@higururoll
●エス(Es)
かつて旧人類の科学者によって作られた自己進化型致死性細菌の集合体。元となっているのはペスト菌であり、それに改造・改良を加え、黄昏の世界で時を経たことにより菌の総体としての自我・指向性を持った存在となった。
一人の人間(ここでは仮にジョンとする)を苗床としており、この人間を感染者として人々の間を媒介している。
一人称:我(われ)
二人称:貴様
尊大にして愉快犯な性格。己の本能に基づいて人々に死を唆し、気まぐれに死を与える。その性質上、他人の希死念慮に敏感である。
比翼連合に所属し、安楽死団体『死の舞踏(ダンスマカブル)』の長を務めている。
苗床が人間であったため、普段は人間の姿形をしているが、その実態はもはや菌体であるため、目に見える範囲では捉えられない不定形である。自己意志で肉体を任意に崩すことが可能であり、崩れた肉体は黒い靄として表現される。全身を崩してしまえば、そこにいるのは黒い靄の塊である。
その身体は菌の塊であり、直接触れれば感染、そして死に至る。菌は常に自己進化を続けており、感染すればロボットやアンドロイドですらもその機能を停止させうる。
黄昏の世界で死はさだめ。
故に、生き残った者には終焉を。終わりを望む者に、エスは黒き死の口づけを施す。
●死の舞踏(ダンスマカブル)
エスを長とする安楽死団体。黄昏の世界で己の死に時、死に場所を見つけたとき、エスに死を施してもらうことによって生命解除を行う人々が彼を中心として集まった共同体。
エスによる生命解除を「己の終わり」として特別視し、それ以外による死を忌避するため、普段は共同体内で協力して生きている。共同体としての共通意識の芽生えから、エスを信仰対象としたやや宗教的な側面も持ち合わせている。
死の舞踏の人々は己を「患者」と称する。そして、エスを「先生」と呼ぶ。菌の集合体であるエスに治療能力は無いのにも関わらず、彼等は医師・患者の関係を真似ているのである。
シンボルは金十字。金で描かれた十字のマークを彼等は身に纏う。
連合内では、医療団体としての側面も持つ。後述の「ジョン」により彼等は医療の手解きを受けているため、多少の医療行為なら可能である。彼等は患者であり医師なのだ。
●ジョン(John)
エス、もとい致死性細菌の苗床にされた男。旧人類であり、元は文明崩壊前の某国で細菌研究の科学者をしていた。医師免許を持っている。
切れ長の赤目。長い金髪を一括りにしている。
一人称:私
二人称:君
元々は思慮深く聡明な性格であった。だが、現在はその意志と記憶は曖昧で、エスにほぼ人格を明け渡してしまっている。妻子がおり、子煩悩だったが彼等は文明崩壊時に亡くなっている。
細菌研究施設でペスト菌を元にしたバイオテロ兵器を研究していたが、その過程で自分が改造ペスト菌に感染。死を待つ身であったが、自ら名乗り出て更なる研究の実験体となった。結果として完成したバイオテロ兵器は世界に拡散され、一部の国・地域で多くの人類を殺戮した。
世界の崩壊の一端を担った彼にはその自覚がある。そのため、己だけが先にこの世界からギブアップすることをよしとせず、他の希望する生き残り達に望む形の死を与えてから、最後に己もエスと共に生命を終えようと考えている。
普段は自我や肉体のコントロール権を殆どエスに渡しているが、彼が弱った際、あるいは彼が眠った際、弱々しいその自我の残渣が表に出てくることがある。