@akirenge
台詞付け足したり書き直したりするとこんなかんじで
「ただいま」
「おかえりなさい」
「体の方は?」
「大分良くなったよ」
「……ほら、魚屋さんが、魚くれた。他にも食材、買ったりしてるから」
「やった。それなら何か作るんだよ」
徳田秋声は発泡スチロールの箱を渡す紐がついたソレを特務司書の少女に渡した。体調が悪く休みの日は寝ていたのだ。
食堂には職員が居ない。潜書日には居て貰うようにしているが休日は休みを取って貰っているのだ。
テーブルの上で発泡スチロールの箱を開けると小さめの魚や各種魚が入っていた。秋声が商店街を巡っていたときに色々と貰ったものだ。
エコバッグの中には食材もいくつか入っている。
「何、食べたいです?」
笑顔で彼女が聞いてくるので秋声は言おうとした。そこに
「おや。魚かな」
「飯か?」
「徳田と司書だな」
北原白秋、石川啄木、若山牧水の仲の良い詩歌面子が食堂に入ってくる。
「お前、これから料理するの?」
「なんか食べる? 秋声さんの分と一緒に作るけど」
石川とは外見の年齢のこともあってか、彼女は気さくに話す方だ。
「魚で……そうだな。ホイル焼きがいい。前に君が作ってくれた」
「わかった。それでいい?」
「……ホイルって銀紙だよな。銀紙を……燃やすのか」
「蒸し焼きよ? 借金苦?」
秋声がメニューのリクエストをすると彼女が受ける。特務司書の少女が小首を傾げて言ったのは、
彼はカセットコンロファイヤー事件だの数々の便利家電関連で事件を起こしたからだ。転生した自分達は覚えることが多すぎる。
アルミホイルは銀紙とも呼ばれる
「魚を銀紙で包んで焼いたもんか?」
「お酒のおつまみにもあいますよ。若山さんは前から想いますけど、食べながら飲んだ方が良いと想います」
若山牧水は酒が好きだ。特務司書の少女が言うにはアルコール中毒とかアルコール依存症じゃないのかとか口にしていた。
「君は僕の口にあうものが作られるのかな」
「ある程度のラインにあわせますが後は好みで変えて下さい。食べたくないなら刺身なら……切れば良いし」
考え込み出す。
「魚は多いし、君が切れば早いだろうから、刺身を先にして……ホイル焼きは好みしかないだろう」
「そうだね。秋声さんに前に作ったときぐらいにするね。アレで良かったよね」
「美味しかったよ」
彼女が笑う。無理はしないで欲しかったが、
「じゃ、つくってくるねー」
食材一式を盛って調理場へと行く。手伝いはしないというか、刃物を扱っている彼女は近づけない。
すぐにでも刺身は作ってくるだろう。
「……落ち着け。酒でも飲もうぜ」
「徳田ってアイツに嫌みは言わないよな」
「? ああ、言ったらそのまま取られるからね。置き去りは嫌なんだ」
ある材料で何とかするしかない。どうしようもなかったら寝たり他の手というのが彼女だ。徳田秋声と特務司書の付き合いは長い。
この図書館で最初に転生したのが自分だ。
「北原さんがすごく寒い何かを出してるよ」
「新美君アレは自業自……司書が何かを作っているのですか?」
新美南吉と江戸川乱歩も食堂に来る。この状態だと恐らく他の文豪達も来るだろうが、
(どうするか……)
調理場を見れば食材は揃えてあるだろう。彼女は以前に
”洋墨がなくなって動けないのはまだ良いですけどご飯がきれた動けないってかっこわるいので!” と言っているので食堂は凄く早く整えたのだ。
彼女のルールとして作られる人数分は作るというのはある。
数えてみれば八人だ。
休日の食事はバラバラルールがあるが、
「まだ増えそうだな」
どうするか、となる。そしてその予感はあたりそうだった。