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中華BLにもある「無限流」ってなに?という話

全体公開 23 3334文字
2024-05-11 10:50:26
Posted by @noki_ssss

①無限流とは????
→ネット小説作品につけられているタグ(ジャンル分類)のひとつ

中華BLの多数は中国のネット小説サイトで連載しているものなので、pixivに投稿する創作物につけるようなタグがついています。
その1つが無限流(簡体字表記だと无限流)です。

※無限流はBLに限って使われるジャンルのタグのことではありません。BLではない無限流作品もあります。

☆タグの例(一部)
悬疑推理:推理もの
升级流:レベルアップもの
强强:強強cp  (精神力の強い者同士のcp)
娱乐圈:芸能界 
架空歴史
などなど……

晋江だと文案(作品の基本情報が書いてあるページ)のあらすじの下の方を読んでいくとこのタグが書いてあります。


②無限流の由来
・「無限恐怖」というネット小説が語源
実際に読んだことはないですが、バイオハザードなど有名SF映画の世界観をいくつも旅するようなネット小説だときいてます。

・神話、宗教、伝説、オカルト、歴史(中国史に限らない)、科学、アニメ、ゲーム、映画などあらゆる分野の要素を含むことができる世界観から「無限」という言葉で表現されるようです。なんかかっこいいね。(※百度百科調べ)



③無限流とはどんな世界観のこと?

簡単にいうと超次元的存在の非現実的な力によって登場人物が謎の異空間に転送されるなどし、役柄や課題を次々与えられる世界観。

ピンとこない方へ具体例をあげると日本の漫画家の奥浩哉先生の作品「GANTZ」が無限流です。(以下あらすじ知ってる人はスルーして)
GANTZの主人公は電車に轢かれて死に、気づいたらマンションの一室にいました。部屋の真ん中にあった黒い球体の力で強制転送され、わけのわからないまま異星人を討伐する任務を与えられます。やがて任務を何度もこなすうちにいろいろ明らかになっていき。というストーリーですね。映画化されたりしたので知ってる方は多いと思います。


④無限流のキーワード:副本

副本というのは魔翻訳だとコピーって訳されたりするんですが、無限流では「ゲームステージ」や「シナリオ」「ダンジョン」という意味になります。
イメージ的にはマリオカートやるときにコース選択するじゃないですか、レインボロードとかピーチキャッスルとか、その選択する「コース(ステージ)」のことです。
※プレイヤーに選択権があるかどうかと副本という単語を使うかどうかはそれぞれ作品によります。
無限流小説はこのコースにあたる「副本」を本編のなかで何個もクリアしていき最終的な結末や真実へ向かっていくという要素があります。
この「副本」ひとつひとつに凝った世界観やそれぞれルールが設定されていることが多いです。1作品の世界のなかにいくつも小世界があるって感じです。
無限流作品に数百万字の大長編が多いのは1作品のなかにこの副本がいくつもあるからというのが理由の一つみたいですね。

副本の例(※架空)
学校で生徒役になり行方不明の同級生を探すミッションを与えられる「学校捜索編」
病院の患者役になり2チームに分かれてどちらがはやく恐怖病院から脱出できるか競う「病院脱出編」、みたいなのです。


☆副本は無限流作品の魅力のひとつ!
副本世界は、中世ヨーロッパとか日本の学校だとか有名SF映画の中だとか童話世界だとかとにかくなんでもアリです。それら全部を一作品に詰め込むこともできる。
あらゆる設定の試練にcpを参加させることができるのでいろいろなシチュエーションが読めるところも無限流の面白いところです。同人誌みたいな展開とか有名映画パロみたいなことだってできちゃうし、だから○○しないと出れない世界みたいなのもできるわけで
中国台湾のファンたちの中ではこの無限流作品ではこの副本が一番印象的だった!とかをまとめて共有するテンプレート画像の投稿をしていたりします。



⑤無限流はホラーなのか?怖いのか?

デスゲームやホラーゲームを攻略突破していく設定の無限流は多いためグロかったり死人や怪物が出るものはよくありますが、無限流タグのもの全てホラー作品とは限りません。
テストやクイズ、演技のようなミッションがある無限流もあります。ゲームに失敗したら死ぬなどの設定も作品によりさまざまです。



⑥私が読んだことある無限流の作品世界観はこんな感じでした。

・「地球上線」莫晨歡
タイトルは英語だとアースイズオンライン。上空に突如出現した三角の謎の塔のパワーで地球はオンライン化され、人類は生き残るため三角の塔を攻略しなくてはいけなくなった。塔が与えるゲームでは頭脳と身体の"強さ"が試される。
(頭脳サバイバル系、アクションあり、ホラゲではない、ややバイオレンス)

・「死亡万花筒」西子緒
死期の近い人間の前に現れるドアは入ると恐ろしい怪物のいる異空間へつながる。ドアの世界から脱出するためには鍵を探さねばならず、いくつもあるドアの試練をすべて生き残れた者は新しい"生"を手にする。
(超常現象、ゲーム世界ではない、ホラー、スプラッター)

・「万有引力[無限流]」騎鯨南去
ある日突然ゲーム世界へ転送されてしまった人間たち。ゲーム世界のポイントを貯め、ランキング1位になると願いが叶うらしい。元の世界へ戻るためプレイヤーたちはチームを結成してゲームに参加していく。
(ゲーム世界転送、微ホラー、ファンタジー、冒険)

・「無限練習生」妄鴉
主人公はある日突然ホラー無限流小説の登場人物に転生してしまい、練習生と呼ばれるプレイヤーになってホラーゲームへの参加を強制される。システムが与えるホラーゲームを生き残れた最終優勝者には願いが叶うチケットが与えられるらしい。
(小説転生、直播型ホラーゲーム、スプラッター、クトゥルフ)

・「我在無限游戲里封神(俺は無限ゲームの神になる)」壺魚辣椒
元タイトル:我在惊悚游戲里封神(俺はホラゲの神になる)
強い欲望のある人間がアクセスできるホラーゲームはゲーム内でリアルマネーを稼ぐことができ、プレイヤーの欲望を現実で実現させることができる。ホラーゲームは観衆に生中継され、投げ銭やいいねでもポイントを稼ぐことができる。
(直播型ホラーゲーム、平行宇宙、クトゥルフ)

・「我的理想小鎮(僕の理想タウン)」
青色羽翼
主人公はゲーム世界へログインし、邪神の支配する町から町のパワー源である「柱」を奪還して自分の町を発展させていく任務を与えられる。主人公たちは精神汚染に抵抗しながらレベルを上げていきいくつかの町へ赴く。
(ゲーム世界、クトゥルフ、精神攻撃系ホラー)

他にも……
「全球高考」(試験がテーマの無限流)「欢迎进入梦魇直播间」(ホラゲ配信型無限流)


⑦オマケ:無限流タグと合わせてついてることがある「直播」のタグってなに?

直播というのは生配信のこと。日本人に馴染みのあるツールでいえばユーチューバーの生配信やインスタライブみたいなのです。
この生配信と無限流を組み合わせた世界観のものが直播タイプの無限流で、つまりは観衆がいて、そのコメントや投げ銭の仕組み等があったりするホラゲ実況みたいなやつです。プレイヤーを見ている側の感想や解説が入るのでスリリングなゲーム場面を盛り上げてくれます。


⑧まとめ
ここまで私の知っている範囲の情報を書いてみました。


無限流は世界観設定の種類も仕組みも無限の可能性があり、いくつもの小世界を経由し全体を解き明かしていく面白さがあります。

あくまでもここに挙げたのはごくごくわずかな作品で、数え切れないくらいの無限流作品がネット連載されていますのでみなさんも自分好みの世界を描く無限流作品を探してみてはいかがでしょうか?
おもしろい設定の作品があったらぜひタイトルを共有してくださいね!

最後まで読んでくれてありがとうございました

※この文章に挙げた作品は全て晋江文学城で読めます。
日本語版が決まっているのは死亡万花筒(死亡万華鏡)のみです。


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