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片翼の塔アルバラス

@sayori_trpg
小夜里
Publish to anyone
2017-11-26 22:06:10

TRPG「魔法使いと工房と庭」の投稿企画「魔法使いの町案内」に応募してみた内容。
採用問わず、あなたのシナリオに使えそうならお気軽にどうぞ。

峻険なアルバ山の断崖に、白い片翼の形に塔がそびえ立っている。
その塔全体が、古代遺跡でもあり、全ての鳥と、『鳥使い』を称する魔法使いたちを庇護するアルバラスの町だ。


この町を取り仕切るグランマ・ネーロは、白い塔とは真逆に、漆黒の羽根を持つ翼人だ。
見た目はいかめしいが、笑いの沸点が低い。寒いダジャレにさえ、笑ってくれる。
よそ者や獣人であっても、鳥を傷つけさえしなければ、たいがいの事は大目に見てくれるだろう。


アルバラスに入るには、グランマを筆頭とする『鳥使い』達に招待されるか、山の麓で、鳥籠便を待つことになる。
鳥使い達の招待の場合は、巨大な鷲の『アクイラ』が迎えに来てくれる。
アクイラは、普通の人間の三人くらいなら、悠々と運んでくれるほど大きい。
空の旅はあっという間だ。


鳥籠便の場合は、アクイラの一族の大鷲達が引っ張る籠に乗ることになる。
麓の町で、「町にいる間、鳥を傷つけない」という誓約書にサインをしたら、籠に乗って待つばかり。
アクイラの三倍くらいは掛かるが、大鷲達がアルバラスの最下層まで運んでくれる。
帰り道も同様に籠に乗るが、下りは上りの半分で地上につけるだろう。


アルバラスの町には、ありとあらゆる種類の鳥がいる。
守られている鳥たちは、とても、人懐っこい。
図鑑でしかお目に掛かれないような珍種もいるが、もちろん、鳥使い達の許可なく持ち出すことはできない。
鳥泥棒は、厳罰に処されるだろう。


鳥籠便は、アルバラスの重要な交通網や運搬手段だ。
手紙ならば小鳥に、緊急ならば足の速いダチョウまで。
お土産が欲しければ、鳥の羽根や、卵の殻の細工品がある。
無精卵で作られたお菓子や、ふわふわのオムライス、一度は食べたい名物だ。
宿には羽根布団、羽根で作られた温かいガウン。

あなたが旅人ならば、暫し崖の上を忘れて、心地よい滞在になりますように。



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