「三日月と極山姥切(三日月を吃驚させてほしい)」みたいなリクエストだったので。
極のつもりで書いたけど、極っぽくないし、まんばちゃん最初しか出てこないよごめんね。
@3bDeAebacc47
!!注意書き!!
みかんばです。タイトルと説明文で察して下さい。
リク主様からに限り、苦情とか受け付けます。
遅くなってすみませんでした。
三日月宗近と山姥切国広が喧嘩をした。
……らしい。面倒臭いこと此の上無い。
山姥切国広は此処の初期刀だ。
以前は世話になった、が。
喧嘩の仲裁は俺よりも、俺の相棒や恋仲、兄貴や所縁たちの方が得意だ。
何で選りにも選って俺の処へ来るんだ。
更には最近、山姥切国広は修行へ出た。
つまり性格が変わったのだ。
俺に如何しろと。
『太鼓鐘貞宗』
「何だよ、山姥切国広」
『喧嘩の仲裁を願いたい』
「嫌だ。面倒事は出来る限り避けたい」
『勿論、礼はする』
当たり前だろう。只働きなんて真平御免だ。
『何とかしてくれ』
「国広の兄ちゃん、何でも俺を頼るのやめろよ」
『お前だけが頼りなんだ。兄弟に相談は出来ない』
「何で」
『三条部屋に乗り込むからだ』
「成程な。だが断る」
何だかんだと言い包められ、色々と悩み長船部屋に来た。
あれは俺の提案を飲み、手伝ってくれるだろうか。
俺を貞と呼び、可愛がってくれている。
俺もよく、あれには懐いている。
だがしかし、この要求を通すのは流石に無理なのでは……?
というか部屋の前に来ているのに誰の声も聞こえない。
ということは、もしや部屋には誰も居ないのでは……?
とりあえず自室に戻ろう、と思ったその時。
『あれ?どうしたの?長船部屋に何か用事?』
『今、誰も居ないんだ。ごめんね。誰かに言伝てがあるなら聞くよ』
依頼しようと考えていた刀剣男士が、目前に来た。この機会を逃したら次は無いだろう。
断られることを前提に、無茶を、提案するのは好きではないが。そんなことは言っていられない。
「……実は、貴方に頼みがあるんだ」
「三日月様」
『おぉ、太鼓鐘貞宗か。どうした?』
「実は、山姥切が縁側から動かず、みなが困っているのです」
「更には布まで被ってしまって……」
「宜しければ、三日月様。何とかして頂けないでしょうか」
『国広が?はて、何かしたか……?』
自覚は無いのか。まぁ当然か。
三日月様を縁側へと連れて行き、山姥切の近くに座らせた。
『国広、俺は国広に何かしてしまったのだろうか?』
『よかったら、教えてくれると助かるのだが……』
『……三日月宗近。俺は写しの偽物くんではないよ』
布を取ると、月の様に綺麗な銀髪と、宝石の様なうつくしい蒼眼が現れた。
三日月様が、じっと俺を睨んでくる。
嗚呼、恐ろしい。うつくしい顔だからこそ。その表情がよく似合う。
「俺、嘘は吐いていませんよ」
「彼は<山姥切>長義ですからね」
「俺は山姥切と言っただけで、国広だなんて一言も云っていません」
『そうか。太鼓鐘貞宗はそう言うか』
『三日月宗近。貞を睨むのは止めてくれるかな?俺も貞も、不本意なんだから』
「随分と驚いて頂けた様で、何よりです。俺も嬉しい」
「山姥切国広との喧嘩の原因、本刃から聞きました」
「鶴丸国永と共謀して、山姥切国広を何度も驚かせていたそうじゃないですか」
「だから国広は俺を頼りに来て、俺は長義に助けを求めた」
「俺の我侭に付き合ってくれて有り難うな、長義の兄ちゃん」
『貞の頼みだもの。別に良いよ、気にしないで』
そう言うと長義の兄ちゃんは、優しく微笑んで俺の頭を撫でてくれた。
今にも泣きたくなるから、そういうのはやめてほしい。これだから長船は。
『それじゃあ、偽物くんは真後ろの部屋に居るから。俺達は退散するね』
そう言うと、長義の兄ちゃんは泣いた俺を抱いて宥めて慰めて、長船部屋に連れて行ってくれた。
長船のみんなには滅茶苦茶に甘やかしてもらった。
後日、噂で聞いたが。
あの部屋で、すぐ仲直りしたらしい。
何をしたかは聞きたくない。
それと国広の兄ちゃんからの頼みは、もう二度と、金輪際。
何があっても聞かないようにしようと心に誓った。