ミコトとレア
@82sousaku
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「明日は悔いを残していきましょうねぇ」
「はァ?」
防具の最終調整を終えて、明日の準備は終わりと一息ついたところで、ここ数年使っている口癖を発するとバドルさんが顔を顰めた。
「そこは普通、悔いを残さずに行こうって言うやつじゃねぇの?」
「悔いが無ければ未練がないかもしれないじゃないですか。心残りや終えた後の楽しみがあればやる気も出るでしょう?」
「あー、なるほど。そういう理屈」
ふぅん、と頬杖をつく。何となく納得してくれたようだ。
「そういうわけでお菓子を作りますけれど、バドルさんは何か食べたいものとかあります?」
「……ないこたねぇけど、アゲハが作ってくれるしな……」
「それもそうですねぇ。うーん」
最近暑くなってきたから涼しげなものも食べたいなと考える。
フルーツの入った寒天ゼリー辺りかな。牛乳寒天でもいい。
ゼリーを1、2…自分の分を入れて3つと、あとヘレンにもあげたいし、もう少し余分に作っておこう。何人かに分けられた方が楽しいし。
それとレモンクッキーが結構好評だったのでレモンクッキーは量産して休憩室にでも差し入れしておこうかな。うん、良し。
「寒天ゼリーとレモンクッキーかなぁ……」
「あー、ゼリーいいな。アゲハに頼もう」
「ふふ、良いですね。是非」
「まあ、アイツも大変かもしれないんだけどなぁ。いやどうだろ。アイツ、事後処理に回るか? まだ申請されてなかった気がする」
「どうでしょう? でもバドルさんと寝たいでしょうから一緒に行くのでは?」
「………………………まあ、そうか」
あ、否定しないんだ。まあ、そうか。結婚しているんだし。という顔をした。ちょっと嫌がられた。
「さてさて、準備もありますし帰りましょうか」
「そうだな。あー、強請るなら材料買って帰った方がいいのか?」
「アゲハさんと一緒に買いに行けばいいのでは?」
「………………お前さ、楽しんでるよな?」
「勿論」
私は人の恋バナが結構好きなので。
「………………、ま、いいや。帰る。んでお前と買い物行く」
「あらぁ」
「ンだよ。お前も一人で買い物行くつもりだったろうが」
「それはそうなのですけれど」
「好きなだけのろけてやっから聞け」
「あら。あらあらあら。では行きましょうか♪」
調子のいいやつめ、と軽く蹴られるが可愛いものだ。
鼻歌混じりに部屋を出ていく。
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