@chi_ma_cho
縁壱さんの子どもが、父親と同じく双子だった、ということはあり得ないだろうか。
妻の”うた”さんと共に殺された子供の他に、もう一人生きたまま鬼に連れ去られた子どもがいた、とは考えられないだろうか。
そしてその子が、当時すでに無惨と袂を分かちたがっていた珠世さんによって、無惨の知らない所で密かに育てられたのだとしたら。
そしてその子が、後に住吉さんの娘のすみれちゃんと結婚して、竈門家に縁壱さんの遺伝子が加わることになったのだとしたら。
”うた”さんの瞳が、色はともかく、あまりにも炭治郎の瞳と酷似しているので、そんな埒もないことを思い浮かべてみた。
”うた”さんの名前が、” ”くくりで語られていたのも、何か意味があるのかもしれない。
そんなことすら勘ぐってしまう、今回のお話だった。
静かに抑揚なく語る縁壱さんの過去が、あまりに悲しいから、希望を手繰り寄せたくなるのかもしれない。
縁壱さんの、深い深い静かな怒りが、ラストのコマに込められている。
縁壱さんに「弔ってやれ」と言ってくれた剣士は、煉獄さんのご先祖のようだ。
きっと杏寿郎さんのように、静かに優しく、はっきりと諭してくれたのではないかと思う。
縁壱さんは人の心の機微に疎くて、最期まで兄の心情を解らなかったようだが、それでも幼い頃の巌勝さんは、間違いなく縁壱さんのことを好きだったように思う。
そうとしか思えない、優しい笑顔だった。
生涯、好きだったのだろう。
妻や子の命だけでなく、この兄までも鬼に盗られることになるのを、無惨と出会ったばかりの頃の縁壱さんは、まだ知らない。
もしかしたら、この闘いで無惨が深手を負ったことで、珠世さんは無惨の元を去る余裕を得たのかもしれない。
後に彼女が愈史郎さんを鬼に加え、それが今こうして炭治郎の命をつなぐ希望に繋がっている。