👒<なんなの…あいつら…えまがちょっと小突いて来てやる…!
💉<座ってて。
@azisaitsumuri
来た。
「よおリッパー、美味そうなモン食ってんな。」
「おまえも一緒の皿有ったでしょ。」
「おれはもう食っちまったんだよ。」
荘園では各自に合わせたメニューが用意される贅沢な仕様だが、被るものも有る。
今千切って齧り付いたばかりのパンなど良い例だろう。主食はそりゃ被り易い。
「相変わらず食い意地の張ったことで。」
「そ。だからそれも食いたいわけ。」
「なんでわたしが自分の分をおまえに?」
「次の飯のおれのデザートはおまえに遣るから。」
「む。」
交渉が成立してしまった。傭兵はさっさとわたしの手からまだ半分も口を付けていないパンをさっさと奪ってむしゃむしゃと食べてしまった。
この傭兵、小さいくせに良く食べる。この小男に最初から用意された食事量がそもそも多かった筈だが、それをぺろりと平らげてしまうと、こうして人の物を食べに来るのだ。
デザートを条件に慈悲を見せて遣れば、すっかりたかりの標的に定められてしまった。もうかなりの頻度で今正にその時食べているものを決まって奪って行く。
「おまえなんでいつもよりにもよって食いさし持って行くんですか」
「おまえが食べてるところから横取りするのが良いから」
最悪だ。ただの食いしん坊よりよっぽどタチが悪い。