@alter_r8
■ 前話
ざあざあと雨が降っている。
濡れた手すりをハンカチで軽く拭いながら、下を見下ろす。
下では黒いスーツに身を包んだ男の"死体"が雨に打たれて赤黒い死に花を咲かせていた。
彼の死は事故として処理されるだろう。他でもない"組織"の名誉の為に。
…ずきん、と頭が痛んだ。最近頻発し始めた、良く分からない痛みだ。
そして…この痛みが頭に走る度、何かを忘れているような気がする。
…頭を振る。関係のない事に意識を集中させるのは無駄なことだ。
後処理を終え、通行人が集まりだした眼下の光景から目を離して"転移"する。
仕事は終わった。この後はいつものように家に帰って…ああ、明日はお偉いさんと会合だったっけか。
「……またか。」
もう一度頭を振る。何を考えている。考えるだけ無駄だ。何も考えるな。言われた事をこなせばいい。
帰ろう。帰って■■■の作った夕飯を食べよう。ああ、■■にも……
―ガンッ!と大きな音が響いた。それが、鉄の手すりに自分が頭をぶつけた音だと気付くのに数秒掛かった。
思考がぐるぐると回る。心臓が早鐘を打っている気がする。雨音が遠のいて、鼓動の音が大きく聞こえる。
じんじんと痛みが広がり始める。痛い。胸を押さえる。痛い。痛い。痛い―――
…すぅ、と痛みが引いた。頭を上げ打ち付ける雨に瞳を閉じ、開く頃には何もかもが元通りで。
歩き出す。清々しいほどクリアになった頭がただ一つだけ同じ言葉を繰り返していた。
「興味ないな。」
「何もかも。興味がない。」
どこか虚ろな目をした男はそう呟いて、雨の降りしきる夜の街へと消えて行った。
■ あらすじ
商業地区のとあるエリアで一人の男性が死亡する事故があった。
調べではどうやら雨の日に非常階段を使って昇降していた際、足を滑らせたと見られている。
事故現場を目撃した目撃者の証言もみな怪しい人物を見た者はおらず、事故の可能性が高い…
そう処理された。
男性が死亡してから一週間が経ったある日、次元旅団に黒のギルドから「メッセンジャー」がやってきた。
派遣されたというメッセンジャー『N』は集まったあなた達へと話を始める。
それは死亡した男性を"殺した犯人"を突き止めてもらいたい、という"依頼"だった。
夜明けの時代5、次元旅団卓
【黒ノ死ニ花】
『―"殺人剣、黒の型”。七の秘剣―』
■ 登場NPC
メッセンジャー『N』 (ヴィルト商会メッセンジャー)
マイ (ヴィルト商会関係者)
エミリー・リトルハーロウ (ヴィルト商会関係者)
■ 開催日時
12月5日(木) 21時~開始、4時間以内にエンディング予定
■ 募集人数
4~5人
■ システム
シティアドベンチャー + クライマックス 休憩は時間的に可能であれば。
■ GMより
【黒のギルド】関連卓になります。
ミドルは街中で情報収集したり探索したり。姿の見えない"犯人"を追ってもらいます。
続き物ですが基本単発単発の依頼になりますので、前話を知らなくても問題はありません。