X以外のSNSでの投稿にはPrivatter+がおすすめです

【リベサガ】Noiva de Junho

全体公開 5 1344文字
2026-06-22 21:21:28

ハンニバル×最終皇帝女が軸で、エンリケ視点多めです。

2026年6月、ロマサガRS(リユニ)で「ロマンシングブライド」なるガチャが開催されたことから
ジューンブライドに寄せて。
いつもの帝国暦2697年、私のPS5版最終パーティー(1周目)のお話。
タイトルはポルトガル語で「6月の花嫁」の意味になる、はずです。

帝国暦2697年。
氷海にて最後の決戦に挑まんとするバレンヌ帝国の皇帝一行は、モーベルムに立ち寄っていた。

この日、街の一角には人だかりができていた。
平服ではなく、華やかなスーツやドレスに身を包んだ若い男女が目立つ。
そして人だかりの中央から、一組の男女が姿を現した。
男性は白いタキシードに身を包み、胸に赤いバラを指している。
女性はフリルのあしらわれた純白のドレスと、薄いレースのヴェールを纏っている。
人々は「おめでとう!!」という祝いの言葉とともに、手に持った花びらを舞わせて男女を祝福した。

偶然、人だかりの前を通りかかった一行。
その光景を見たアメジストが、隣にいるエンリケに話しかけた。

「結婚式、ですか」
「ああ。この時期、モーベルムで挙げる連中が多いな」
「ミラマーでも多かった気がします。海沿いや川沿いは景色が良くて、人気なのでしょうね」
「オレたちとしては、間接的に儲かるから歓迎ではあるがな」
「なるほど、物の流れが増えるというわけですね」
「なんなら船を貸してくれって話もあるな。最近は豪華になったもんだぜ」

エンリケの隣にいたハクヤクを交え、結婚式に関するさまざまな会話が繰り広げられるなか。

……

エンリケたちの一、二歩後ろにいた皇帝は、黙り込んでいた。
宮殿で皇帝としての作法や礼儀を教えられてきた彼女は、愛し合う者同士の結婚式に密かに憧れていた。
いまはインペリアルガードのハンニバルと想いを通わせ、こうして共にいることもできるが。
旅が終われば、どうなるかわからない。
文官や貴族たちの言いなりとなり、決まった相手と添い遂げることになるかもしれない。

だが、自分は……

その沈黙を破ったのは、彼女の隣にいたハンニバルだった。

「この戦いが終わったら……そして、すべてが落ち着いたら。どこでもいい、私たちの式を挙げましょうか」
「えっ」

彼の言葉に驚く皇帝。
それを聞いたエンリケは、普段ならば真っ先に「お、プロポーズか?」と冷やかすところで、言葉を飲み込んだ。
ハンニバルから先に相談を受けていたからだ。
そして『陛下がどんな判断を下すかはわからねえが、お前は絶対に陛下の手を離すな』と伝えていた。
ハンニバルは決断したのだろう。この先、どんな権力や圧力とも戦っていくと。

負けんなよ、と心で呟き、エンリケはニヤリと微笑んだ。

「それは名案ですね。エンリケ殿なら素敵なドレスを探してきてくれるでしょう」
「オレは物流の方が専門で、卸の商人じゃねえんだが。ま、顔は利くから任せときな」
「ウエディングメイクはぜひ!私にさせてください!!」
「お、お前たち」

ハクヤクとアメジストも賛同し、エンリケを巻き込んで、再び話が盛り上がっていく。
皇帝は戸惑いながらも、三人の様子を見守るしかなかった。

「負けられない、理由ができたな」
……ありがとう、ハンニバル」

話が弾むなか、ハンニバルは皇帝を見て、静かに微笑んだ。
皇帝は静かに、彼の手を握った。

*****
<余談>
元ネタは⚓への超個人的妄想だったんですが、最終パーティー用にアレンジしました。
タキシードなんて着られた日にはもう、どうしたらいいですか🌊(脱線)


投稿にいいねする


© 2026 Privatter All Rights Reserved.