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黒猫は気まぐれに(オマケ)

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2014-09-10 16:46:24

なんかすっきりしない人のために。そして亜美ちゃん出てこないじゃないか!!って方のために。



――9月10日、夜

「じゃあ……ルナは、なんとなくおかしいって思ってたの?」
「まあね、明らかに変だったもの、あのお店」
「でも……クッキーは食べちゃったんでしょう?」

 亜美の指が大気からもらったそれをつまみ上げて、口へと運ぶ。おいしい、とつぶやいた横顔を見ながら、まだまだ彼にはこの表情を教えたくないなんて思ってしまって。

「悪い感じはしなかったの。ただ、普通の人間じゃないなってくらいの感覚で」

 事実、あの店は不思議なことだらけだった。老人にしても、大気は気づいていなかったようだが、あれはきっと生きた人間ではなかったはずだ。

「あとでこっそり行ってみたんだけど……何もなかったの」
「クッキーは残ってるのに?」
「そう」

 不思議ね、と言いながら、彼女はどこか楽しそうだった。それは贈られたプレゼントのせいなのだろうか、そうだとしたら、ほんの少しだけ。

「……癪、だわ」
「え?」

 なんでもない、と首を振って、私にもとクッキーをねだる。亜美が口に放りこんでくれたそれを咀嚼しながら、その優しい甘さに思わず頬は緩んだ。


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