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月の綺麗な夜に

豆腐屋ふうか
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2017-12-20 17:29:50

短め。
遊園地デートを取り付ける話

「ねえ、エドマンド君」
 ちょっといいかな、と恋人を夜遅くにホテルの部屋から連れ出す。
「何だよ、こんな時間に」
「その、特別な用事とかではないんですけど、眠れなくて」
 夜風に当たりたい、と言うと彼は嫌な顔一つせずに一緒についてきてくれた。

 建物から出て空を眺める。天照の夜空はブリテンとは違って澄んでいて月がよく見えた。
「綺麗な月ですね」
「そうだな」
 隣で寒そうに両手をコートのポケットに突っ込む彼を見る。いつもつい見とれてしまう整った横顔が変わらずそこにあった。
「あの、明日の調査なんですけど」
「あー、あのなーんか妙に観光地を推してくる」
「それで、よかったらなんですけど、その、一緒に」
「……どうしよっかな」
 少し考えてからエドマンドはニールの立っている方をちらっと見ながら答えた。
「この間は一緒に行ってくれなかったからなぁ」
「仕事なんだから仕方ないじゃないですか」
 エドマンドは拗ねたようにニールから顔を背ける。
「……今回も仕事なんだからアンサンセとでも行けばいいだろ」
「それじゃ意味ないです」
 そっぽを向くエドマンドに軽く寄りかかる。
「……ボクは君と二人で遊園地に行きたいんだ」
 そう言って服の袖を軽く引っ張ると、エドマンドはポケットから手を出してニールの頭をぽんぽんと叩いた。
「まあ、どうしてもって言うなら」
「えへへ、ありがとうございます」
 約束ですよ、と小指を絡める。

――――どうか、また来年もこんな風に。

 そう思いかけて頭を振る。心配しなくてもきっと大丈夫。ニールはそう自分に言い聞かせた。


――――――――――――――――――

BC財団 調査員 エドマンド・キャンベルさん
名前だけ BC財団 研究員 アンサンセ・デービッドさん
お借りいたしました!不都合があればパラレルとして扱ってください。


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豆腐屋ふうか @fuka_tofu
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