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百合台本。

明咲千寿
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2017-07-25 13:52:25

お嬢様とメイドの百合。登場しないけど男の名前が出てくる。あとモブも一瞬出てくる。

お嬢様 公爵令嬢。お年頃。可愛らしいが能力主義的な面があり、劣っていると判断した相手には辛辣。甥(姉の末っ子)のベルナール可愛さに求婚されるがままに本人に無断で婚約の話を進めた父親の手腕に見切りをつけて以来冷戦が続いている。従兄弟ではあるが甥の方が10歳上。お察し案件を押し付けられて腹が立っている。マーサの事が好き。できる事なら彼女と結婚したい。

マーサ お嬢様が小さい頃から仕えるメイド。お嬢様よりベルナールとの方が年齢が近い。比較的若いメイドだが落ち着きがあり、周りからの信頼も篤い。お嬢様の事が好きだったが秘め続ける気でいた。

ベルナール 名前のみ登場。お嬢様の10歳上。取り柄はないが顔は良い。強いて上げるなら裏表が無いことだが、正直友人だと気持ちよく付き合えるが貴族として正しいかと言われれば……。分家とはいえそれなりの家格があるはずなのに今まで独身なのはどうかと思うので多分重大な欠点を隠してる。



(ノック音)
お嬢様:どうぞ、入ってちょうだい
(ドアが開く。マーサ、部屋へ一歩入りその場でお辞儀)
マーサ:失礼いたします。
お嬢様:あら、マーサじゃない! ……何かあったかしら?
マーサ:少しお早いですがベルナール様がお見えになられましたのでお伝えに参りました。
お嬢様:(食い気味)まあ! お兄様が!? ……(咳払い)、ベルナール様がいらっしゃったのね、わかったわ。悪いけどマーサ、まだ支度が済んで居ないの。手伝ってちょうだい。
マーサ:かしこまりました。――ああ、あなた達、あとは私がやりますのでベルナール様の対応をお願い。
モブメイド1.2:かしこまりました。
モブ1:それではお嬢様、失礼致します。
モブ2:マーサさん、よろしくお願いします。
(モブ達退室。二人は髪を結うのに使うリボンを吟味している)
マーサ:お嬢様、リボンはどちらのお色にいたしますか。
お嬢様:そうねえ、ベルナール兄様はピンクを着けていないとがっかりされてしまうから……うん、左のブルーのリボンにしてちょうだい
マーサ:……こちらのお色でよろしかったのですか?
お嬢様:良いのよ。何もかもが足りていない従兄弟様のご趣味なんて気にしていられないわ! 大体お父様もお父様よ、いくら可愛がっている甥っ子とはいえ、分家の、しかも家を継ぐ事なんて考えたことも無いような四男を我が公爵家の婿として迎え入れようだなんて………馬鹿も馬鹿、大馬鹿よ。旨味もなく、意味も無く、そんな婚姻耐えられない! そんなにお好きならお父様がお囲いにでもなられたらよろしいのに!
マーサ:お嬢様(たしなめる)
お嬢様:……少し言葉が悪かったわね。けれど、考えは変わらないわ。従兄弟としてはそれなりに接して来たつもりだけれど、貴族としての知識、教養、社交の仕方を見るにどう考えても公爵家の名を背負うには役者不足――とても好きになんてなれないし尊敬なんて以ての外! なんだってあんなのを夫とし敬い、盛り立てて行かなくてはならないの……本当に憂鬱だわ……ねえ、マーサ。
マーサ:なんでしょうか。
(リボンをするっと引く音。多分シルク)
お嬢様:私の手を取って今すぐ逃げてと言ったらあなたはどうする……? 
マーサ:……(無言)
お嬢様:答えないつもりね? まあいいわ。公爵家に生まれついたのですもの、自分の意思で相手を決められる――なんて考えはとうに無いけれど、もし選べるとするならば、あなたがいいわ。
マーサ:お戯れを。それにお嬢様もご存知の通りわたくしは女です。
お嬢様:ええ、ご存知ですとも! 幼い頃から共にいてくれたメイドの性別を勘違いするなんてことはないし、私も男になった覚えはないわ。それでも、あなたがいい。あなたとずっと一緒にいたいと思ってしまう。お兄様ではなく、マーサであれば良いと願ってしまうの。
マーサ:……わたくしもです。
お嬢様:え? マーサ? 今何といったの? ごめんなさい、小さ過ぎてよく聞こえなかったわ。
マーサ:なんでもございません。さあ、お嬢様、きれいに御髪が結えましたよ、私の事よりも鏡をご覧になってください。
お嬢様:ええー? はぐらかさないで欲しいのだけど……
マーサ:では、そうですね……お嬢様、
お嬢様:なにかしら?
マーサ:笑ってください
お嬢様:どういうことかしら?
マーサ:……先程のお言葉は私の身に余るものでございます。
お嬢様:ええ、そうよね……ごめんなさいね、困らせてしまって……
マーサ:いいえ、……お嬢様のお気持ちは嬉しいのです。マーサは、お嬢様にそんな風に想われて、とても嬉しいのです! ……だからこそとても心苦しいのです。
お嬢様:――マーサ……
マーサ:(唾を飲む)お嬢様、わがままを一つよろしいでしょうか?
お嬢様:なにかしら?
マーサ:わたくしが笑ってくださいと言ったのを覚えてらっしゃいますか?
お嬢様:ええ、まあ……
マーサ:でしたら、鏡に笑い掛けて頂きたいのです。お嬢様のお隣に並び立つことは叶いませんが、後ろに控え続ける事は出来ます。けれどそれではお嬢様のお顔を拝見する事はできない……鏡越しにでも良いのです、直接見る事叶わずとも、お嬢様が健やかに、幸せに居てくださる。それが私の望みであり、わがままなのです。――お嬢様、この我儘は叶えて頂けるのでしょうか?
お嬢様:……馬鹿ねえ、……当たり前じゃない。でも前に居てはあなたの顔が見えないわ。
マーサ:それでよいのです。
お嬢様:良くないわ! 私が良くない。だからね、鏡越しだなんてそんな寂しい事を言わずに振り向いて欲しいと言ってちょうだい。……言ってくれさえすれば、私はこの想いを抱いて生き続けられるわ。どんな事でも耐えられる。マーサ、大好きよ。
マーサ:わたくしもです、お嬢様。

【おまけ】ラブ度高め。

お嬢様:ねえ、マーサ。こちらに少し顔を寄せてくれるかしら?
(椅子に座るお嬢様の斜め後ろにマーサが居る)
マーサ:はい(戸惑いながら)……(お嬢様の耳の横あたりに顔を寄せる)これでよろしいでしょうか――
(お嬢様、「か」に被る様にマーサの頬に手を当て、キスをする)
マーサ:――っ!
お嬢様:ふふ。さて、盆暗様がお待ちよ。行きましょ? マーサ。
マーサ:え、あ……。
お嬢様:どうしたの? さあ、早く手を貸して立たせてちょうだい?
マーサ:はい。失礼致しました。……お嬢様、お手をどうぞ。
お嬢様:しっかりエスコートしてちょうだいね。
マーサ:勿論でございます。
(マーサ、お嬢様の手を取り立たせる。二人の足音が響く。扉の開閉音)


END


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