@YanagiSousaku
アレックスはジュンへの愛を抱いて生きていく事に決めました。それは人目につかない路地裏にいる時でした。崩れ落ちそうになりながら「また会う日まで」とおどけたのは、全てを掻き消す幻だったのかもしれません。
ジュンはアレックスへの愛を燃やしたまま生きていく事に決めました。それは風邪をひきそうな寒さの中でした。泣きそうになりながら「まだやり直せるよ」と目を閉じたのは、届かない気持ちを見つけたからだったのかもしれません。
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風の冷たい日、アルは路地裏でなんとか守りきったジュンを絶望的な気持ちで抱き締める。本当に彼女を守りたいなら、自分はジュンの傍にいてはいけないのだ。
「もし、機会があったら。いつの日かまた、お目にかかりましょう」
そうおどけて優雅に一礼してみせる。彼女の目は、最後まで見られなかった。
ジュンはアルがもう二度と会わないつもりでいる事、それが自分を想って守る為である事、アルにとっても不本意である事を正しく理解していた。理解してしまったが為に止められず、怒れなかった。
ジュンはそっと目を閉じ、待つ事を決意する。「いつかきっと、やり直せる時が来る」それまでの辛抱だ、と。