ツイートしてた現パロのふたり。途中ちょっとだけ台牧に見えるかもしれんのでCP未満で一応。
ここから蛇足キャプションで盛り込みたかったけど無理だったネタ。
ウルフウッドはマネージャーなしで自己管理しつつ、不器用ながらも演技派のリヴィオの面倒も見ています。
チャペ翁は頑固ジジイスーアクで気に入ってほぼ弟子だったウルフウッド(高校の時遊園地のバイトで中の人やっててスカウトされた、事務所名はEOM)にずっと怪人役させてたけど腰悪くしました。
ウルフウッドは孤児院育ちですが、ヴァッシュは映画関係一家の子です。
レムは脚本家か演出家かな? ナイブズは気難しい監督で重い作風を理由にヴァッシュに出演拒否されています。弟はナイブズが昔ノートに書いていたような明るい話で映画作ってほしいだけです。これも供養がわりに。
機会あったらこのあたりもSSにしたいっすね。
@neastrig
「……なんでそっちの筋の人がいるの? いで! 」
ヴァッシュがウルフウッドのゲンコツを初めて喰らったのは、初共演の現場でマネージャーのメリルにこっそりと耳打ちしたはずのそれを聞かれた時のことだ。
今思えばかなり控えめで形ばかりの拳なのだが、それでも今まで経験のない突然の暴力に驚いて見上げた。そこには、やはり堅気ではなさそうな男が「おどれ仕事舐めとんのかい」と青筋を立てた十秒前そのままの姿があり、ぎょっとしたことをヴァッシュは今でもその光景とともに覚えている。
そのアクションって僕がやることはできないか、なんて確かに彼の仕事を軽んじ奪う失礼な発言だった。だからこそ猛省半分、しかしそれでも大けがの懸念があるような挑戦的アクションを彼が無理にする必要もないと抗議したい気持ち半分。顔に出ていたそれらを言い当てられ、早速喧嘩になったのもすでに今や懐かしい話である。
当時のヴァッシュは、事務所が勝ち取った特撮主演を勝ち取ったばかりの所謂ライダー俳優。そして当時のウルフウッドは、師匠筋にあたる大御所から主演たるライダーの「中の人」を今シリーズから奪い取ることに成功したなどと噂される期待の若手スーツアクター。
つまりは同じ役を演じる仕事熱心な若手二人だ。そんな二人がその熱意によりぶつかり合えば、最初こそ不仲でも最終的に理解し合い、友人関係を築くことはおかしくないこと、ある程度推測できたことと言えるだろう。
だがそれでも、さすがにここまでの仲になるとは本人たちも含めて誰も予想だにはしていなかったのである。
「ウルフウッド、今日は大事なお話があります」
大皿に盛り付け終わったおかずを受け取りながら拗ねたような怒るような妙な顔で告げるヴァッシュに、ウルフウッドははてと首を傾げた。
「なんや、家賃ならもう払うたで」
「ありがとう、いやそれじゃなくてね」
ならなんやねん。おうち中華を並べ終わった食卓につき、改めて訊ねるがすぐの返答はない。それどころか、むすりとしたヴァッシュは「いただきます」と手を合わせてレンゲを手にチャーハンをかき込み出してしまったのだから、ウルフウッドには訳がわからなかった。
「また随分な拗ねようやないか。仕事か? 守秘義務引っかからん程度なら聞いたるけど」
「お手紙」
「お手紙? ……ああ、あれか。そういや今日はバラエティの撮影やったもんな。映画の宣伝兼ねてやったっけ」
辿り着いた心当たりに頷きながら、ラー油たっぷりの餃子を口に放り込む。うまい。味わってから、だが確かに残る違和感に眉を寄せる。少し考えても解消せず、ニラたっぷりのそれを飲み込んで素直な疑問を口にすることにした。
「そんな拗ねるようなことあったか? ハジメテでもなしに」
「だから、です! 初めてじゃないから! だよ! 」
視線を向けた先で、行儀悪く頬をパンパンにして口に米粒をつけた男がレンゲで同居人を指している。彼はわかっていて、それでも今日こそは言ってやるぞという気迫でウルフウッドに迫った。
「お前、俺に黙って仕事受けすぎだろ! ドッキリ系のやつ! 」
「ドッキリってほどでもないやろ今回。大体しゃーないやんけ。身近なウルフウッドさんからコメントもらいたいです言うてウチの事務所宛に電話もらうし、ついでにリヴィオの仕事取れるし」
「だから! もう少し僕にも教えてって言ってんの! 最後にレムからの手紙だってあったのにお前からの『実は文句を言いたいこと』とかいうやつで動揺しすぎてロケの尺めちゃくちゃ使っちゃったじゃん! 」
それこそハジメテやないやんけ、慣れろや。ぐびりとビールを飲みながら呆れるウルフウッドだ。
だが、彼も彼である。もしここに第三者、たとえばヴァッシュのサブマネージャーたるミリィがいたならば「ヴァッシュさんもそろそろ慣れてほしいですけど、毎度同じことしてるウルフウッドさんもヒトのこと言えませんもんねえ」と空気を気にせず口にしてくれたことだろう。受けた仕事が仕事だからだ。
「だいたい彼女か嫁さんの一人も作らんで男とルームシェナしとる自分が悪いやろ、おもろがられるに決まっとるやん」
「うるせー! その同居人本人のお前は同罪だろ! せっかくライダー俳優で爽やかなイメージだったのに、すっかりアホなイメージついちゃったじゃん! 」
「今更やん。放映中かて特オタには『バイクシーン、変身後ばっかりだな。バイク乗ろうとするシーンはあるのに』とか言われておどれの運転がクソなのバレかけてたんやし」
「あの時はまだバレてなかったのに後でバラしたのお前! お前がスタントやって誤魔化せた後なのに! 」
「でもこのアホっぽい扱いのが楽言うてなかったか」
「そうですー! とっても気が楽になりました! でも加減があるって言ってんの!! 」
嘆くヴァッシュは本日現場で「靴下は必ず裏返しにする」「食べるのが下手くそすぎて必ずこぼす」「寝相が悪すぎてベッドから落ちる音がうるさい」なんて暴露されたところだ。
無論、同居しているWさんからのタレコミとして。
言うまでもないが、この二人は同居している。元ライダー俳優と現役スーツアクターのこのルームシェアは今や公然の秘密と化し、ウルフウッドはそれなりの頻度でヴァッシュの情けない姿をお茶の間にお届けする位置に落ち着いてしまっていたのである。
無論、撮影開始当初のやり取りから分かるように二人が最初から生活を共にするほど仲がよかったなどということはない。
むしろ、彼らは当初現場を心配させるほど喧嘩が多かった。どちらも普段は他者との衝突を避ける人柄であるため、周囲の近しい者ほど戸惑ったものだった。
だが、その言い争いの内容は程なく演技やアクションのすり合わせに変わっていく。何せ二人が演じるのは同じ主人公なのだ。それぞれが特別な思いで掴み取った仕事だったこともあり、良い方向に進むのも彼らが飲み仲間になるのも日数にすればあっという間のことだった。
互いの仕草や癖を確認して同じ人間に見えるように観察しあい見せあい、より子供たちが喜ぶように認識を擦り合わせて洗練させていくことを二人はこの上なく楽しんだ。そうして一年を演じ切った二人の、互いのマンションなりアパートなりでの宅飲みがクランクアップ後も続いたのが何ヶ月かのこと。
「もういっそ一緒に住まない? うちで。家賃は……お前が少し家事分担多めに持ってくれたら三分の一でいいから」
どちらかの部屋に二人で寝ることが殆どとなった頃、ウルフウッドの安アパートで先に提案したのはヴァッシュだった。この晩、飲みながら見たB級映画に思わず大笑いした二人が隣室に壁を叩かれて手を口で押さえた五分後のことである。
そして似たことを考えて家賃の心配をしていたウルフウッドが二つ返事で了承したのは、ものの三秒ほど後のことであった。
元々私物が少なかったウルフウッドの引越しはスムーズで、さらに言えばヴァッシュの家で時折掃除洗濯もしていたせいか馴染むのもあっという間だった。残念ながら彼個人の部屋はなかったが、元より安アパート一室で済ませていた男だ。寝室に客用折り畳みベッドを足せば十分トはウルフウッド本人の弁で、ヴァッシュも気にせず飲み仲間であった頃と同じように夜を過ごすようになった。
それでも当初、二人は同居を秘密にしていた。ウルフウッドの希望である。
別にスキャンダルというほどでもなく本来は隠す必要もないように思えていたヴァッシュは、その希望を聞いたときはちょっと面倒臭いなと思っていた。それでもそれを飲まざるを得なかったのは、ちょうどヴァッシュは顔が売れてきていた時期だったからだ。無論これから記者に追われることも出てくるだろう。そのとき被害を被るとしたら「中の人」のウルフウッドである。ヴァッシュほど目立たずとも仕事を順調に増やしていた彼に迷惑をかけることは本意ではなく、仕方ないとヴァッシュは承諾していた。
だが、悲しいかな。ヴァッシュには少しばかり危機感が足りなかった。
気をつけてはいたが「今日はグラタン! 」「今日は特製天ぷらうどんです」「ジブリっぽいスパゲッティ! うまそー」などSNSにあげる写真は急に自炊のレベルが上がっていた。その上で明らかにコップが二つあったり、箸がちらりと写ったり。果てはウルフウッドのがっしりとした手が皿を置く様子が奥に入ったものまであげており、SNSに疎いウルフウッドも頭を抱える羽目になった次第である。不幸中の幸い、最後のそれで彼女疑惑は立ち消えになり、大事にはならなかったのだが。
ウルフウッドに叱られたヴァッシュは、考えを改めた。同居を隠せばいい。それは天才的な発想、コペルニクス的転回だと、少なくともヴァッシュは思っていた。だからその日から食卓を誰かと共にすることは明記して毎日表現を変えることにしたのだ。
そう、毎日である。一ヶ月ほど毎日「今日は友人と宅飯です、カツ丼最高」「今日はライダー時代の共演者と! チャーハンうまいんだこいつ」「今日は飲み仲間と! でも明日早いからお酒なしでオムライス! 最後のケチャップだけ手伝ったけどハート書いたら殴られた。ひどい」などという投稿が続いたのだ。無論、「やっぱり誰か住んでる」とネットで噂されるに至ったのは言うまでもない。
トドメはやはりヴァッシュの手だ。何度か「逆に混ぜた方が疑われないだろ」とウルフウッドの名前も出したヴァッシュの蛮行は「これ、ヴァッシュってライダーの時のスーツアクターとすんでないか? 」と、確定扱いこそされないものの推測されるようになっていったのである。勿論、ウルフウッドはメリルからの連絡を受け、さすがに顔を覆ってしまった。
ここまでならウルフウッドは単なる被害者だっただろう。手切れ金を要求して出ていくことも考えられたかもしれない。
だが、ウルフウッドはあまり部屋を出ようとは考えていなかった。「ちょっとこの生活得やな」と考え始めていたせいもある。そんな矢先に転がってきたウマい「仕返し」に飛びついたのがヴァッシュの不幸の、そしてウルフウッドの愉快な生活の始まりだった――。
「だいたい、最初が最初なんだよ。なんでいきなり隠れて同居してるお前が家でドッキリの仕掛け人やるんだよ」
「おもろいと思て」
「そりゃおもろいでしょーよ、視聴率良かったらしいし! 」
始まりの仕返しは、ドッキリ番組だ。
当時、人気のその番組からスタジオ参加の話が来たヴァッシュは「きっと仕掛けられるぞ」と警戒していた。外で「うまく、かつイメージを保つ反応をしないと」と身構えていたのだ。だが、唯一気を抜くその自宅でこそ、ドッキリがヴァッシュを襲った。
何でもない日、自宅で仕掛けられたそれは――一日だけ同居人がやたらフリルのエプロンを着てイエスノー枕を設置するというものだ、なんか今日面白い格好してるよねと流し、NO枕をわざわざYESにして爆睡した――、果ては本人が愉快な形で流しすぎてしまったためにネタバラシがスタジオになってしまったものだ。何もなかったなと安堵してスタジオ参加したヴァッシュが死ぬほど動揺したのは言うまでもない。ヴァッシュの帰宅前、自宅に設置したカメラ越しにニンマリ笑って両手でピースしていたフリルエプロンのウルフウッドの姿をヴァッシュは忘れられないだろう。
その後のウルフウッドはさすがに顔出しを控えるようになった。「中の人」としてちょっと反省したらしい。
だがそれだけだ。顔さえ出さなければ何でもお出しする男となった。先のバイクの件――当初はヴァッシュもバイクアクションをする予定がすぐに転倒しかけるため急遽変更された――の暴露はもちろん、私生活のこと、友人付き合いのことなどコメントを求められればウルフウッドは面白おかしく、だがヴァッシュが許せるギリギリのラインを見極めて公共の電波に乗せていた。「そもそもおどれがSNSで流したのが先やんけ」と悪魔の笑みを浮かべたウルフウッドにヴァッシュが歯軋りをしたのは言うまでもなく、気付けば芸人の如く定番扱いされての現在であった。
「だいたい今日のなんだよ! なんか、なんか顔出しNGでとか言って声まで変えてもらってるのにカメラはシャツ越しの胸筋ドアップだから僕が弁解するより前にお前の胸筋の話になっちゃうし! 」
「お、あれ盛り上がったん? 前にスタッフさんらと飲んだ時に次やったらウケるんちゃうか言うててな。冗談やったんやけどマッチョ好きで売ってるアイドルも出るからやらんか言われて乗ったん、よく撮れてたやろ? 」
「あの仕込みの企画から関わってたの?! あの子にお前の筋肉のことめちゃくちゃ聞かれてなんか僕も変なこと言ったからあれ絶対また変なキャラ付け増えるからほんとお前ちょっとさ、いや、つーかいつの間にあそこのスタッフと飲んでるんだよ? 」
「そりゃ仕事増えるからな~。あ、ウケたらもっとムキムキのリヴィオをその子らの番組出す約束なんやったわ。今度聞かんと。リヴィオな、次のにーてんご? ちゅうので人気の悪役キャラやるんやて。ビッグチャンスやから今売らんと」
「へえ、それはおめでとう。やっぱりリヴィオくんは舞台向いてるからいつか売れると思、……いや今する話じゃねー! 」
ぎゃんぎゃんと喚くヴァッシュに、ウルフウッドはくつくつと笑う。
これだけ文句をつけながらもSNSで相変わらず食事のことを投稿するヴァッシュは、コメント自体をやめろとは言わないのだ。何の仕返しだったか忘れたわけでもないだろうに。それがわかっているからこそ「あ、忘れてた」と慌ててカメラに食卓のましな箇所を残す様子すらウルフウッドは酒の肴とし、口も出さないのである。
だがしかし。
「で、結局何が言いたいん? おどれは」
だからこそ、何を拗ねているのかウルフウッドにはわからない。
初めてではないというのに唇を尖らせてぶつぶつと続ける男に問えば、「いやその、何っていうか」と声を小さくする。要領を得ない男の足を「はよしろ」と蹴れば、ますます口をへの字に曲げながらもヴァッシュが渋々続けたのは、ウルフウッドの予想しない答えだった。
「あんなにコメントするくらいならスタジオ来いってば。お前抜きでお前の話するのちょっとその、不安って言うか、難しいだろ」
「は? 」
やめろとか、この話題は避けろとかそういう話かとばかり思っていたのだが。ヴァッシュは気まずそうにウルフウッドの顔をちらちら伺いながら唸って、最終的には食器を奥に押し出しながら机に突っ伏してしまった。
「あーもう、だってそうだろ! お前の話になるんだよ、どうしても! でもお前のことってどこまで言っていいのかわからないし、お前のいい感じのコメントせっかくなら活かしたいから何も話さないのは嫌で手探りで話題選ばないとだし。あと嫌じゃないけどお前のコメント毎回結構ウケるからハードル上がるし? ……それならお前と出た方が楽しいしやりやすいよなあとか、思っちゃったりしちゃってり、しちゃ、って」
耳を真っ赤にする人気俳優は少しだけ顔を上げ、やっと覗いた目でスーツアクターを見つめる。
「はー、なるほど。トンガリはワイがおらんくて寂しくて仕方ないガキなんか」
「そ、そうだよ。悪いか。……いいじゃんか、お前も芸能人なんだし仕事も増えるし。どう? 共演」
「おん、嫌や」
中の人が顔出してモノホンのガキどもの夢壊したないし。さらりと拒否するウルフウッドに、ヴァッシュは「えー」と声をあげて再び机に伏せる。残念そうにぐずる声がなんとも大人げない。
「だいたいおどれも知っとるやろ、ワイが顔の演技苦手ちゅうのは。ヒトの前ならまだしもカメラの前でおどれみたいな外ヅラはできんわ。そもそもドッキリでそれ再認識したから顔出し避けとるんやし」
「うーん、それこそお前の思い込みだと思うんだけど……」
またこいつの面倒なとこ出とるなあとウルフウッドは溜息をこぼす。
さすがにバラエティでの共演希望こそ初めてだが、ヴァッシュがウルフウッドに再共演を求めるのはこれが初めてではない。
かつて同じ主演を務めたのがよほど楽しかったのだろう、ヴァッシュは今でもウルフウッドと演技の話をして切磋琢磨をすることを好み、よく相談をした。ウルフウッドもそれは満更でもなく、今も時折ヴァッシュと演技や演出、どう工夫するかで盛り上がるのを好んでいた。
だが、いかんせん共演ではない相手と相談できることはどうしても限られてくる。
守秘義務のため、ヴァッシュは次の映画の話をウルフウッドにはできず、ウルフウッドは今年の特撮の話をヴァッシュにできない。二人が共演したのは、あのライダー作品の映画主演が最後となっていた。
「ウルフウッドとまたやりたいなあ」
まだ碌に飲んでいないだろうに、拗ね方が酔っ払いのそれだ。これで飲んだら手がつけられないだろうなとウルフウッドはヴァッシュの手元にある、まだたっぷり残ったビールを見た。ウルフウッドは明日午後仕事だが、ヴァッシュは朝早くから現場に向かうので二日酔いの量にならないよう気を使わなければならないだろう。楽しく飲みたかったのにと、新しく注いだ二杯目を流し込むばかりである。
「……ま、せいぜい気張りや」
「いじわる! 俺がこんなにお願いしてるのにぃ」
さて、このガキどうしてくれようか。ウルフウッドは、ヴァッシュに絡まれながらもコップで隠した口でにやりと笑った。彼の横に流された視線の先には見慣れた居間以外何もないが、彼の脳内には先日受けた仕事の書類の文字列が浮かんでいる。
それは、ヴァッシュが次に撮影予定のアクション大作映画だ。さてこの大作で活躍するスタントマンが誰になるのか、主演のこの男が知るのは近い将来の話だろうがいつになるのだろう。
次の仕込みを前にますます美味くなる酒に、ウルフウッドはこれから襲いくるであろう同居人の絡み酒さえ気にならぬほど上機嫌となっていた。