やっぱりどれも面白くて決め難いのですが、複数の点で執筆への大きなエッセンスになったという意味も込めると「ヒエロニムス・ボスの『快楽の園』」の方ですかね。
公開収録の1度目、2度目はとても締めくくり方に悩んだのですが、今回はおたより自らオチをつけてくれました。
他にも、季節に合ったもの、本丸の日常を感じさせるようなもの、本当のラジオのおたよりみたいなもの、普段はあまり出せないキャラなど、いろいろな投稿をありがとうございました!
今後もWebイベント等参加の折には同様の企画を実施予定ですので、今後ともよろしくお願いします!
ラジオのお話を書くのはやっぱり楽しいですね。
他の方の書くラジオも読みたい……!という欲望のまま、「刀剣男士とラジオ」というテーマのアンソロジーの
企画も立てておりますが、こちらはすでに7名の方が小説執筆で参加予定となっております。
引き続き小説執筆者を募集していますので、気になる方は「ひとまる茶房」サークルwebサイト内の詳細をチェックです。
読みたい方もぜひ楽しみにしていてください。私も楽しみです。