ピクスク様の『本を作るための、締切を作る為の、イベント』に参加しました。
纏め本を作って、時間が余ったので、吸血鬼すぐ死ぬの二次創作小説を追加で展示します。
8月の月末…といえば、吸死にはまっている人間なら、ロナルドくんを連想しちゃうんじゃないかな。
そう思って、書いたショートショートです。
吸血鬼がいる世界だから、海の家(自体が吸血鬼だったりするし)も24時間営業で、吸血鬼の監視員もいるんじゃないかなぁ…と思ったりします。
みっぴきわちゃわちゃ話として、読んで頂ければ…と思います。
@kw42431393
『ヒデオ、ヒマリ。夏休みの宿題、終わったか?』
待ちに待った楽しい夏休みは、いつの間にか、最終日。
楽しい事でいっぱいだったはずなのに、いつの間にか…
「おわ。」
「え、えへへへ。」
真顔でピースをする妹の隣で、俺は苦笑いするしかない。
忙しい兄貴に手伝って貰って、31日に全部終える。それが、ガキの頃の俺だった。
『仕方ないのう。ヒデオは…』
「仕方ないねえ。若造は…」
うるせえ、兄貴ならともかく。てめえに言われる筋合いはねえよ。
「ヌンヌレ、ヌンヌレ。」
マジか、ジョン。ジョンが応援してくれるなら、頑張っちゃおうかな。
「もう少しだぞ、ロナルド。」
わーってるよ。あと、俺の分残しといてくれよ。
「よ~っし!!脱稿だぁ!!」
締め切りギリギリにならないと、動けない性分は変わらない。
兄貴の時は、宿題を手伝って貰ったけど、これは今の俺の仕事だ。
だから、ちゃんと向き合うよ。
あん時も、こんな感じに考えれたら、兄貴をもっとゆっくりさせてあげられたのかな。
今だから、独立して、同居人達が来るまでの生活を経験しているから、そんな事を考える。
「どうした?ロナルド?」
「ヌー、ヌヌーヌ。」
「どうしたのかね?今年こそ、夏は何もなかった…にしないって、言ってただろう?」
同居人達の声で、我に返る。
そうだな…今日は、8/31。時間は、夜の9時。
夏の最終日…まだ、3時間も残ってる。何もなかった…じゃないんだ。
「悪ぃ。今、行くぜ。」
荷物を担いで、外に出る。レンタカーの前で、同居人達が待っている。
「さてと、どこにしよっかな?」
運転席に乗り込むと、助手席にドラルク。後部座席には、ジョンとヒナイチがキチンと座って待っている。
「無計画に夜中、飛び出す…至極、私達らしくていい。そう思わないかね、ジョン?」
「ヌンヌン。」
「私は、ドラルクのおやつがあれば、どこでも行くぞ!」
能天気な奴らだよな。そう思って苦笑いをすると、俺はカーナビを付けた。
「やはり、明日から9月と言っても暑いな。久しぶりに、海の家に会いにいかないかね?」
「よっしゃ。釣り道具も、浮袋も持ってきてるし、皆でビーチバレーしても…」
「いや。君が客寄せに、また、ポールダンスを披露するんだ。」
何でそうなんだよ。何か知ってた気もすっけど。
手癖で、ドラ公を砂にすると、俺は以前、移転に手を貸した海の家のいる海岸へと、ハンドルを切った。
…あー、ちなみに。
海の家に来ていたおばちゃん達に、今回もポールダンスをリクエストされたのは…また、別の話だぜ。