@HoagieCoco
『僕たちの居場所』
暗い寝静まった夜。
ロボトミーの仕事を終え、寮へ戻り、
本を読んでいるハンナとスーパーネコの漫画を読んでいるエヴァが
のんびりとくつろいでいた。
エヴァは、漫画を閉じハンナに話しかけた。
「ハンナ?」
「何?エヴァ」
ハンナは、ちょっと恥ずかしがりながら返事をした。
「・・・・ハンナは、僕を気味悪いと思った事って無いの?」
「・・・・・え?」
突然すぎる質問に唖然とするハンナ
「あっ・・・ごめんね、急にこんな質問しちゃって・・・・」
エヴァは、ニコニコと笑顔だ。
「どうして、私に聞いたの・・・・?」
ハンナは、読んでいた本を閉じた。
「ほら・・・僕、どんな時も常に笑ってるでしょ・・・?・・・どんな時も・・・
だから、他の人から見たら気味悪がったりしてる人も居ると思うんだ・・・」
ハンナは、少し戸惑った。
エヴァが急に自身について質問する事が珍しいからだ。
ハンナは、落ち着いて・・・
「私、エヴァにそんな事思った事一度もないよ。」
「・・・・そっかぁ・・・」
エヴァは、優しく笑う。
「エヴァは、仕方ないでしょ?貴方は、元々・・・」
「うん、分かってるよ。」
ハンナは、少し興奮していたが、エヴァは、落ち着かせようとした。
「・・・・・・エヴァは、どうしてロボトミーに入ったの?」
「ん~、そうだねぇ~、自分からじゃなくて、会社からって言えばいいのかな?」
「会社から?」
「うん、それにどっちにしても帰る場所が無かったから・・・」
「それにあの感情が消えてから、周りに気味悪がられたりたりして、
本当は、辛い感情があったのかもしれないけど、どうだったかはもう覚えてない。
けど、僕の居場所は、もうそこじゃないって思ったのは確かだったんだぁ」
「だけど今は、優しいハンナや、皆と一緒に居られるロボトミーが僕の居場所だと思ってるよ。」
「エヴァ・・・・」
「ねぇ、ハンナは、どうしてロボトミーに入ったのぉ?」
「・・・・私は・・・・・・」
ハンナは、しばらく黙り込んだ。
「ん~?」
エヴァはニコニコと首をかしげる。
「・・・・・・・・死にたかったの。」
「え?」
「小さい頃からずっと誰にも・・・私を気にもしてくれなかった・・・」
親にさえ・・・何もしてくれなかった・・・貰うのは、ただの暴力だけ
耐えられなくなって一人で家出しても、親は、何もしなかった。
苦しんでいても、誰一人、私に話しかけもしてくれなかった。
いっそのこと死ねば良いのかなって思って、ある話を聞いたの
ロボトミー社の事を・・・・・
巨大で偉大な会社は聞いてたけど、一部では、その社員が死亡するって噂を聞いた。
私は、どうせ死ぬなら、役に立って死ねれば良いって思って何とかしてロボトミーに入社しようと思ったの
入社出来るのはほんの一握り程度とも言われてる会社、私が入社出来るかも不安ではあったけど、
ロボトミーは、私を選んでくれた。
でもきっとその会社でも私を気にかけもしないだろうけど・・・
噂が本当なら・・・私は死ねるし、どっちにしろ死のうと思ってた。
今思えば、その噂も本当だった。
けど、私の意思が変わった瞬間でもあった。
「はじめまして~、ハンナさんだよね~、よろしくね~」
エヴァ、貴方なの・・・・
「エヴァ、貴方の仕草、発言全てが好き・・・だけど好きになった理由は・・・
私に初めて接してくれた事、優しくしてくれた事」
「入社当時は、口数が少なくて、貴方がいつも接してくれる度に恥ずかしくなって、
それでも、私と一緒に居てくれて・・・」
「寮に入る時も、貴方は、大先輩で一人部屋なのに、わざわざ同居するように申請出してくれたり」
「貴方のおかげで、フィンやアシュリーや色んなチームメイトとも仲良くなれて・・・」
「私から、死にたいって意思から死にたくないって意思に変わったの」
「じゃあ・・・・・」
エヴァは、ハンナの前に近づく
「ハンナも僕も居場所は同じだね!」
エヴァは、ニコっとハンナに笑顔を見せる。
「そ・・・・そう・・・だね・・・」
ハンナは、恥ずかしがる。
「ね、だから・・・・エヴァの事、気味悪いなんて全く思ってないよ・・・・
むしろ、その笑顔が、私だけじゃない、皆を笑顔にしてくれるから。」
「だから・・・・そんな事・・・・思わなくていいんだよ・・・エヴァは・・・」
ハンナは、少し泣きそうな顔をしていた。
「うん、分かった。」
「ありがとう・・・・ハンナ」
エヴァは、ハンナに優しく抱き着いた。
「え・・・・え・・・・・え・・・・エヴァ・・・・!!!?」
ハンナは、急に抱かれて、顔が真っ赤になりビックリしている。
「僕も、ハンナの事だぁ~いすきだからねぇ~」
「あぁ・・・・あ・・・・・あぁぁ・・・・・」
ハンナは、興奮に耐えきれず気絶してしまった。
「あっ!ハンナぁ・・・ごめんよお~!!!」
「ま~た、やらかしたんすか?パイセン・・・・」
チームメイトのフィンが、ハンナをベットへと運んでくれた。
「イチャイチャはほどほどにするんだぞー!」
何故かアシュリーも来ていた。
「えへへ~ごめんね~」
エヴァが相変わらずニコニコしていた。
「でもまぁ・・・彼女は居るおかげで、俺らのチームも華があるってもんっすけどねぇ」
「ハンナは、俺たちのチームの『紅一点(あかいってん)』だからなー」
「『紅一点(こういってん)』だぜ相棒・・・・」
僕は、このロボトミーが好き、ハンナも好き、チームの皆も好き、全てが好き。
ここが僕の、僕たちの居場所なんだ・・・・
END