@875108Express_
今日から私の、日本での学園生活がはじまる。何処に行っても、私はあの家の娘として恥のないような振る舞いを強要させられる。狭い箱の中に閉じ込められていたのが、箱庭に変わっただけ。
風のない庭で、生々しいほど柔らかい草木を踏みにじり、時の流れのようにせせらぐ水の音に身を委ねるしかないのか。
私をつつんでくれる土もなければ、心を灯してくれる花もない。心が枯れてしまいそうだ。
それなのに、皮肉なことにこの世界には、容赦なく怒号という名前の雨が降り注ぐらしい。心が乾くことはないが、痛みに痛んで、繊維のひとつひとつがちぎれそうである。
あぁ、なにもかもが嫌だ。忌々しくて、苦しくて、皆から見れば美しいはずのこの『花』も、私にとっては飾りのついた刺でしかない。
この『花』は花瓶に飾られ、眺められる為にあるのだろうか?根を切り落とし、見せ物として永遠に咲き誇らないといけないのか。
そんな運命ならば、上木鉢の下敷きにされたほうがマシだ。もう二度と咲き誇れないくらい、まだ萎んだ蕾であるうちに、私を殺してくれ。
どうかお願いだ、その如雨露いっぱいの猛毒を、私に降り注いでくれ。