@umeshu0876
※時系列的には反乱鎮圧後です。
・登場人物

【鬼屋敷歳三】
地軍副将のおっさん、強い。

【マサラのロージィ】
不良系トカゲ娘、歳三をライバルとして見てる。

【淡海凪】
実は裏でブイブイ言わせてる系のお姫様、今日はキリッとしてる。

【「不動」ナイトホーク】
何故かいつもしゃがんでる智将、お前それ喋りにくいだろ。
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【鬼の副長とマサラのロージィ】
練兵場にて、一人の男とトカゲの女が向かい合っている。
これはトカゲの女…マサラのロージィが鬼屋敷歳三へと喧嘩、もとい模擬戦をふっかけたためであった。
「ルールはどうする」 模擬戦用の斧槍を軽く振り、男はロージィへと問いかけた。
「ああ そうだなあ……」
身を屈めている、大斧を担いだロージィはほんの少し、逡巡するように顎を掻いた
「……最後まで立ってたヤツが勝ちだ!」
その言葉と同時に、尻尾で低くなぎ払いながら担いでいた斧を一気に振り下ろす!
その斧は、ロージィは、ピタリと縫い付けられたように動きが止まった。
周囲に張り巡らされた細い、黒い糸が彼女の動きを封じている。
「それなら、俺の勝ちだ」
動けない標的へと、斧槍が振り下ろされた───
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「ガァ~~……この手なら上手く行くハズだったのに……」
頭を掻きつつ、自分を倒した男を見る
「奇策を試すにはまだ早かったな、トカゲ娘」
斧槍を持った男が、地面に座り込む不良娘を見下ろしている。
「こンの……! オッサンの方こそ、何しやがった。そっちは何もしてねえのに、動けなくなったぞ!」
斧の柄を杖にし、地面を踏みしめて立ち上がる
「準備していた結界を使わせてもらった……”最後まで立ってたヤツが勝ち”というのがルールだったな」
ク、と口の端が釣り上がり、恐ろしい笑みを浮かべた。
「ぐぅ……!」
悔しそうに、その笑みを見て歯噛みする。顔の恐ろしさならば負けてはいないのだが。
「じゃあ……仕切り直しだ!今度は不意打ちとか卑怯な手は一切無し!どうだ?」
「いいだろう、掛かってこい」
「行くぞグルルァア!」
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模擬戦は歳三の勝利となった。
「ガァ~~負けた負けたあ! そんだけ強いんなら、あんな手使わなくたって良かっただろオッサン!」
やられた勢いで大の字に寝っ転がっている。床が狭い。
「手加減は、性に合わんのでな」
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【凪姫が地軍の視察にやってきた】
青空の下、兵士たちの気合の声が幾度となく繰り返されている。
ここは地軍の練兵場であり、兵士たちは2つのチームへと別れて模擬戦闘を行っていた。
それを眺めているのは淡海凪、この柾良の国の姫君である。
「……気のせいでしょうか、以前よりも士気に欠けているような」
「凪姫様にもお分かりになりましたか」
鬼屋敷歳三はいつもとは違い、丁寧な言葉で返す。
「筆頭は練兵についてはあまり詳しくはありませんから、兵の訓練は己がしているのですが、練度はまだまだといった所」
「致し方のない事です、聞けば彼女は元は神社の巫女だったとの事、
争いと無縁の生活だったのでしょう、それは喜ばしい事でもありますが」
その態度は、自分より遥かに年上の男相手でも、毅然としたものであった。
「そうですが、状況としてはあまり良くはない問題がある」
練度の低い兵の様子を、鋭い目つきで見る。
「今攻められれば、柾良の国は脆い」
「……中で分かれ、そして兵達は士気が落ちている
一刻も早く、解決せねばなりません…歳三?どうかしたのですか?」
「そう言ってくれるのならやり甲斐があるというもの」
ク、と男の口の端が釣り上がっていた。
「任せておけ、お前の国を滅ぼさせやしない」
「頼もしい言葉です、鬼の副長様」
クスリ、と微笑んで
「その言葉に託しましょう、征良の姫として……この国の、未来を」
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【鬼と不動の地軍会議】
ここは地軍会議室、地軍の将軍たちが集まり、会議をしている所であった。
議題は反乱によって兵士の弱兵化したことについてであり、現状が他国に知られればあっという間に国は滅んでしまうだろう。
「今必要なのは、地獄の訓練だ」
地軍副長、鋭い目つきの男は確信を持って断言した。
「弱兵しかいないのなら、鍛えればいい。その意見に相違はないが」
しゃがんだ姿勢のまま。"不動"と呼ばれる男は鬼の副長に視線を向ける
「時間がない。他国との戦いも控えている中、どのようにして時間を捻出するか、だな」
「ローテーションを組み、合宿……貴国ではブートキャンプと言うのだったか?」
腕を組み、口の端を釣り上げて恐ろしげに笑う。
「一ヶ月もあれば死ぬ気で生き残ってやると心から思うようになる」
周囲の他の将軍たちはドン引きした。
「全体の練度の底上げを行うならば。それが一番現実的か
生き残れる兵士が一番いい兵士だ。鍛えるならば徹底的にしごきあげた方が兵の為になる」
穏やかに笑みを浮かべているが、話す内容は穏やかなものではない。
「ああ、調練の内容は任せておけ、俺はそう簡単に兵を死なせやしない」
「頼むぞ。弱兵でも勝てる戦術は用意できるが、数には限りがあるのでな」
鬼と不動の二人はお互いに笑いあった、周囲の将軍は『あっやばい所に来てしまった』と気づいたが、時は既に遅かった。
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