X以外のSNSでの投稿にはPrivatter+がおすすめです
Xフォロワー限定公開・リスト限定公開の停止について

[雨P♀]舐めたい背中

全体公開 2 1733文字
2018-08-25 21:09:19

「あ、っん……こら、くすぐったいだろう」

雨彦さんの肩甲骨にムラッときて舐めちゃうPさんの因果応報なお話です。

Posted by @toasdm

 男の人らしい体つきだ、と思う。マッチョではないけれど、細マッチョというには少しがっしりし過ぎているし、筋骨隆々というと語弊があるけど、ひょろっとしているとは絶対に言えない。頼り甲斐のある筋肉質な背中は広くて逞しくて、男の人らしい。雨彦さんは、男の人らしい体つきをしている。この表現が今のところ、ぴったりだ。
 ゆるい襟ぐりのタンクトップ越しにちらりと見える肩甲骨、そこには引き締まった男の人らしい筋肉がしっかりと乗っていて、なんというか、頼もしくて、ドキドキする。
 残暑厳しい晩夏の差し掛かり、夏の終わりと秋の入り口が重なったこの時期、お風呂上がりはまだ少し、暑い。じわりと汗の浮いた雨彦さんの背中に触れると、しっとりとしていて、私のドキドキは加速した。
「なんだい?」
「いえ、別に」
 急に触れられて驚いたのか、雨彦さんは私を振り向いて、じっとこちらを見つめている。額にも汗が浮いていて、それが整った頬のラインを伝って顎から胡座をかいた腿に滴り落ちる。ただそれだけで匂い立つような大人の色香が漂い始めて、息が詰まる。
「珍しいもんでもあったかい?」
「っ、そんなんじゃ……なくて」
 お前さん熱でもあるのかい、と伸びてきた手が私の頬に触れて、そこから移された熱がぽぅっ、と胸に灯る。少し熱いな、と口角を上げた雨彦さんの背中にぎゅっとしがみついて、私は熱を逃がそうとする。お風呂上がりの肌と肌が、薄布越しに触れ合って、熱はさらに膨れ上がった気がした。
「雨彦さんの背中、がっしりしてて……男の人らしいな、って、見てただけ……
 素直に白状してしまえば、そこに恥ずかしさの熱も混ざって胸が痛くなるほどのドキドキが私を支配する。そうかい、と吐息まじりに笑って、雨彦さんは切った足の爪を丁寧にやすりがけしはじめる。邪魔しちゃ悪いかな、と大人しく離れて、私の目は再び、雨彦さんの背中に吸い寄せられた。
 カリカリ、と手を動かす度に、肩甲骨が動いて私を誘う。しっかりとした骨と筋肉とが創り出すなんともいえないエロスが、そこにある。気がつけば私は、雨彦さんの背中に手をついて、タンクトップからのぞいた肩甲骨に舌を這わせていた。
「んっ……
 ビクリと一瞬肩を震わせて、雨彦さんの手が止まる。少しだけ顔をこちらに向けた雨彦さんの流し目には、僅かに動揺の色が浮かんでいるようで、私は全身の毛穴が開くような興奮に、夢中で舌を這わせた。
「あ、っん……こら、くすぐったいだろう」
「んんっ……ふぁ……
「よしてくれよ、ほら、んんっ……お前さん、お前さんストップ、ストップだ、っふ、こ、こらっ……
 くすぐったそうに身をよじる雨彦さんが、焦ったようにこちらを振り向く。自然と離れた背中と私の舌先とを銀糸が繋いで、つぅ、ぷつり、と途切れた。ぼぅ、と熱に浮かされたような、夢と現実の真ん中より少し向こう側にいるような感覚のまま、私はそれをぼんやりと眺めていた。
 つまり、油断していた。
 ぐるりと視界が回って、天井が見えて、それを雨彦さんの上気した顔が遮って、埋め尽くした。
「あ……
「何をするんだい?」
 私を見下ろすその表情は、揺らめくような色香を纏わせて、余裕のなさそうな瞳から放たれた射抜くような視線が、私の体の自由を奪った。お前さん、と呼ぶ声が、揺れて掠れて耳をくすぐる。
「同じ事されても文句は言えないぜ?」
「な、えっ?!」
 ニッ、と意地悪な笑みを浮かべて、雨彦さんの腕が床と私の背中の間にするりと滑り込んでくる。一瞬の後、天井と雨彦さんしかなかった視界は、ひんやりとしたフローリングの床だけになる。
「覚悟はいいかい? お前さん」
「待っ――
 無防備な背中に、ひやりと空調の風を感じて私は身震いをする。キャミソールの裾が首の後ろまでたくし上げられて、晒された背中に雨彦さんの吐息を感じる。

「因果応報、ってな」

 待って私そんなことしてない!!
 軽く歯を立てられた私の口からは、そんな無駄な抵抗の言葉の代わりに、ハチミツみたいに甘ったるい、言葉未満の声しか出てこない。
 背中越しに感じた雨彦さんの体は、やっぱり、男の人らしい体つきをしていた。


投稿にいいねする


© 2026 Privatter All Rights Reserved.