@875108Express_
一人の裕福なシナリオライター『阿久津』は、うんざりしていた。どんなに良い作品を書いたとしても、世間に受け入れられない。なぜだ、自分の作品のどこがいけないのか。
ならばゴーストライターを使おうか?小説家見習いが逸材として輝くまえに、その才能をまるごと頂いてしまおう。そうすれば、自分は世間から受け入れられすはずだ。
そう考えたシナリオライターは、代々自分の家に使えている一族の娘であり、文才にたけた一人の少女『怤藍』に目を着けた。彼女と家族を引き裂き、創作の世界に幽閉したのだ。彼女の兄を謎の組織の者に誘拐させたり、両親の記憶から彼女の記憶を抹消させたり。
しかし病弱だった怤藍は、彼の思い通りに動かなかった。それに苛立ったシナリオライターは、彼女の主治医を脅し『人の免疫力を餌に肥大する、強力な未知の感染症ウイルス』を開発させた。それの感染テストとして使われたのが、怤藍の親友『リズット』である。親友はテストにより重症を煩う。
シナリオライターは、怤藍にこの惨状を見せつけ「自分もこうなりたくなければ、才能をよこせ」と脅迫。しかしそれでも怤藍はそれを拒否。怒りに狂ったシナリオライターは、このウイルスを世界各地の医療機関に密輸。何もしらない世界各地の医療機関が『それ』を開けてしまう。
その時、爆発的な感染力をもったウイルスにより数名が即死。完全にウイルスが消滅しない限り、ウイルスに感染した人々は即死する。この一連の事件は、新手のバイオテロとして世界を震撼させた。
シナリオライターは怤藍に「お前が反抗したからこうなったのだ」と、全責任を押し付ける。罪の意識に苛まれた彼女は、自決を決めようとした。
そのとき怤藍は、なんとそのウイルスに感染してもまだ生き延びていた人間が、世界に10数人だけいるということをネットで知る。
その人間達は余命がのこり僅かと診断されているが、そのウイルスへの特効薬ができれば、彼らの余命宣告もリセットできるのでは?と考えた。
同じ頃にそれを知った主治医は、彼らの治療薬を作ることを決意。怤藍と主治医は、彼らの治療薬をつくることをシナリオライターに内緒にして、計画を練っていた。
しかしそれがシナリオライターにばれてしまい、もうダメだと確信した。そのとき、あることを持ちかけられた。
「余命宣告をうけた人間を寄せ集め、4D没入型シアターとして公開させろ。『彼ら』の物語をつくるのだ。話に乗ってくれれば、お前も他のやつらも自由にする。奴等の治療薬の開発費も、それ収益からだしてやる」と。
半信半疑で怤藍はその話に乗る。シナリオライターはプログラマーを雇い、怤藍が思い付いた世界観をプログラミングさせた。勿論、プログラマーに情報を殆ど与えずに。
その隣で、怤藍は見よう見まねで『日嘆メイズ』を作成。メイズ越しに物語の世界を見守る。
…でも彼女は、ただ黙ってこの世界を見守ることなんて出来なかった。
「あたしは絶対、皆を守らなきゃ…!」
■世界観まとめ 職業指定枠A用
とあるシナリオライターの陰謀により、世界各地で起こったとある『バイオテロ』によって、世界人口がぐっと減った。
その『バイオテロ』に巻き込まれたものの、奇跡的に『余命僅か』という形で生還したのが、この列車に集められた人々である。
あなたはこのバイオテロの元となった、ウイルスを作成した『とあるゴーストライターの主治医』の助手だった人です。主治医はあなたに「生還した人々の治療薬が出来るまでの間の時間稼ぎをしてほしい」と頼み込み、わけがわからないまま『とあるプロジェクト』に参加させられます。
『とあるプロジェクトに参加させられた』というところまでは覚えていますが、それがどんなプロジェクトで、なぜ列車に乗り込んでいるのかはいまいち理解していません。
どうやらあなたは、ここで他の乗客の健康チェックを行い、車掌に連絡するのが仕事のようです。いざとなれば皆を救い、全員が延命を手に入れることが仕事です。
なお、あなたが5章にて命を狙われる『ウイルス』とは、バイオテロの元となった『ウイルス』とは【別】です。
あなたが全員の命を守れるか守れないか次第で、エンディングが大きくかわります。
なお、この列車にいる人々は、自分がバイオテロに巻き込まれていたことに全く気がついていません。
特殊枠Bについて
・この世界に【アバター】を送り込んでいる。
・現実世界でアバターを操作しながら、この世界の様子を見守っている。
・怤藍に依頼されて、この世界観をプログラミングした。
・メイズ=怤藍であることを認識している。
・リズットが現実世界でどうなっているのか、阿久津の企みを怤藍越しから聞いている。