@tirichann
「子供が欲しい? なら一体練成しようか」
私は口を開けたまま唖然とした。確かにアルベドは人の手によって作られた存在だ。自らも同じようなことができるのは、ドゥリンの存在が証明している。だけど普通は人間のように振る舞うべきで、女の子に子供が欲しいと言われた時に平然とそんなことをのたまうべきではないだろう。私は自分の勇気をないがしろにされた気がした。
「アルベドは本当に研究者脳なんですね」
私に言える、最大限の嫌味だ。アルベドも男なのだから、男女の意味で捉えてくれてもいいだろう。そっぽを向く私に、アルベドは冷静に語りかける。
「ボク達は付き合っていないだろう。それならまず、交際の申し込みをすべきではないかな」
悔しいがアルベドは正論だ。私の方がアルベドを誘っていたはずなのに、気付けばアルベドに主導権を握られている。アルベドによって、私が告白する流れになったのだ。私は非常に不本意ながら、言うはずのなかった言葉を呟いた。
「好きです」
「最初からそう言えばいい」
必死の告白の答えがこれなんて、やはりアルベドは可愛くない。