アプリの郭賈会話
「これでようやく、ゆっくり眠れそうだ(賈詡)」
「はは、下邳の戦場ですらぐっすり眠っていたのに よく言うね(郭嘉)」
からの妄想した怪奇文。
…に賈詡と郭嘉視点の追加したもの。
@yukiosoraossan
幕舎の中、積み上げられた木箱に寄りかかって眠っている賈詡。
それに気がついた郭嘉
これはぐっすり眠っているのかな?
いたずらを思い付いた郭嘉はその寝顔にそっと口を寄せ──
「郭嘉殿」
唇が触れる瞬間、目を開けた賈詡の手のひらに残念ながら遮られる。
「これはいったい?」
「ぐっすり眠っていたようだから、少し悪戯を思いついてね」
「悪い冗談はやめてくださいよ、まったく」
「おや?冗談じゃなかったら…いいのかな?」
────────────────
【賈詡視点】
眠っているふりをするのは別に珍しいことではない。
気づいていないと思われるのも構わない。
そう思わせておいた方が都合がいい。
ただ、近づいてくる気配をあえて無視したのは珍しい。
(さて……どこまで踏み込んでくるつもりだ?)
呼吸を整え、気配の距離を測る。
…近い。
近い。
思った以上に近い。
「郭嘉殿」
触れられる寸前、そっと手のひらで静止する。
拒絶ではない。
ただの“線引き”。
『ここまでは許すが、越えるなら理由を示せ』
という、いつものやり方。
「これはいったい?」
驚いているわけではない。
わかっていて問う。
問いを投げれば、相手は答えざるを得ない。
主導権は渡さない。
(さて郭嘉殿、どう言い訳する?)
「ぐっすり眠っていたようだから、少し悪戯を思いついてね」
"悪戯"
(なるほど、冗談にするつもりか)
冗談そのものは嫌いではない。
「悪い冗談はやめてくださいよ、まったく」
また線を引く。
─いや、これは“誘導”。
(さあ、今度はどう返す?郭嘉殿)
「おや?冗談じゃなかったら…いいのかな?」
誘導の結果、郭嘉殿は乗ってきた。
ため息をつきたくなる。
……やはり、そう来たか。
口調はいつものように軽い。
でもこの表情は、言葉の裏には──。
(……本当に厄介だ。あんたも、俺も)
口元がわずかに緩むのを自覚する。
自分で“冗談”という逃げ道を作った。
わざわざ"悪い"と付け加えて。
それをひっくり返されるのは当然。
(誘導したのは……こちら)
否定はしない。
拒絶もしない。
さあ郭嘉殿。その本気、見せて貰おうか───。
【郭嘉視点】
賈詡が眠っている──
そう“見える”だけだ。
あれは本気の眠りではない。
賈詡が戦場でぐっすり眠らないことも“気配で相手を読む”人間であることも知っている。
だからこそ、この静けさは“許容”のサインだと。
(さて、どこまで許してくれるのかな)
足音を殺し、賈詡の寝顔の近くまで寄る。
─まぶたは閉じたまま。
呼吸も乱れない。
つまりこれは、賈詡が“こちらの出方を見ている”ということ。
(なら、乗ってあげないとね)
いたずらを思いつき、そっと唇を寄せる。
触れる寸前──
「郭嘉殿」
賈詡の手が、そっと口元を遮る。
(止めたね。
でもここまで踏み込ませるなんて)
「これはいったい?」
──賈詡が目を開け、わざとらしく問いかけてくる。
(わかっていて、言ってるね)
驚きではない。
怒りでもない。
何をしている?と、行動を問うではなく、
これはいったい?を選んだ訳は─。
(じゃあ、言ってあげようか)
「ぐっすり眠っていたようだから、少し悪戯を思いついてね」
あくまでも、あなたは寝ていた。
そう強調して。
「悪い冗談はやめてくださいよ、まったく」
(悪い、冗談…ね)
笑いそうになる。
それではまるで、普段の冗談なら構わないと言っているようなものだ。
でもわざわざ、そこに"悪い"をつけたのは
──つまり、賈詡は──。
(逃げ道を作ったつもりだろうけど……
その道、ひっくり返すよ)
─軽口の皮を剥がす。
「おや?冗談じゃなかったら("本気だったら")…いいのかな?」
賈詡の言葉を拾って返す。
言葉は軽く。でも視線は外さない
……この人は、きっと全部"読んで"くれる。
賈詡の視線がわずかに揺れる。
賈詡は拒絶しない。
ただ、沈黙で返す。
言葉よりも確かなもの。
揺れる視線と、わずかに緩んだ口元。
──その沈黙と表情が答え。
“この先へ進んでいい”という許可。
(……やはり、あなたは面白い)
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"策は成った"
軽口の皮を被りながら、
本気を隠しながら、
それでも距離は確実に縮まっていく。