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ウォレン×カチュア「ゆらめく道」

全体公開 2 1450文字
2017-07-08 22:08:10

ウォレン×カチュアです。他のカプ好きな人はお戻りください。
思いついた事書きなぐっただけなので文章内でさえ矛盾がある危険があり。
細かい事を気にしない人だけどうぞー。

Posted by @alussfon

お前はとても、不器用で。
自分の気持ちを押し殺すことが正しいと思っている奴だ。
姉を立て、妹を思いやり、主君に尽くす。
そして、好きな相手にさえ自分の心を明かせない。

あなたは、とても不器用で。
自分の気持ちを出すことができない人。
誰とも関わらず、誰も寄せ付けない。
でも、その中に優しさも秘めた人。


「ウォレン」

声をかけられた猟師の男、ウォレンが、僅かな間を空けて振り返る。
その反応が、自分の名すら忘れそうになる程の孤独に身を置いていたことを感じさせる。

「何か用か、カチュア」

用がなければ話す事もないと言いたげな、ぶっきらぼうな返事。
だが、その中に嫌悪の感情が無いことは、カチュアにもわかった。


誰とも関わらないつもりだった。
だが、関わりを持ってしまった。
ペガサスが傷ついていたから、というのも言い訳だったのかもしれない。
無視をする事もできたのに、できなかった。
あるいはその感情さえ一時の気まぐれだったのかも知れない。
だが、それをきっかけとして、この女の事を知った。


「いつかのこと、改めてお礼がしたくて・・・」

「・・・いい。俺が好きでやったことだ」


この感情に、溺れそうになる。
一人で生きることができなくなる。
ひどく不安だが、その道への誘いは、あまりに甘美なものだった。


「だったら・・・」

意を決したようにカチュアが一歩踏み出し、強引にウォレンと体を触れ合わせる。
半ば強引に話を切り上げようとしていたウォレンは驚くが、カチュアを突き飛ばすわけにはいかなかった。
触れるだけで壊れそうなその体に、触れることができなかった。

「お、おい・・・」

「・・・私も、好きにするわ・・・」

体が、より深く触れ合う。
絡みつく腕に、力が込められる。
唇を何かで塞がれる。
目で見えているはずのその光景を、ウォレンが理解するのには時間を要した。


思いを伝えるのに、こんな方法しか取れない。
自分の歪な心を誤魔化したかっただけなのかもしれない。
あの人への届かない想い。
正しくあらねばならないという重圧。
それらから逃れたかったのかもしれない。
だけど、今まで出逢った事のない人間に惹かれていたのは、確かだった。


「・・・カチュア、お前は・・・」

ようやく言葉を取り戻したウォレンが、僅かにカチュアの体を引き離す。
だが、触れているはずのその体との距離感が近いのか遠いのか、もはや分からなかった。

「お前は、マルス王子を・・・」

「・・・・・・」

カチュアは、何も答えない。
若き英雄の名を口に出されても、カチュアの視線は逸らされない。

「ウォレン・・・ウォレンは・・・」


あぁ、だめだ。
今、ズルい事を言おうとしている。
きっと逆らえないであろう言葉で、この人を縛りつけようとしている。
わかっている。でも、止められない。


「ウォレンは・・・私が嫌い・・・?」

ウォレンは否定はできなかった。
カチュアの想いを受け止める以外の道が見つけられなかった。
孤独に生きていては得られないものが、目の前にある。
ウォレンの腕が、人形のように細く、儚げな体を抱きしめた。

「カチュア・・・っ・・・」

強く、優しい腕の中で、カチュアがぽつりと呟いた。

「あなたが好きよ・・・ウォレン」


二人で、選んだ道。
それがどれだけ不器用で、曖昧で、道無き道を経て作られたものでも。
想いを確かめ合った二人に、後悔はなかった。


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