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カーテン越しの春色

全体公開 #girls_lily_project 2 23 2739文字
2026-03-13 17:08:26

GRPの学パロ💜💛です。
筆がノリに乗った
💚が告白した相手はご想像にお任せしますね。

「いけるって!!!もう何回も頭の中でシミュレーションしたんでしょ!?向こうも絶対げし子のこと好きだって!!!」
「自信持ってげし子!行けるよ!」
「いや無理ぃ。」

 やっほ。うなちゃんですよ。卒業シーズンだねみんな。かくいう私たちの学校も本日は卒業式で、在校生の私たちは午前で終わりだったのだけどちょっとした野暮用で学校に残ってたんだ。今教室にいるのは私とげし子と美古途の三人。見ての通りげし子を励ましているところなんだけどもうず~~~っと無理無理ってウダウダ言ってるんだよね!私が!気合を!入れてやんないと!

「おらげし子!!!ダメだったら慰めがてらなんか奢るから、とっとと行ってこ〜い!!!」
「痛ったぁ?!?!ねぇ、帰ったら覚えといてよ?!」
「いってらっしゃい。頑張ってねげし子!」

 バチンとげし子の背中を叩いて私たちはげし子を教室から送り出した。今からげし子は一世一代の大告白だ。一緒にたくさん悩んでたくさん考えたんだからきっと上手くいく!まあ、もしダメだったら私たちがげし子の居場所になればいいし!いやあ、それにしても

「いいなぁ!私も素敵な人とお付き合いがしたい!」
「あら〜^^ うなは付き合うならどんな人がいいの?」

 美古途が珍しくからかうような口調で私に聞いてきた。え~、そうだな~、なんて言いながら、私はカーテンの中に隠れた。なんとなく、顔を見合わせながら言うのは恥ずかしいので。春の日差しに照らされていたせいか、カーテンの中はちょっと暑かったけど

「えっとねぇまずなにより私のことが大好きでしょ〜。私のことよく見てくれて、私の隣にずっといてくれるような人がいいな。」

 体がだんだん火照ってきているけれど、これはきっと春日和とカーテンの中にいるせいだ。私は後ろの窓を開ける。入ってくる風は冷たく頬をなでながら教室へと入り込んできた。入り込んだ風は私の隠れているカーテンを揺らして、美古途の足をチラつかせた。足は見え隠れしても、美古途の顔だけは見えることは無かった。どんな顔してるんだろ?困ってるのかな?それとも興味なし?もしくは

「きっと笑顔がかわいくってね、私とは違う考えだから新しい刺激が沢山もらえるんだ。あと、髪は短めで、それから。」

 私は言葉を途中で止めてしまっていた。美古途が、私たちを隔ててた壁を取り払ってしまったから。さながら、結婚式でお嫁さんのベールを上げるみたいにカーテンをめくって、私と美古途の視線が合った。
 
 今、私も美古途も、多分同じ顔をしていると思う。

こんな距離でこういう風にうなの顔を見るのは私だけがいい、かも。」
私も美古途だけがいいかな。」

 外からの音は聞こえているけど、私たちのいる教室は静かだ。春の日差しは差し込んでいるけど、吹き込んでくる風はまだ冬のものみたいに冷たい。そんな教室の隅っこの窓際で、カーテンに包まれてた私とその前にいる美古途。将来の幸せな話をして、そんな未来を2人は望んでいて、今、私たちは触れられる距離にいるから
 どちらかが先に、もしくは同時にお互いの顔に触れた。そして、唇が重なるっていうくらい、近づいたとき─

ピロロロロロ

 ケータイが鳴り響いた。通知欄を見るとげし子からだった。美古途も急に鳴り響いた電話の方に興味が移ったみたいだった。なんだよぉ折角いいところだったのにって気持ちと、どこか助かったって気持ちとがある。まあ、ともかくげし子からの連絡だ。出ない訳にはいかないだろう。

「誰から?」
「げし子!うまくいったのかな?もしも─」
『あ!夕凪機?!ねえ聞いて!!!なんと氷夏至!!!告白がうまくいきました!!!!!!!!』
「うるっっっっっさ!!!!」

 耳がキーンとなるくらいに大きな声でげし子は報告してきた。そのテンションは異常なほど高かったけどそりゃそうだよね。意中の先輩のハートをゲットしたわけだからさ。私たちのやりとりを見て美古途はとなりで笑ってた。多分、げし子が上手くいった安心感と私たちが面白かったからだと思う。うぬぼれだろって?言うな。

『あ、ごめん!嬉しくってつい!』
「だろうねw おめでとねげし子!ほら美古途さんも言ってあげて。」
「おめでとうげし子!さっきの声、電話越しにも聞こえてきたよ。」
『うっそ!恥ずかし?!いや、それよりもありがとね二人とも!』
「どうする?教室戻ってくる?」

 私は美古途にケータイを渡して美古途にもおめでとうを伝えてもらった。直接聞いていないのに本当に電話越しにげし子の声が聞こえてきていたので思わず私も笑ってしまった。
 で、なに?教室に戻ってくるかって?確かにげし子と美古途と三人で一緒に帰れるのは嬉しいけど、今はそうじゃないだろ!電話越しでも聞こえるように私は大きな声で言った。

「一緒に帰っときなよ!付き合った卒業式の日に一緒に帰れるなんて一生の思い出になるよきっと!」
「うん、私もそう思う。」
『そう?そうかな〜?そうだよね!ごめん、二人とも、じゃあ今日は先に帰らせてもらうね!ほんっっっとにありがとう!後でなんか奢らせて!』
「うん、またねげし子。」
「やっきにく!やっきにく!」
『学生にそれは無理!』

 そう言ってげし子は電話を切ったみたい。やっぱ焼肉はダメだったか。いや冗談だけどね?
 電話が終わると教室は美古途と私の2人だけになった。日も沈みかけていて、外の方も大分静かになってきていたからもう帰る時間だと世界が言ってるみたいに感じた。

私たちも帰ろっか!」
「そうだね。」

 美古途からケータイを返してもらって私たちは帰りの準備を始めた。準備といっても窓を閉めたり荷物をまとめたりくらいだけど。そんな軽い準備のはずなのに、私はすごくドギマギしてる。
 だって、げし子からの電話ですっかりそんな雰囲気じゃなくなってしまったけど、さっき私たちはキスしようとしてたんだよ?それって両思いってことじゃない?ここで告白したら私たちも付き合えるのかななんて。
 でも、今告白しても「好き」以外伝えられない気がする。それは嫌だ。私の告白はもっとかっこいいものじゃないといけない。ちゃんと美古途に思いを伝えたい。だから、もう少し待っててね。私の準備が出来たらその時にちゃんと伝えるからさ!

「よ〜っし!美古途〜、帰れそ〜?」
「うん!帰ろ!」

 私たちの卒業まではまだ少しあるけど、私と美古途はどれだけ一緒にいられるかな。繋いだ手が、春の日和に負けないくらいに暖かかったからそんなことを思ってしまった。


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