X以外のSNSでの投稿にはPrivatter+がおすすめです

夢魔体験は、いかがですか?

全体公開 本編ドラヒナ(両片思い期) 6 8259文字
2026-05-15 08:47:40

 舎利様が主催されるドラヒナ夢魔アンソロ『ナイトメア・スイート・キャンディ』に、反転インキュバスとΔサキュバスで参加させて頂きました。
 不備があった時に備えて、同時進行で本編インキュバス×サキュバスでも書いており、先の二つが通りましたので、主催者様の許可を得て、没案になったお話をベッターに上げさせて貰いました。
 夢魔というものを調べ直していると、あまりにも現代社会にはそぐわない部分が多すぎ、絶滅に向かうしかない種族ではないかとも考えたものでして、そこから抜け出す手段を考えた挙句、この様な展開になりました。ちなみに、寄稿している反転、Δにも『夢の血族』という名称は出ていますが、それぞれちょっとずつ設定が違ってたりします。
 書いている本人が、長らく牧場に勤める家畜人工授精師という事もあって、センシティブシーンはありませんが、地味に人権やフェミニズム的に引っかかりそうな、ヤバい内容になっている可能性があります。気にされる方はご遠慮くださいませ。
1P目の捏造設定を見て、大丈夫な方のみ、次のページにお進みください。

Posted by @kw42431393



 捏造設定

 なにしろ夢魔なので、ここの項目を見て、不快に思われた方は、次のページへの移動をご遠慮下さい。
 ファンタジーだし、夢魔だしと思われた方は、次のページにお進み下さい。
 ちなみに、夢魔達の姿をスライム状の不定形生物にしたのは、夢魔達を調べ直していて、火の鳥に出てくるムーピーを思い出し、『夢魔に近い種族なのでは?』とも考えたからです。ムーピー同様、夢魔達も相手の心を読んで姿を変える種族なので、固定された姿をしている必要はないんですよね。

 夢の血族:
 所謂、夢魔と呼ばれる夜の眷属。ロナルドくんに言わせれば、『RPGに出て来るエッチな敵』だが、自身は繁殖能力を持たない。眠っている人間達の夢の中に侵入し、男性からは精液を吸い取り、女性に採取したそれを注ぎ込み、借り腹とする事で次世代の夢魔(カンビオン)を生み出せる種族。
 人外故に拘りが強く、相手から確実な同意を得る為に、『相手の望む夢、望む姿、望む行為』を提供する能力と、採取した精液に『確実な受精能力』を持たせ、注入した女性を『確実に受胎させる能力』に特化した進化を遂げた。
 しかし、キリスト教の浸透で、悪魔と同一視された事による迫害と、人間達の医療技術の進歩、睡眠時間の減少に、夜の世界への進出によって、今や絶滅の危機に瀕している。
 性格は良くも悪くも無邪気で、『目の前の人間を悦ばせる事』を生き甲斐とし、それを使命と信じている。進化の過程で、致命的に(人間視点ではあるが)倫理観を欠如させてしまった様で、ノンデリな言動が目立つとも言われている。
 人外故の律義さもあって、カンビオン達を宿した家庭には夢を通して生活を援助したり、また、子宝に恵まれない夫婦から感謝される事もあった為、彼ら自身は、人間と自分達を『共生関係』にあると思っている。




 *プロローグ*

 雑な導入で恐縮なのだが、目が覚めるとそこは
 「何だよ、これは~!?」
 「ち~ん!?」
 「ヌ~!!」
 事務所ではなく、ピンクの霧が漂うなんか、へんなが好きそうな世界だった。うん、いつもの事だとも。

 「くっそ。また、どっかのポンチかよ。」
 「あぁ、そろそろ慣れたよね。ただ。」
 「ヌー。」
 ため息をついて、自分達の姿を確認する。
 クラバットだけを巻いた、全裸の姿に頭に手をやる。
 何か硬い尖った感触形から察すると山羊の角か。
 そして、お尻と背中から伸びる所謂、悪魔によくついている槍状の尻尾と蝙蝠の羽。それは、ロナルドくんとジョンにもついている。どうやらこの世界では、元々の服装の一部だけを残した、『ほぼ全裸の、悪魔っぽい恰好』と決まっているらしい。
「俺なんか、謎ベルトだけだぞ。どんな罰ゲームだ、クソ。」
「ジョンは、ヌードでよかったねえ。元々が、完璧な〇だもの。」 
「ヌーン。」
 まぁ、我々は諦めがつく。問題は
 「な、なぁ後ろを向いてくれないか。シンヨコ慣れしているとはいえ、さすがに。」
 そう。ヒナイチくん『も』そうなのだ。
 あえていうなら、彼女の場合は、裸に青いニーハイだけ。背徳感が半端ない。
「仕方ねえな。このベルトを、貸してやるよ。」
「私のクラバットも使っておくれこう、ベルトを胸に巻いて。私のクラバットとジョンガードを腰に。」
 「ヌーー!!」



 あ、これやばいやつだ。一種のフェチズムをそそられるというか一般的な観点だよ。私は、『うなじ派』の紳士だからね!
 「そのどこが紳士だ、どこが!」
 その言葉と共に、私は飛び蹴りを喰らって、砂になる。さて、ロナ戦を熟読している諸君なら、この後は、もう分かるよね?

 (お待たせ致しました!我は、吸血鬼『夢魔の世界にようこ』ブベエェーーー!?)

 ね?知ってたでしょ?
 突然名乗り上げたスライムの様な生物に、ロナルドくんがグーパンを入れる。 
「てめえか、犯人は。さっさと、俺達を元の世界に戻しやがれ!」
「待て、ロナルド。相手に何かがあったら、戻れないタイプかもしれないだろう?」
 (いえ、そんな事はないです。私が術を解除するか、倒せばグェエーー!!)

 うん、これも知ってた。とはいえ、ここで倒しちゃうと、話が足りなさ過ぎるからね。
 次、行こう。次、次。



*事情聴取*

 (実は、私こういう者でして。夢の血族に属している吸血鬼、『夢魔の世界にようこそ』と申します。人間達には、インキュバスと呼ばれている者で。)

 不定形生物が、いそいそと名刺を差し出してきた。
 夢の血族かまだ、彼らは生き残っていたのか。
 夢吸いの話で説明した事があるが、人間達の技術の進歩それに伴う睡眠時間の減少と夜の世界への進出は、少なからず、我々にも影響を与えている。
 所謂、夢魔と呼ばれる者達は、人間達の夢の中に侵入し、『望む夢の世界を作り、望む相手の姿となり、望む行為、望む物を与える』能力を進化させて、生きてきたのだ。
 「夢魔って、ゲームとかで見る、エッチな敵だっけ。普通に、美男美女を想像してたぜ。」
 「望む姿かだから、スライムみたいな姿をしているのだな。」
 「ヌ~ン。」
 しげしげと、二人と一玉が『夢魔の世界ようこそ』を覗き込む。
 エッチとかその程度の問題では、ないのだよ。というのは、私自身、彼らがほぼ絶滅したと思っていた理由が、そこにある。

 元々、長命種である夜の者達は繁殖能力が低く、転化も成功率は低い。それに加えて夢魔達に至っては、繁殖能力や転化させる能力が『ない』のである。
 人間達の夢に忍び込み、男性からサキュバスが精液を吸い取り、そして、インキュバスが女性に注ぎ込んで人間達を借り腹にしないと、次世代のカンビオンを生み出せない種族だったからだ。
 (人間達の睡眠時間の減少に加えましてですね昔は、身に覚えのない、計算の合わない妊娠に、何も出来なかったんですよ。場合によっては、奇跡の子として、神様の贈り物として、大事に育てて貰えます。それが
 その通り。医学が進歩した現在、不審な妊娠に気づいた昼の子達は、どうするか?
 堕胎させてしまう可能性が高いし、原因について調べるだろう。自分達の仕業とバレる前に、取り戻されたカンビオン達は、未熟児だ。少数派だった夢の血族達は、ますます衰退していったのである。

 「気の毒と言えば、気の毒だけどよ。寝ている間に、勝手される側は、たまったもんじゃねえぞ。」
 「同情はするが、女性達の心身の負担も大き過ぎる。私とて、見つけたら逮捕するより、他ないぞ。」
 (まぁ、そうですね。だから、最近目覚めた私の能力が役立つのではと思って、こちらにお邪魔したのです。私、自分の結界内に入った者達を、夢魔にする能力に目覚めたのです。法を犯してまで、カンビオンを生み出すよりも、実体験して頂いて、興味を持った昼の子達を血族に呼び込むのは、どうでしょう?夫婦、カップルで入って頂けたら、尚、有難いいい案だと思いませんか?)
 「やれやれ、田舎の活性化と同列に扱われてもで、どうして、このドラルクキャッスルマークⅡに?よそでもよかったろうに。」
 「勝手に変えんな。俺んちじゃ。」
 まぁ。選ばれた理由は、知ってる気がするけどね。
 (ロナ戦、いつも読ませて頂いております。変態が多い新横浜なら、興味を持ってくれる者達も多いと思いまして。どうしょーもない吸血鬼の悩みでも聞いてくれると評判の、お人好しでアホなロナルド様と、周りの方々に体験して貰おうと、こちらに参りました。あと、これクーポンギャ―――!!)
 「うるっせー!!ご利用、ありがとうございましたーー!!」
 同胞が飛び蹴りを喰らって、はじけ飛ぶ。懲りない同胞だ。
 (そ、そう言わずにこんな体験、滅多にないです。ロナ戦に体験談を書けば、ネタにもなりますよ?我々としては、PRにもなるし、お互いウィンウィンじゃないですか。)
 「えネタか。そうだな。ま、まぁ、体験だけなら転化と違って、解除も出来る様だし?」
 ほら、このパターンだ。知ってたよ。
 「ヌ~ン。」
 「合意の上で夢魔になるなら警察としても、問題はない。お前達が罪を犯さなくて済むのなら、協力ぐらいし、しよう。」
 ヒナイチくんも、丸くなったよね。
 でも、君も高い壺とか買わされそうで、お母さんは心配だよ。



*夢魔になっていい所、その1 自分の望む夢が作れるよ*

 (自分が欲しいなぁと思うものを、想像して貰えますか?)
 「そういや、小腹が空いたな。オムライスっと、早ッ!!」
 まぁ、他人の望む夢が作れるのだ。自分の望む夢なら、簡単なものだろう。
 「お、便利だな。じゃあ、いただきま~す。」
 若造も、警戒心なさ過ぎだろ普通に食べるんじゃない。

 「じゃあ。私は、ドラルクのクッキー!」
 「ヌッヌルヌイ!!」
 って、ちょっと!!ジョンとヒナイチくんまで!!
 「これはすごいな!ドラルクのクッキーと、同じ味がする。」
 「ヌンヌン!」
 そりゃあ、自分達の記憶を頼りに、夢の中で合成したものだから、私のと同じでも、不思議ではない。不思議ではないが。
 「ん、うめ!いつも食ってるオムライスだ。すげえな。」
 「おいしい、おいしい。」
 「ヌンヌン。」
 悔しい!あの笑顔達は、私だけがさせられるはずなのに!
 (皆さん、いかがですか?ジョンくんのダイエットにも、いいですよ。いくら食べても、カロリー0です。夢ですので。)
 あ、それはいいな。ちょっと、私でも心が揺らぎそうだ。
 「裸は、何とかならないか?服を想像しても、変わらないぞ?」
 いくら夢でも、それは思う。どうして、ほぼ全裸なんだろう。
 (それは盲点でした。我々は、元の姿がこれですので服を着るという概念がなかったのです。服の一部を残したのは、お互い、見分けが付きやすくした方がよいと思ったからですが参考にさせて貰います。)
 「ヌヌケ?」
 アップルパイを頬張りながら、ジョンが首を傾げる。
 これこれ、カロリー0とはいえ、お替りとか口元を拭ってやりながら、ため息をつく。
 見分けかそうだったね。
 「可愛い服を着て、美味しいお菓子を食べられる世界っていうのに、興味を持つ者だって多いと思うぞ。」
 「あ~、ありじゃね。そういう娯楽施設にするとかよ。そういうんなら、ロナ戦で宣伝してもいいぜ。」
 分かってないんだよ君達は。
 そもそも、夢魔って『エッチな敵』だと言ってたのは、君じゃないか。

 (なるほど、その手がありましたか。そろそろ、次の体験もして頂きますね。いきますよ~。)



 *夢魔になっていい所、その2 目の前にいる人が、好きな人の姿になるよ*

 (次は、夢魔ならではの体験をして頂きますよ。)
 そう言って、不定形生物の姿をしていた同胞は、姿を変える。
 私には、その姿は
 「うわっ!?ちょっと、何だこれ!?」
 「ち~ん!?」
 「ヌッ?」
 その姿は、ヒナイチくんに見える。
 同胞だけでなく、ジョンもロナルドくんもだ。さっき、彼が『見分け』と言っていた、理由の一つでもある。

 「夢魔達は、望む相手の姿になる。ここにいる全員が、意中の相手か、タイプの人物に見えているんだよ自分だけに、ね。」
 (そうです、ご満足いただけましたか?)
 「おい。お、お前らには、俺が、いい今どう、見えてんだ?」
 やれやれ、若造もかなり動揺してるね。
 誰に見えてたのか、後で聞いてやろっと。私にとって、問題は
 「キョドっているのは、ロナルドだよな?ま、まずはおおお、落ち着け。」
 「ヌヌヌヌヌン?」
 動揺しているヒナイチくんに、視線を移す。
 とりあえず、彼女には『ロナルドくん』に見えていないらしい。
 まずは、ホッとする。じゃあ
 「な、なぁドラルク。こ、これは、どうしたらいいんだ?」
 じゃあ君には、我々が『誰に』見えているのだろう。
 「よ、四つん這いになってるのはジョン、だよな?そうだ!ジョンを吸おう!吸って、正気を保つんだー!!」
 「ヌヤーン!!」
 テンパったロナルド君が、いつもの様にジョンの腹毛に顔を埋めたって、やめ給え!!なんて絵面だ!
 「うわ!何だ、これ!?いつものメロンパンの匂いじゃねえ!これがドラ公の親父さんが言ってた、おっぱいの匂いなのか!?」
 「ヌエーーーン!!」
 これは、まずい!!ジョンの貞操が!!それもあるが!!
 「やめんか、バカ造!!ヒナイチくんが、ヒナイチくんのおっぱいを吸ってるとか!ただの地獄絵図だろーが!」
 「ちん!?ど、ドラルク今、何て?」
 若造を引っぺがそうとして、我を忘れていたらしい。
 思わず、今見た風景を口走ってしまった。
 「むぐっ!!し、しまいや、その。だ、だから。」
 慌てて、口を塞いだがもう遅い。
 ど、どうする?二人の視線が、すごく痛い。
 「あ?お前は、ドラルクだよな?お前には、俺達がヒナイチに、見えてんのか?」
 「。」
 奪い返したジョンで、顔を隠す二人の目には、さぞかし奇異なものに映っているのだろう。
 「そ、そうなのか?お前には、私達が。じゃあ、その私には、今、お前達が。」
 答えを聞くのが、怖い。君には、『誰に』、見えているのだろう?
 (そろそろ、よろしいでしょうか?それでは、次の体験をして頂きます。)

 思わず、忘れかけていた同胞の声が響く。
 まずい、まずい!!次は、本当にまずい!

 



*夢魔になっていい所、その3 相手がして欲しいプレイ内容が分かるし、100%その気になるよ*

 (次は見るだけで、相手が望む行為が、分かるようになります。始めますよ~。)
 「見るだけで、分かってしまうのか?それは、恥ずかしい!困るぞ!」
 そう、人間達が夢魔達の誘いを断れず、必ず致してしまう理由がそれなのだ。そして、彼らも『望む姿で、望む行為をしてあげる事』が、生き甲斐の種族でもあるから、猶更だ。

 (困る?何故ですか?お互い、意中の相手に見えてますよね?意中の相手と、気持ちいい時間を過ごせるんですよ?さあ、どうぞ。4Pで、そのまま事に及んでいただいて構いません。)
 まずい。既に、ぼんやり何かが見えてきた。ロナルドくんはまぁ、察しはつくし。男同士だからね。お互いどんなAV持ってるか、知ってるし。
 え?ジョンかね?ジョンは
 「ヌ?」
 見ないであげて。皆も、可愛いアイドルでいて欲しいでしょ?
 「な、何て、破廉恥な。だいたい、そそそういう事は、軽々しくするものではないぞ。」
 (あぁ、女性は気にしますよね。この結界内では、大丈夫です。お互いが、夢魔なのです。妊娠も性病も、ご心配なく。夢から覚めれば、体だって綺麗なままです。それでは、どうぞ体験なさって下さい。)
 「ど、どうぞとかじゃなくち~ん。」
 ヒナイチくんが、泣きそうな顔でうつむいてしまった。彼らには、そういう倫理観は通じない。理解出来ない。
 しかし、家族同様に暮らしている我々にとっては、知らないフリをしておく必要だってあるのだ。
 仮に、私には彼女の『望む行為』が、見えていたとしても
 「ふざけんな!!お互い性癖暴露して、しあいっことか、どんな地獄だ!だいたい、いくら好みの相手の姿をしてても、だ。ヒナイチにドラルクに、ジョンだろ?俺が、勃つか!!」
 「こら!身も蓋もない事をもう、いい!この凶暴ゴリラ!!ネタ集めは、もう充分だろ?いつもので、いけ!」

 (では、始めますよ~。あと、〆に『せずにはいられない』霧を、濃い目に散布しま~
 「「「だめだ~~!!」」」
 「ヌ~~!!」
 (ギャ―――!?)



*エピローグ*

(あぁ、こんばんは。また来て頂いて、ありがとうございます。)
 「やあ、同胞。盛況そうで、何より。」
 (毎度、ご贔屓にして頂きまして。)
 目の前の同胞が、嬉しそうに頭を下げる。

 ここは、彼を始めとした、夢の血族達が経営しているとある施設だ。あの当時は、色々あったが改善点を打ち合わせし、実家に資金面を都合して貰ってなんとか、ここの設営にこじづけた。
 この職種内容自体が、彼らの得意とする所でもあるが
 (ロナ戦に書いて頂けた事でリスクも少なく、性的欲求が満たせる娯楽施設、心身に負担も少ない不妊治療施設として、昼の子達に喜んで頂いております。)
 そう。純粋に楽しみたいだけなら、ここに待機している夢魔達が、最高のサービスを提供してくれる。
 あるいは、夢魔同士となったカップルが、安全にお互いの望むプレイを楽しむ事が出来る。
 なにより
(お蔭様で、お腹のカンビオンと共に、うちの血族になって下さるという夫婦やカップルも、増えてきているのです。ドラルクさんのアドバイスがなければ、思いつきませんでした。)
 何より、繁殖能力を持たない代わりに採取した精液に確実な受精能力を持たせ、相手の女性を確実に妊娠させる能力に、特化した種族なのだ。
 だから、サキュバスとなった女性が、夫から精液を採取し、インキュバスとなった夫に受け渡して、再び自分に注入させる。子供は夜の者ではあるが、紛れもなく、愛し合った夫婦の子として生まれて来る。
 現在、この施設を通じて、彼らと昼の子達がお互い合意の上で、共存していく道を模索している最中だ。
 何故、そこまで彼らの面倒を見るのかって?それはね

(ところで、今日はどちらが夢魔になられますか?)
 「今回は、私だよ。ねえ、ヒナイチくん?」
 「『も』だろう。夢でも、自分で作ったクッキーじゃなきゃ、食べさせてくれないくせに。」
 むくれた可愛いハムスターいや、可愛い女性にキスをする。
 あの事件の際、私が結界内で見えていた皆の姿は、『ヒナイチくん』だった。そして、彼女が見えていた皆の姿も『私』だった。
 お互い、相手にどんな事をしたいのか分かってしまった。その後、日を改めて打ち明け合って今の私達がある。
 これも、傍迷惑な同胞のおかげだ。ささやかなお礼だとも。竜の血族の力をもってすれば、なんという事もないのだから。
 (今回は、こちらの部屋になります。それでは
 彼女に腕を貸して、案内された部屋に招き入れる。
 見た目はなんの変哲もない、ホテルの一室だ。だが
 (ごゆっくり夢の時をお過ごし下さいませ。)
 同胞の言葉と共に、扉が閉められる。
 その瞬間から、この部屋にはピンクの霧が漂って

 「じゃあ、始めようか私の可愛いお嬢さん。」
 「ああじゃ、じゃあ。頼むぞ。」
 期待を滲ませた、翡翠の瞳を覗き込む。
 さて、今日のリクエストは何だろう?
 「アハ嬉しいねえ。すっかり、私に染まってしまって。」
 「だ、誰のせいだと!思ってうっ?」
 「わ・た・しそれでは、ご期待に応えまして。」
 輝くような白い首筋に、顔を近づける。匂いを嗅いで、舌で嬲りながら、極上の血液が流れている、血管の拍動を堪能して
 「こ、こら!お前、いつまでそうやって。」
 その瞳を潤ませて、急かす君が愛おしい。
 もっと焦らして、悶える姿も見ていたいけど今の私は、夢魔だもの。
 愛する人の望みを叶える為の、能力だもの。
 「ああぐっ!!あんんっ!!」
 可愛い期待に応えて綺麗なそこに、私の牙を突き立てる。
 夢から覚めると傷痕も消えてしまうから、遠慮する事なく、くっきりと私の痕をつけたって、構わない。

 「大切な君に、誠心誠意をこめて、じっくりとい・た・だ・き・ま・す♪」
                       


投稿にいいねする


© 2026 Privatter All Rights Reserved.