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赤葦と秘密の話をする

全体公開 HQ 769文字
2025-07-22 08:37:53

選挙の話題に触れていますが政治的な意図はありません

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Posted by @tirichann

 クラスメイトの 苗字に、二人きりで話したいことがあると呼び出された。その時点でもう疑いがかかっているようなものなのに、「十八になったから」とまで言われたら確信せずにはいられないだろう。 苗字は、恋愛の話をするつもりだ。告白のみならず、かなり性的な話まで。

 告白の段階から十八禁の話をするのはどうなのだと思わなくもないが、男としては大歓迎だ。俺は指定された場所に向かった。そこにはもう 苗字がいて、どこか緊張したような顔をしている。

「話って何?」

 わかっているくせに、俺は知らないふりをした。 苗字はどこか言いづらそうにしている。落ち着きなく手を弄って、体をくねらせる。その口がついに動く。

「選挙どこ入れた?」

 俺は一瞬、呆気にとられた。 苗字の話とは恋愛のれの字もない、政治の話題だったのだ。確かに人に聞きづらいのはわかる。けれどこんな勘違いしてしまうような前振りをすべきではない。俺は冷静に考える。

「たとえ家族でもそういうのは聞くべきじゃないよ」

 どれだけ親しかろうが、政治や宗教の話に深入りするのはタブーだ。俺は窘めたつもりだったのだが、思ってもみない方向からぶすりと差される。

「家族じゃないけど」

 それではまるで、俺が 苗字を自分の家族だと主張したようではないか。彼女でもないのに(なれなかったのに)、段階をすっ飛ばして家族だと言うなど勘違いしているように思われてしまう。

「ものの例えだよ」

 俺はできるだけ平静を装って言う。彼女には振り回されてばかりだ。三年になって、木兎さんが卒業したというのに今度は 苗字である。でも、それを悪くないと思っている自分がいる。多分俺のこういうところがダメなのだろう、と自己分析した。


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