刺されたあとの話

@fuka_tofu
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2018-02-13 17:15:29

モモ氏が刺された時助けてくれるって聞いたけど病院に連れてっただけなのか治療してくれたのかわからんからそこは妄想した
違ったらパラレルってことで許して…

 ふと目を覚ますと、見慣れない天井がそこにあった。
 ゆるゆると起き上がり、辺りを見回すとどうやら病院のようだった。
 ぼんやりとしていた意識がはっきりしていくにつれて、自分がなぜ病院で目を覚ます事になったのか、そんなことが思い出される。
「ああ、あの趣味の悪い執事を見せられていたんだっけ」
 知り合いのクローンとか言う、なぜそれを選んだと問いただしたくなるような人選のそれを執事として雇い始めたという話を聞いている最中に刺された事を思い出した。
 何か叫びながらナイフを構えて突っ込んできた奴が居て、まず腕を切りつけられ、それから怯んだところを腹にもう一刺しされた。
「それから、ご主人を背中から……無事だろうか」
 すぐにでも無事を確認しに行きたいところだったが左手首にかけられた手錠がそれを許さない。

 そんな事をしていると部屋の外から足音が聞こえてくる。
 だんだん大きくなってくるそれは、一番大きくなったところで一度ぴたりと止まり、それから病室の引き戸が開いた。
「おや、起きていたのですね。てっきり目を覚ましたらすぐに病室を抜け出しているものと思ったのですが」
「それが出来ればしたさ」
「……ああ!」
 手錠を見せつけるように音を立てて左腕を動かすと、戸を開けた人物は思い出したように手を打つ。
「私が見ていないところで暴れられると困りますからね。繋いでおいたんです。……失念していましたが」
「オタクは患者をなんだと思っているのか……」
「失敬な、私は『完璧に』治したいだけですよ。自分で縫ったからにはね」
 完璧、と言う言葉を強調し、医者はつかつかとこちらに向かってきた。
「まあ、落ち着いているようなので杞憂だったみたいですがね」
 そう言って、医者は包帯が緩んでいないかなどを確認し始める。
「ところでドクター。ご主人……いや、ヘルネ・フロイデンベルグ氏は、その」
「勿論生きていますよ。貴方と同じように眠っていましたが、先ほど目を覚ましました」
 ドクター・モモの言葉に一先ず安堵の溜息を吐く。

 胸を撫で下ろした所で、ドクター・モモのポケットから何やら音が鳴る。どうやら着信が入ったらしい。
「一体な──」
『おい!!! 手錠を付けたままにしておく奴があるか!!! 僕はもう動けると言ったじゃないか!!!』
 主人の声が電話口から響く。
「ヘルネ、傷がふさがるまで絶対安静だと何度言ったら……」
『せっかく休みが転がってきたのにこんなものをつけられていたら出かけられないじゃないか! 早く外せ!!』
「それをさせない為の手錠だと説明しただろう、少しは話を…….って切れてる……」
 疲れた顔で携帯電話を閉じるドクター・モモ。
「……元気そうで安心したよ」
「起きてからずっとあの調子ですよ。全く……」
 貴方は安静にするように、と念を押してから病室を後にする医者の背中を見送り、深い溜息を吐いた。

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朝生葉月さん宅 ヘルネ・フロイデンベルグさん
霧生れきみさん宅 ドクター・モモさん
お借りいたしました!不都合があればパラレルとして扱ってください〜〜


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