企画「とにかく、なんでもいいから、私の推しを見てくれ2」に参加しました。
こちらはレギュレーションの推しキャラと推し曲を語った怪文書になります。
@minasigo54
・企画概要
とにかく、なんでもいいから、私の推しを見てくれ2
https://www.nicovideo.jp/watch/sm45979591
・拙宅動画
【MMD呪術廻戦】小説 夏と罰(上)【わたおし2026】
https://www.nicovideo.jp/watch/sm46310113
・推しキャラ
呪術廻戦 夏油傑、五条悟 (後者は今回友情出演程度)
・推し曲
小説 夏と罰(上) 傘村トータ
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36076105
⬛︎総括:
彼らそれぞれのキャラクター、ふたりの関係性、そしてその末路まで含めて芸術的で好き。
タイトルのように文学小説のような鬱屈した歌詞と美しいメロディーが最高。
⬛︎キャラクターついて
ふたりなら最強、俺たちならどうにかなる、怖いものなんてない、そういう稚い全能感を味わっていられた学生時代!
からの!恐らく夏油の人生で初めての明確かつ圧倒的な力量差による敗北!!そして終わらない呪霊の祓除、繰り返し目に映る人間の醜悪さ、非術師たちから無自覚に垂れ流される呪い、それらの祓除で消耗する術師たち、命を落とす仲間、それらが延々と脳内を回る夏油!!!
術師とはどうあるべきか、正義の指針がぐらつき世界の在り方に夏油が疑問を持つ中、意識の端にチラつくのは独りで最強になった親友、五条。
ふたりで最強と嘯いた日は遠く、友とは実力差が開いて隣には並べなくなり、夏の湿度は酷く不快で、蝉は耳障りで、飲み込む呪霊は吐き気を催す酷い味で、世に偏在する非術師の存在もまた耐え難く、しかし非術師/弱者を術師/強者が守ることはあるべき姿のはずだというこれまでの正義をまだ手放しきれない18歳の強い力を持つだけのただの子供の2007年、夏の終わり。
畢竟、非術師は嫌いという本音を選んだ夏油傑は道を踏み外し、最後の任務先で非術師である村人112人を皆殺しにし、親友・五条悟とは袂を分かつ。
それから11年後、京都と東京で呪術テロをしかけ、教師となった五条の受け持つ生徒に敗れ、最期は親友(だった)五条の手で死亡。
(ダイジェストここまで)
夏油の弱き他者を助けたいという優しさ、傲慢さ、稚さ、そうあるべきだという美しき理想論、その理想と容赦も終わりもない現実のギャップに耐えきれず、己の理想の世界を作るために己の両親すら殺める覚悟と潔癖さと残酷さ。
そういった彼の多面的なキャラクター像は魅力的で、なにより美しき思想や志しを持つ美しい人間が愚昧蒙昧な人間たちと、術師の犠牲で成り立つ世界に絶望する姿はとても美しい。
私は彼を悩ませた世界の在り方レベルの問題の中に、ふたりで最強だと嘯いた五条との埋まらぬ力量差があったことがたまらなく嬉しくて好きだ。
五条ほどの力があれば、あれほど理不尽に強ければ、五条ならきっとこんなことなどひとりで簡単にできてしまうのだろう、そう考えたことはきっとあるはず。
でも夏油って、作中で4人しか明言されてない特級の名を冠する呪術師なんですよ。特級って、単独で国家転覆が可能なレベルの上澄みオブ上澄みの術師のことなんですよね。
いやーたまらんですね。どちらも違う方向性で強いのに、隣の芝生が青く見えて、相手の方が輝いて見えて、届きたいけど届かなくて!
本当に最高なのが、夏油は最早言うまでもないですが、五条も夏油に置いていかれたと思ってるんですよ。実際離反して彼と袂を分かってるので確かに置いてはいかれてるんですが、自分より先を行く夏油に追いつきたいとそう思ってるんですよね、五条は。追いつかなきゃって。
こんな私の性癖上都合のいいことあるか?
お互いが隣ではなく自分のずっと先にいると思ってらっしゃる。こんな面白いことないですよ。
私は置いていかれた側が置いてった側に「おいて行かないで」と言ったときに相手に「おいていったのは君だよ」と返すような、そういう、認識の相違が好きなんですよ。お分かり頂けたでしょうか。ご理解ありがとうございます。これからも宜しくお願いします。
こんなことを言っていますが、私はハッピーエンド主義者であり、このような道を選びこのような人生の終わり方をした夏油に普通にめちゃくちゃ悲しんでいます。
彼に必要だったのは大義でも正義でも世界を改革するチカラでもなく、不安や不満や迷いを吐き出させてやれる、それなりに良いけど雑な大人だったのではないかと思います。
相手がしっかりしすぎていたり、優しすぎたりするとこう見えて(?)夏油は気を使ったりして迷惑をかけるのを避けそうな気がする(?)ので、「この人になら冗談のていで思ってること全部ぶちまけてもいいかな」と思えるような、適当で雑でしかしひとの話はちゃんと聞いてくれてある程度の信用もされる大人が…必要…だったのではと…
でもそうはならなかったんだよ。だからこの話はここでお終い…にしてたまるか。
五条とズッ友二人三脚、いや家入も巻き込んで三人四脚で全てパワーで解決しろ!!!!!死ぬな!!!!!!!殺すな!!!!!!!!でも夏油の遺体はちゃんと焼け!!!!!!!こんがりな!!!!!!!五条はせめて骨を拾ってやれ!!!!!!!!
残念ながら今回は断念したのですが、夏油は夏の不快要素との相性がとてもよく(当社調べ)、晴れ渡る青空の下で五条とふざけ合って楽しそうに笑う姿も良いものですが、晴れていても高い湿度により肌にシャツが張り付く不快さを感じつつ木陰の中で足元に転がるセミの死骸を酷い顔色のまま無感情に見下ろしている姿もまた良いんですよね…
ついでにこれは私の祈りの話なんですが、夏油の目を通して見た五条は夏の水面のように煌めいてて、寝不足の日の日差しのように苛立たしく、遥かな空のように隔絶しており、そこに浮かぶ雲のように掴みどころがなく、それでいて平然と手の届く距離で笑うしその肩に簡単に触れることを許されてしまうように映っててほしいという願いがあります。
これは私の祈りの話です(2回目)。
なんで夏油は隣にそんな感情をめちゃくちゃにする剥き出しのカット済みバカデカダイヤモンドみたいなヤツがいて社会性と人間性と人の形を保ってられるんですか?
見てくださいよ、こっちは別動画の表情作業中に五条の笑顔を正面から食らってX(Twitter)で「五条の顔は可憐だが彼は可憐ではない」と繰り返し何度も自己暗示する必要があった人間ですよ。
学生時代は割と頻繁に顔合わせてた筈なのにどうして平気なんですか?五条に目を灼かれずに済む方法はありませんか?なんで夏油は無事なんです?なんで私みたいにムスカ大佐にならないんですか?もっとめちゃくちゃになってくださいよ。もっと頭抱えて欲しいし五条の顔の眩さに室内でもサングラスかけて欲しい。いや普通に夏油の人生めちゃくちゃになってるからそういうのは今更だって分かってるんですが…五条からの信頼と友情とおそらく初めての友達かつ対等な存在と楽しく遊んだり競い合ったりすることが楽しくて浮かれまくってる五条の心からの笑顔を正面から食らって耐えられてることに嫉妬している。私だってモニター越しに涼しい顔して耐えたい。くそぉ…コツないんですか…?
【折り返し地点です。ひとまずここまで読んで頂きありがとうございます。あと半分ありますがお時間と気力がありましたらお付き合いください】
⬛︎楽曲について
小説 夏と罰 (上) / feat. 猫村いろは
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36076105
今回お借りした傘村トータ様の楽曲『小説 夏と罰 (上) 』は名前の通り文学小説のような曲で、(下)も合わせると更に作品を深く味わえる構成になっています。
元々五条と夏油のことで萌え苦しんでいた時にひとから教えて頂いた曲でして、鬱屈した歌詞、静かなメロディ、動画ではそこまで作れませんでしたが終盤の悲鳴のような懺悔のような呪詛のような歌詞と歌唱。
いや〜〜たまりませんね。美しい。
まず原曲動画のキャプションにあるフレーバーテキストのような一文の、
“この苦しみが
わかってたまるか
全部私が悪い。”
がさらに物語に深みを与えてくれます。
このあえて一段改行しての「全部私が悪い」。
詳しくは後述しますが、この「全部私が悪い」が出てくるまでのこの改行という間がいいですね。あるのとないのとでは大違いです。
ただ、残念ながら今は “全部私が悪い” の部分は削除されてしまっているのですが、私としてはこの歌詞の<私>が世界に祝福されたような身近な人間に対するあらゆる負の感情を相手に叩きつけて絶望させてやりたくて、しかし持ち得る善性、倫理・道徳観からふとした瞬間に己の悍ましさを理解し、自罰感情と共に押し殺しているさまが浮かんでとても好きな一文なので、残しておいて欲しかった気持ちはあります…クウ〜!
個人的に一番好きな歌詞が
“信頼も友情も塗り潰しうる劣等感と
私は共生し続けるのか”
なのですが、このね。この…相手を信頼している、友情もある、しかしそれらの積み重ねたものをもってしても!それを塗り潰してしまうような劣等感を持ち!その劣等感からは生涯解放されないだろうという諦め、それを抱えて生きなればならないという絶望!いやぁ〜〜美味いな〜〜!!出汁が効いてる!!!アーッハッハッハ!!!たまんねぇ!!!
持てる者に対する嫉妬、羨望、憎悪、嫌悪、加害欲、しかしそれでも相手は友情と信頼を感じる相手で!!!能天気に「夏終わるの寂しいよな」とか言ってくる相手でーーー!!!!
己の傷付けてやりたい気持ちに全く気付かなくて!!!!!でもそういう相手だから!!!!!友情と信頼を積んできた訳で!!!!!!ヒューッ!!!!!最高!!!!!でもそれだからこそ相手の嫌悪や侮蔑や絶望で歪んだ顔が!!!!!!!見たいんですよね!!!!!!!!自分の醜い所を見せつけて傷付けてやりたいんですよね!!!!!!!!そしてほんの少しだけこんなことをしても赦されたいという甘えが存在してたらいいな!!!!!!実際そんなことをしても尚赦されてしまったら安堵と同時に「ここまでしてもそんな態度を貫くのか」という相手の徳の高さと自己犠牲の精神と、正面から怒りも恐怖も失望もぶつけられられるに値しないと言われてるような相手の中での自分への価値のなさとに絶望を感じますよね!!!!!!!分かるぞ!!!!!!!!行けーーーーーッ!!!!!!そこだ!!!!!!!差せーーーーーーーーッ!!!!!!!!(馬券)
個人的にはここがあまりに好きなので、曲前半のサビだと思ってます。
しかし、どれだけ鬱屈して思考がおかしな方向に走ろうと、この歌詞の<私>は相手を直接的な方法で傷付けることに関しては踏みとどまれるのです。本来はきっと良識のある人間なのでしょうね。但し、別の最悪の形で相手にクリティカルダメージを食らわせる訳ですが…(下)も聞いて…宜しくお願いします…
正直歌詞に関しては初めから最後まで鬱屈した出汁たっぷりで全部好きなんですが、他にもピックアップすると、歌い始めの
“その日は、夏を嫌悪するには十分すぎる空だった”
この一文でこの曲の方向性が分かるのがとても好きです。歌い始めの一発目から嫌悪を語ってくるのがもう、結構精神参ってるのか…?どしたん?話聞こか?という不安がある。それがいい。そして続く、
“汚れのない青がどれほど憎らしかったか
理解など求めても無駄であろう”
で、拗らせて相手へ理解をとっくに諦めてることが補足されます。こうくるともう話も聞かせてくれないかも。さぞ心が荒むほど美しく晴れ渡った空だったんでしょうね…ハァ〜堪んねぇな…
この、陰湿かつ偏屈具合が文学的な表現を纏い初っ端から出てくるのが個人的に新鮮でまず気に入ったところでした。オモシレー歌詞…
音楽にはあまり詳しくないのですが、「無駄であろう」に来るまでとその後が高めの音程なので、「無駄であろう」が低く苦々しく唸るような印象になるのがとても好きです。原曲は女性音源なのもあって、高めの綺麗な声から低い声が出てくるギャップも良い。
元々この曲を聞いて、夏油が陰鬱な様子で舞台の上でひとり何かの本を手に歌ってる様子が強く浮かんだので、どこかでこういう動画を作る予定でした。
モーションは指周り以外は自作です。メロディーと歌詞がドラマティックで、モーションの身振りを考えるのがとても楽しかったです。
ここはこう、という身振りや演出のアイデアが具体的に沸くタイプの曲でした。
原曲の調教もまるで人が歌ってるかのように滑らかで、UTAUの端を齧り始めた人間としては、何がどうしてこのような滑らか歌唱が実現できるのかなんも分かりません…すごいや…
今回動画に使ったのは原曲ではなく、配布してくださっているinstに、別の方が配布してくださってるust(UTAUにおけるMMDで言うモーションのようなもの。曲の音程と音の長さが登録されている歌唱データ)を読み込んで薪宮風季さんと松田っぽいよさんに歌って頂いてます。
先人の知恵の数々に助けられてド初心者の割には幾分か体裁は整ったものにできました。ありがとう、ネットにTIPSや記事を残してくれたUTAU先輩たち。私もできるだけ残すようにしたいですね。
ここまで怪文書を読んで頂きありがとうございました。
流石にまともに全文読んでる方は稀だとは思いますが、好き勝手な語りの中に僅かにでも貴方に響くものがあれば幸いです。