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吸血鬼らしくなくて、よかった事

全体公開 ジョンのお話 1 2449文字
2024-08-11 09:25:33

4月のジョンの日に、参加させて頂いたお話です。
Δみっぴきのお話で、〇徹明けにお昼ご飯を買いにヴァミマに行った帰り道。菜の花畑で、ジョンのお腹を吸っていたら、眠くなってうとうと眠っている間に、合流したヒナイチくんとロナルドくん。
明るい日の下で、揃って何か出来るのはΔの世界ならではと思っております。
夕方まで寝込んで、みっぴき一緒に帰るシーンを追加しました。
2024/04/24に上げました。

Posted by @kw42431393

 「スゥスゥ。」

 ヌンのお腹で聞こえるのは、穏やかな貴方の心地よさそうな寝息。
 仕方ないヌよね。皆競って吸いたがる、ヌンのフワフワでメロンパンの匂いがするお腹ヌもの。

 『あぁ、疲れた。サボりのついでだ。ちょっと、ジョン吸おっと。』

  急に春めいてきたヌもの。だから、冬眠から覚めた下等吸血鬼達も騒ぎ出すヌし、人間も吸血鬼もポンチが増えるヌね。3徹目を終えて、報告書をチェックして本部に提出。
 それさえ終えれば、やっと家にと。
 その前に小腹が空いたから、ヴァミマでおにぎりを買った、帰りだったヌ。

 「あれ?こんなに菜の花に桜がすっかり、春だったのだねぇ。」
 『春はポンチ共が沸いて困る』そう言っていた貴方ヌけどどうしても、吸血鬼対策課の勤務は夜が多いヌ。カレンダーもチェックしてるヌし、(これは、シンヨコ限定の風物詩ヌけど)ポンチが増える。
 厚手の黒い吸対のコートも、日中は白いコートになる。
 分かっていたはずヌけど。

 「明るい時間に見ると、また違うものだねえ。」
 そうヌね、日中は事務仕事。夜間は現場に飛び出して、署に戻ってきたら、また事務仕事。
 こうして、明るい外をのんびり歩いたのは、何日ぶりヌかね。
 しみじみ見ていた貴方は、思い出した様に、そして、悪戯っぽく笑ってこう言ったヌ。
 「折角だから、ここで食べよう。こんなに仕事を詰めてたんだ、ちょっとぐらい許されるだろう?」

 勿論ヌよ。ちょっとしたピクニックみたいで、いいヌよね。
 ゴロリと、一人と一匹。並んで寝転がると、ヌン達は買ってきたお昼ご飯とお菓子を食べてたヌ。
 丁度、ここはいい陽だまりになっていてつい、つい。
 「ふわぁ。」
  欠伸をしたら、もう我慢できないヌ。
 それに署に戻ってからでも、もう仕事は少しで終わり。
 春眠暁を覚えずって、よく言うヌよね?お昼寝だって、そうヌ。
 「ピスピス。」
 だから、ヌンも起こさない様に、いい夢が見られる様にヌシヌシ、と頭を撫でてあげたんだヌ。



 「あれ、ドラルクとジョンじゃね?」
 「あ、本当だ。あんな所で何をしているんだろう?」

  少し、日が傾きかけた3時頃。
 ヌン達の大事な人達の声が、空から降ってきたヌ。

  あ、ヒナイチくんにロナルドくん。

  見上げると、飛行しているロナルドくんに掴ったヒナイチくんが、こちらに飛び降りてくる所だったヌ。
 そういえば、二人は農家さんから依頼があった、吸血アオムシの下見に行ってきたヌよね。
 ロナルドくんが退屈して、ドラルク様の邪魔をするヌから、『ヒナイチくんを手伝っておいで』って、追い払われたんだったヌっけ?
 「ロナルドのおかげで、早く終わったんでな。ついでに、桜並木の吸血ケムシの下見もしようと思ってこっちに来たんだ。」
 なるほどヌね~。もう少し早かったら、一緒におやつも食べられたヌのに。
 「何だ?ドラルク、寝てるのか?」
 悪戯っぽく笑ったロナルドくんが、懐を探ってるヌ。
 あ、ちょっと!

 「ヌヌ!」
 「やめてやれ、ロナルド。折角、眠ってるんだ。」
 ちぇ~、と口を尖らすお子様の手には、マジックインキ。
 「イタズラしてやろうと、思ったのによ~。」
 「全く、油断も隙もない奴だ。」
 そう言って、ヒナイチくんがドラルク様の頭を膝に乗せてあげたヌ。

 最高のセコムヌよね。よろしくお願いするヌよ。

 「ううぅん。」
 「アハハ、隊長。もう少し寝ていいぞ。署に戻ったら、私達も手伝うからな。」
 そう言って、ヒナイチくんが頬を撫でると、ドラルク様はその手に頬ずりをしたヌ。

 そうヌね、もう少しだけ。

 「まぁ、いっか。じゃあ、俺はジョン吸っていい?」
 「ヌーヌヌ。」

 もう少しだけこの時間を。

 「ん~、いい匂い。なぁ、ヒナイチ。」
 「何だ?ロナルド。」

 吸っていたヌンのお腹から顔を離すと、今度はロナルドくんがドラルク様を覗きこみながら、こう言ったヌ。

 考えてる事は、一緒ヌね。
 きっと、ドラルク様もヒナイチくんも、一緒だと思うヌよ。
 ロナルドくんがそうであってくれたから、楽しい時間が、今日もいっぱい増えたヌもの。

 「俺さぁ、こういう時だけ吸血鬼らしくなくて良かったって、思ってんだよな。だってさ、こうやってお前達と、あったかい所でゴロゴロ出来るんだぜ。最高じゃね?」




 
 カアカア

 急かす様な鴉達の鳴き声に、目を開けるヌ。
 見上げると、温かい昼下がりは、いつの間にやら夕焼けヌ。
 ヌン達もさすがに、署に戻らなきゃならないヌね。
 
 「ヌヌヌヌヌヌ!ヌヌヌー!」
 「う、うぅん。あ、あれ!?」
 慌てて、貴方は飛び起きるヌ。そりゃ、驚くヌよね。
 一人と一玉で、ちょ~っとのお昼寝。
 そのはずが、ヒナイチくんの膝枕で、三人と1玉が川の字で寝ていたヌもの。

 「あ、隊長。お目覚めか?」
 「ん~!!スッキリしたぜ!じゃ、そろそろ戻ろうぜ!」
 ヌン達の気配で、ヒナイチくんとロナルドくんも起きてきたヌ。
 ピクニックみたいな時間は、これで終わっちゃうヌ。夕焼けも相まって、なんだか寂しいヌよね。

 「からす~とい~っしょにって、な。」
 「帰る先は家じゃなく、署だけどね。」
 そう言って、ため息をつく貴方を見上げる。まぁ、署ヌけど
 「アハハ実質、あの隊長室も私達の家みたいなものだけどな。」
 「そういうのを、ワーホリって言うのだよ。ねえ、ジョン。」
 そう署に戻ってからも、ヌン達の水入らずの時間が待ってヌから。
  だからヌしょ?

 「クソッタレ!勤労、勤労!」
 今、ヌンを抱いてくれている貴方の顔が、とても楽しそうヌのは。 
 
 


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