「豆蒔き」を隠語にしてしまったので…←
@azisaitsumuri
毎度種を植え付けられているようだ。
子種が、とか残滓の話ではない。意図を孕んだ目付きで見詰められればそれは途端に芽吹く。自分より小さくて無骨な指先が触れ、促されれば、するすると細部まで根も枝も伸びてゆく。膨らんだ蕾を肥やすために、せっせと耳から囁きを注ぐ。ゆらゆら揺籠のようにゆすられれば、震えながら花開く。そのための種を。
そうするつもりなく差し出す形に成る実りにかぶり付くさまを、どんなに耐えながらまじまじ見たところで、その種がいったい自分の何処に植えられたのか、幾ら自身の体を探そうとも見付かった試しがない。だのに種を植えた張本人は、容易く触れて来るものだから、笑った顔に悔しさを覚えざるを得ない。
「おれだってそうなのに。」
未だ笑った顔の儘に、容易く言ってくれる。