元作者のユエさんがオリヴァーとミゲルの関係性や二人の心境と思いについての解釈です
@vmon1202
【晴れない罪を土底に埋める】
朝、鳥が枝の上で囀る前に、栽培棟の扉を押し開けた一人がいました。
朝露が薄青い髪に触れても、オリヴァーは全く気にする様子もない、こんな生活にはすっかり慣れていた。それ以上に、彼にとって毎朝少しでも早く栽培棟に来ることは何よりも重要だった。
主な目的は、植物の気孔が開くタイミングに合わせて適切な水分を与えるため。
そしてもう一つは……
「おはようございます、ミゲル先輩!」
「おはよう、オリヴァー、今日も早起きだね。」
緑の間に居るその姿を目にした瞬間、オリヴァーの顔には満面の笑みが広がった。隠しきれない心の高揚感に駆られ、相手に声をかける。
オリヴァーにとってのミゲルは、乾いた土に注がれる清らかな水のような存在だった。この時間に彼と会えるだけで、その日一日を幸運に満ちた気持ちで過ごせるのだ。
こんな朝は珍しくもない。植物を愛する二人にとってはごく普通の日常に過ぎないが、それがこの二人だからこそ、より一層愛おしく時間だった。
「あ、ミゲル先輩がこの前教えてくれた方法で手入れしてみた子は、なんだか前より元気になったみたいです!」
「本当だね。この調子だと、もうすぐ蕾が出てきそうだよ。」
オリヴァーは手に持っていた鉢植えを持ち上げ、少し離れたところにいた先輩に差し出した。ミゲルは身に寄りかかる、オリヴァーが見せてくれた植物に視線を移す。瑞々しい緑の葉は、数日前よりも明らかに生き生きとしていた。
「これは全部ミゲル先輩のおかげです。俺だけじゃ、こんなに健康に育てるのは難しかったかも。」
「いやいや、俺はちょっとアドバイスをしただけさ。この子がこんなに立派に育ったのは、オリヴァーが普段から丁寧にお世話をしているおかげだよ。」
後輩の努力が実を結び、それを目にしたミゲルは心から嬉しく思った。彼は誰よりもオリヴァーの能力を認め、将来の活躍を期待していた。
しかし、そう考えながらも、ミゲルの胸の奥底にある言い表せない感情が、底なしの沼のように広がり続けていた。
こんな他愛のない会話は、オリヴァーがこのミーティアにやって来てから、ほぼ毎日のように交わされていた。
普通の先輩と後輩が共通の趣味を語り合っているようだった。
だが、この関係が続けば続くほど、ミゲルは自ら過去に犯した過ちにさらに深く囚われていく。
オリヴァーは、ミゲルが彼らの最初の出会いを否定したことを知っている。それについて尋ねたいと思ったことも何度かあったが、でもオリヴァーはしなかった。それは、ミゲルがそうする理由があることを尊重し、理解していたからだ。何度も口に出そうとした問いは、深い土の下に押し込められてしまった。
語らず、問わない──それが二人の間にある無形の通じ合いだった。
だが、ミゲルはオリヴァーが自分のせいで彼とは無関係な罪名に巻き込まれることを考えると、その沈黙は重い棘となって胸に深く突き刺さるのだった。
ミゲルもオリヴァーもよく分かっている。今の彼らは、天秤の両端に立っているようなものであり、その均衡を崩すことは許されない。それは、二度目の「初めての出会い」を果たした時から、共に背負うことになった──苦さと暖かさが織りなす秘密だった。
一人にはその誠実で純粋な心が守りたい。
そして、もう一人にもその優しくで繊細な心が守りたい。
(終わり)