@niki__kr
四季送り
前回までのあらすじ.4
こんにちは。
ああ、すみません。
しばらくあびはお休みなんです。
せっかく来ていただいたのに申し訳ありません。
理由は、そうですね。
だれにもないしょ、ですよ?
最近はあびのみんなで、京都で起こっている
四季乱れと粉塵化についてしらべているんです。
先日は嵐山へ探索へ。
10年前火災があったという星間神社。
本殿には「うつろさま」という神様が祀られていて
火災でも唯一焼けのこった星の塔がありました。
その塔は大昔にこの地が海に覆われてしまった時に、大いなる邪神と謁見するために建てられたのだとか。
それから、ノーチラスの洛陽ラボ。
そこでは遺体を大量に集めている、と。
おそらくアガチの材料として利用するためでしょう。
業者を装い潜入すると、担当者として現れたのは荒城(あらき)という男。
ああ、彼はーーー、なるほど、なるほど。
彼はすずはさんともねさんの父親だったのですね。
晩冬さんも彼のことをご存知のようでした。
彼がいうには洛陽ラボの地下には裏がある、と。
親切にも荒城は、嵐山各地にノーチラスへ向かうエレベーターがあり、セキュリティを突破すればはいれるだろうと、USBを託してくれました。
何故あんなにも簡単に教えてくれたのでしょう。
父親だから、ですか?私には、家族のことは、よく、わかりません。
ですが、すずはさん。
彼女のことを考えると、、、父親だから、で片付けられることではないのでしょう。
翌日は渡月橋へ。
橋を渡る最中に、10年前の記憶が思い起こされる。
すずはさんは、家族と一緒にここに来ていた。
晩冬さんは夏草君の手をひいて、歩いていた。
私は...私が思い出したいのは、そういう記憶ではないのです。
こみ上げる吐き気が気持ち悪い。
そんなわたしに
夏草君が、晩冬さんが、すずはさんが、みんながやさしくて。
ほんとうに・・・・・気持ち悪い。
ああ、すみません。お話の続きを。
それから午後は聞き込みへ。
地元のおばあさんから興味深い話を聞きました。
10年前。白星の大祓での事件は、うつろ様の厄災と言われていたそうです
ヘビみたいなモノがたくさんのヒトをなぎはらってころしていた。
沢山のヒトがしんだけど、遺体はなくなっていた、と
これは、おそらく、、、
わたしはあのとき、なにをしていたのでしょう。
そしてわたしのしたことが、どういう結果におわったのでしょう。
こんな記憶、話したところで仕方がない。
仕事だったのだから、仕方がない。
でも記憶の欠けた者同士、話すことでなにか、わかるのでしょうか。
・・・ああ、すみません、込み入った話をしてしまいましたね。
そういうわけで、今日も調査をする必要がありそうですから、お店はおやすみです。
お店が再開できたら、いつもどおりのあびで。
どうか、お客様とお会いできますように。
それでは。また。
(それがきっと無駄なことだとしりつつも。
わたしはそっと、かわらぬ日常を祈るだけ。)