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つまりどういう事かと言うと無崎は憑依合体が出来る

@a_hazukiv2
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2019-05-12 19:56:38

鯨津高等学校2年1組始田響、花も恥じらう17歳。
今、俺の人生トップレベルの危機的状況に立たされている。

(………無崎が動かねぇ……)

隣の席の無崎さんは、それは確かに物静かな女だ。いやマジで、返事の変わりに彫刻刀ぶん投げて来るの無崎しか知らねぇもん俺。
兎に角喋らない奴なんだが、流石に1mmも身動きしないなんて事はほぼ無い。ってか生物的に不可能だろ。
しかしながら、この授業が始まってから今現在まで、お隣の無崎は呼吸してるのかすら怪しい位微動だにしてない。

(寝てるのか……??ヤマセンの授業つっまんねーもんなぁ〜)

ヤマセンの授業は俺も3分の一位は寝てるけど、無崎の目は開いてる。目開けたまま寝るとか銀○のヅ○しか知らねぇぞ俺。

「おぉーい……むざきー……むざきさぁーん……」

恐らく無崎にしか聞こえない位の音量で話しかけてみる。反応が無い。まあ、授業中だしな??反応無いのは当たり前かもな??

(多分、死んでないと思う………)

流石に死んでたら座ったままとか無理だろ、あ、でも何か石の上に万年とか言うからやっぱ可能なのか??

(……待てよ、石??)

そこで唐突に、俺はある会話を思い出した。
あれは確か数週間前の事だった………


ポワンポワンポワンホワワワワーン


「士蓮、何やってんだ??」
「お、響くん。グラ○ルだよー。今イベントやっててね、周回してるんだー。」
「あー、例のゲームか。そんなおもしれぇの?アイアム皇帝より?」
「うん、ちょっと大変だけど面白いよ!今回のイベントは登場人物達が可愛くてねー!」
「はーん。確かにこの髪長い奴可愛いな。」
「メデューサちゃんだね、目を合わせた相手を石に変えちゃうっていう怪物が元になってるんだよ」
「全然可愛くなかった……こわ……」
「……ん??………チッッッッ誰だよセレマグにワンパン入れただけの奴、まだHP90%も残ってんじゃねぇかクソザコ初心者がっ晒すぞ」
(こわ………)

ポワンポワンポワンポワンポワン


(ま、まさか……!!!む、無崎の奴……石に………!?!?)
背景にベタフラが奔るが、他に思い当たるフシが無い。恐らく可能性は非常に高い。
そもそもおかしいと思ったんだよ、全く動かないなんて。

(そりゃそうだ……石にされてたら動きたくても動けないわな……)
問題は、この事に気付いてるのが恐らく俺だけだって事だ。やべえ、早く皆に伝えないと……!!
けど今は授業中。くそっ、ヤマセンの話なんて聞いてる場合じゃねーのにっっっ……!!!早く無崎を助けてやらねぇと……!!!!

(ちょっと待て、無崎が石になってるって事は……!!!

このクラスの中に、目を見ただけで相手を石に変えられる奴が居る………!!!!)

なんて事だ。クラスメイトの中に怪物が混じっていたなんて。しかし誰だ、誰がそうなんだ……!!!

(どうにか、どうにかして誰かに助けを求めねーと……そうだっ!!!森部!!!森部ならこういうの詳しそうだ!!!あいつめっちゃ頭良いし本読んでるし!!!よっしゃ!!!)

俺は開いてた英語の教科書からページを破って、急いで森部に手紙を書きなぐった。俺は森部と常日頃から授業中に文通しているから慣れたもんだ。持つべきものはペンパル、ってな!!

《クラスメイトの中で人を石に変えられる奴知らね?》

完璧だ。この文を紙飛行機型に折りたたんで、届けっっっ!!!!俺の思い!!!!!

シュッッ ザクッッッ

あ、やべ、全力投球したら森部の頭に刺さった。でも届いたから結果オーライ!!
頭から手紙を引っこ抜いて紙を広げる森部を祈るような気持ちで見つめる。
そうして振り向かずに俺の机に投げ込まれた小さな紙を広げて読む。

《頭の病気は流石に保健室じゃ見てもらえないと思う》

あるぇーーーーーーおっかしーーーーなぁーーーーー会話が成立してねぇぞ?????
あ、森部の奴もしかして他の奴への手紙と間違えたんじゃ??ったくもーーおっちょこちょいさんだな☆

《無崎が石にされたんだ、犯人を早く見つけてやらねぇと》

もう一度、全力投球で手紙を投げるが、当たる前に森部に掴まれた。え、やべぇ何今の、忍者みてぇ……

《絶対に気のせいだし、一体何がどうなったらそういう流れになるの……》
《いやマジだって。何なら休み時間になったら証明してやるよ!》

《マジでやめとけ》

あれこれ誰???めっちゃ辛辣じゃね????本当に森部???突発性二重人格???

その後も何度か手紙を投げたが、全て床に捨てられた。なんてこった、森部に裏切られた……
無崎はまだ動かない。
こうなったら俺一人でも、無崎を元に戻す方法を探してやらねぇと…!

「はい、それじゃあ今日の授業はここまで!皆、予習復習をちゃんとしておくように。特にさっき言った範囲はテストに出るからな。じゃあ日直、号令を」

いつの間にか授業が終わったらしく、チャイムと共に号令が掛けられ皆がザワザワと休み時間へと移行していく。
俺は筆箱からサインペンをひっつかみ、勢いよく立ち上がる。

「無崎!!!」
無崎は無反応だ。こっちを見る事すらしない。しかしそんなのは想定内だ、動けないんだからな。だから今からそれを周りの奴等に証明しないといけない。

(無崎、悪いが我慢してくれよ…!)
俺はサインペンのキャップを外し、無崎の頬に「肉」と書こうとした。

が。


「グェッッッッッッ」
物凄い勢いで首に何かが食い込み、俺は潰れたカエルのような声を喉から発した。え、待ってマジで痛い。ってか苦しい。何がおこった???まさか石化の呪い…!?
痛みで閉じようとする目をかっぴらいて見てみると、目の前には俺の首を片手で締める無崎の形相の鬼がいた。
いや怖い怖い怖い無崎ってこんな力あったっけか??俺の首がマッチョに握り締められ出来た1新鮮なりんごジュースになりそうなんだけど。

「む、むじゃきしゃん………いぎでだの………」
グラビアアイドルのくびれもビックリする位締まってる首から辛うじて言葉を発したが、
「ころすぞ」
と言って無崎は更に力を入れて握ってきた。多分これゴリラが乗り移ってるわ勝てない。俺は意識を手放す事にした。


その後、無崎に事情を説明したが、視線で思いっきり「馬鹿じゃねーの???」って言われ、鼻ではなく目で笑われた。



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蛮族の子あそう
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