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2019年アニメエピソード10選

@hangetsu2013
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2019-12-28 17:30:47

1.レイトン ミステリー探偵社~カトリーのナゾトキファイル~ #40「ジェラルディン・ロイヤーと最後の客」
2.えんどろ~! #9「秘祭!カルタード祭り~!」
3.盾の勇者の成り上がり #15「ラフタリア」
4.ひとりぼっちの○○生活 #10「はじめて言われたこと」
5.パズドラ #65「まいっちゃうぜユキコ先生!」
6.鬼滅の刃 #19「ヒノカミ」
7.魔王様、リトライ! #11「ユキカゼ、襲来」
8.放課後さいころ倶楽部 #4「ミドリの夢」
9.あひるの空 #6「今しかねえ」
10.ハイスコアガールⅡ #18「ROUND18」
(※番号は放送日順)




1.「ジェラルディン・ロイヤーと最後の客」(『レイトン ミステリー探偵社~カトリーのナゾトキファイル~』#40)

「店の中を見て。いろんな客がいるでしょ? この客の職業を身なりや行動から推理して言い当てるの」

 ゲリラ推理というものをご存知でしょうか? 探偵役が出会い頭に相手の職業などを推測するパフォーマンスのことを、青崎有吾という推理作家がこのように命名しています。本エピソードは、カトリーさんがライバルのジェラルディンさんとカフェの中でゲリラ推理対決をするという、シリーズの中では定型を外れた異色作で、ミステリ界隈を眺めてみても例を見ないありそうでなかったアイデアだと言えます。
 勝負の中で、足打ちパスタ職人や窓際族のサラリーマンといった解答が出てきてとても面白いのですが、カトリーさんはその日の運勢がとてつもなく悪く、探偵役としては二番手扱いだったジェラルディンさん相手に互角の戦いが続きます。そしてサブタイトルにもある「最後の客」が現れると、なかなかに意外な真相が視聴者とカトリーさんを打ちのめし、総合的にジェラルディンさんが勝利するという、ジェラカト的に非常に美味しい結末に。
 推理はあまり妥当でないものが多いとはいえ、ミステリとしての趣向は秀逸で、ジェラルディンさんの可憐さ、カトリーさんがしてやられる愉快さなども忘れがたい一篇です。



2.「秘祭!カルタード祭り~!」(『えんどろ~!』#9)

「自分はマニアとしてカルタードにリスペクトがあり、それを生産するタルカ村、そしてカルタード祭りにもリスペクトがあるっす。これがこの村の文化なら、自分たちにこれを止める権利はないっす!」

 メイザ・エンダスト(CV:うるさいですね…)の当番回であり、カルタードの秘密が明かされるかもしれない回でもあるということで、放送前からかなり楽しみにしていたエピソード。メイザ・エンダストの巨尻やら、カルタードの意外な生態やら、見たかったものをしっかり見せてもらえたことに加え、一人のオタクとしてつい泣いてしまった部分があって、そこがさらなる高評価につながった感じです。
 普通に考えてメイザ・エンダストが単独でカルタードの聖地に赴くわけがないんですけど、タルカ村がカルタードに熱心でないユーシャたちをも歓迎しているシーンが、なんとも言えないもやっとした気持ちを抱くマニアの心の内をよく映していて、それがラストに響いてくるのがまたうまいです。
 そして最後、燃えゆくカルタードの山を見つめるメイザ・エンダストが吐く台詞。ここで泣いた。好きなものに熱心な自分よりも、自分の好きなものの方を尊重する選択をしたメイザ・エンダストは、私がそうありたいと願う“真のオタク”そのものだったのです。「でも、やっぱ、もったいないっすね……」というオチまで完璧です。



3.「ラフタリア」(『盾の勇者の成り上がり』#15)

「お嫁さんにしてもらうの」

 私は感極まりやすい体質なのか、アニメを見てすぐ泣いてしまうオタクです。今回の10選でもいくつか泣いた話があるし、本エピソードでも号泣してしまったのですが、そこで流したのは「辛くて泣いた涙」だったんです。キャラクターたちに寄り添って「よかったねぇ……」と声をかけてあげるような明るい涙を流したことは数知れずである一方、「辛い……」「悲しい……」「痛い……」という感情が溶け込んだ暗い涙を流したことってほとんどなかったんですよね。それこそ、小学校低学年くらいの時に『モンスターファーム』のワームの回を見て無性に悲しくなったのが最後かもしれません(あれもどちらかというと感動系だったような気がしますが、記憶があやふやです)。
 ラフタリアちゃんがかつて囚われていた地下牢にて郷里の友人と再会する場面を通して、過去の掘り下げとその超克を描く回。息も絶え絶えな生き残りとの再会を果たし、一旦はわずかな希望を抱かせた分、ラフタリアちゃんが最も親しかったリファナちゃんという女の子と再会するシーンの悲哀が極限にまで達しています。彼女は白骨化していました。欠けた月、木の葉で遮られる月といった比喩がお涙頂戴的な野暮さとは無縁の美しさになっていて、心の底から悲しみが湧いてくるままに任せてしまったのをよく覚えています。
 リファナちゃんが最期の瞬間まで握っていた旗、第2話のお子様ランチの旗は、この後ラフタリアちゃんの故郷に燦然とはためくのです。



4.「はじめて言われたこと」(『ひとりぼっちの○○生活』#10)

「師匠、ソトカと友達になってください」

 「友達とは、いつの間にかなっているものである」というような台詞が、昔出会った漫画か何かにありました。それを読んでああ確かにそうかもとずっと思ってきた私にとって、そこを覆してくる『ひとりぼっちの○○生活』はかなり革新的な作品でした。
 一里ぼっちは、「友達になってください」「友達になりたい」と言って相手と友達になろうとする女の子です。それ故に、ぼっちの“弟子”であるソトカちゃんは悩みます。「師匠として全部伝えることができたら友達になる」というぼっちの設けたルールに縛られるという形で。それに対する「全部伝わったということがぼっちに伝わればいい」というアンサーを得たソトカちゃんの“ぼっちへの告白”で、私はボロボロに泣きました。「スーパー強つよソトカです!」「弟子をやめにきました」「師匠は強いからです」「忍者より友達になりたいと思いました」「ソトカは忍者よりもっと師匠のことが大好きです」――“師匠は強い。それは弟子が強つよになるほどの強さで、だから弟子としてもう教わることはない”、“弟子入りするほどに好きだった忍者、そんな忍者よりも師匠のことを好きになってしまった”という二つの論理によって、弟子から友達になりたい想いを伝える。それはぼっちにとってまさに、「正気失ってしまうほどのだいじな言葉」だったのだと思います。



5.「まいっちゃうぜユキコ先生!」(『パズドラ』#65)

「信じられない。ユキコ先生が“エンドレスサドンデスユキコ”だなんて……」

 あまり熱心に見ている作品ではないのですが、このギャグ回の価値と卯月さくら(CV:井上ほの花)の可愛さは真実だと思っています。
 パズドラを始めたユキコ先生(CV:藤井ゆきよ)が、いつものゆるい雰囲気からは想像もできない意外な一面を見せるというのがこの回。それというのが、自分が勝つまで永遠に勝負を挑んでくるわ、そのくせゲームは超がつくほど下手だわ、わざと負けるとそれを察して怒り狂うわ、という厄介な変貌ぶり。要は、藤井ゆきよがめっちゃドスの利いた声で暴言を吐きまくります。“エンドレスサドンデスユキコ”の犠牲になった人たちが肌を青くして倒れ込んでいく惨状は、まさに人災といった様相を呈していてとても笑えます。
 「さくらのパティシエコーナー」という宇宙一好きな謎コーナーがジングル的に挟まれたりもして、井上ほの花ファンもニッコリ。たくさんの笑顔を生んでくれた回です。



6.「ヒノカミ」(『鬼滅の刃』#19)

「血鬼術……爆血!!」

 話数単位アニメ10選で上位に入ってくることが予想される、『この音とまれ!』や『炎炎ノ消防隊』などは自分の中でも候補としてあったんですけど、わざわざ私が選ぶ必要があるのかなというのがあって、今回は選外にしました。それでもこの「ヒノカミ」は、ufotableのノウハウが150%発揮されている『鬼滅の刃』という作品の中にあっても極めつけといった回で、ufotableの水描写を追ってきた自分としては絶対に入れなければならないエピソードでした。
 炭治郎は走馬灯の中の父の姿を見てヒノカミ神楽に、禰豆子はイメージの母から励ましを受けて血鬼術に目覚めるという、非常にカタルシスのある展開、そしてそれらを表現するアニメーションの力は言うまでもありませんが、炭治郎の覚醒→禰豆子の覚醒という段階の踏み方になされている工夫、ここがかなり気に入っています。バックで流れ続ける「竈門炭治郎のうた」が、 “階段”ではなく“スロープ”として両者をシームレスに接続している。この部分が鑑賞していてめちゃくちゃ気持ちいい。
 鬼頭明里さんのファンとしては、「鬼頭明里さんが喋る回」という意味でも評価の高い回です。



7.「ユキカゼ、襲来」(『魔王様、リトライ!』#11)

「夢からは覚めても、お尻の熱さがまだ冷めない……!」

 2019年に放送されたアニメの次回予告で一番テンションが上がった瞬間はおそらく、「ユキカゼ、襲来」という文字列が目に飛びこんできた時です。「ユキカゼが、襲い来る」というたったこれだけの情報量で気分を爆発させたのは、ひとえにこの作品の“力”だと思います。話が進まない、信じられないレベルで全体的にチープ、そもそも話の内容がわからない、といった負の要素にも関わらず、“おもしろい”という結果だけを生みだす力です。
 本エピソードの3分の2を占める、魔王様がユキミカン(ユキカゼ+ミカン)から情報を得る酒場パートで、ユキカゼくんが“おじさま”に仕掛ける言葉・アクションのすべてがとにかく楽しい。なんでも卑猥な話題につなげる小学生みたいなキャラ付けが、徳井青空さんの色っぽい芝居に乗せてお送りされる時間は、視聴者を裏切らない“おもしろさ”に満ちたものだったと思います。
 前回の予告において、視聴者と作品の間で“おもしろさ”が約束された。その約束をしっかり守ってくれた『魔王様、リトライ!』は、心から信頼できる私の親友です。



8.「ミドリの夢」(『放課後さいころ倶楽部』#4)

「わたしはゲームを作りたい。ボードゲーム作家になることが、わたしの夢です」

 『放課後さいころ倶楽部』は、知らない世界に触れることで自分の中の価値観が更新される喜びを味わえるアニメだと思います。第1話で綾ちゃんに出会った美姫ちゃんのように、私もこの回で翠ちゃんに知らない世界を教えてもらいました。
 それまでの自分にとって、ゲーム、特にトランプやウノのようなゲームは、山や川があるようにただそこにあるものでしかなく、誰かが作ったものであるなんて考えたこともありませんでした。そこに「ゲームは作家の作品である」という見方が提示されて、まさに目から鱗が落ちるような体験をしたのです。商品であるゲームには、それを発明する人がいて、その発明者が個人として評価・尊重されるという世界がすごく素敵に思えて、その瞬間から私にとってのゲームは自然物から人の営みの中にある物になりました。そして、本よりも深い歴史を持ち、人の営みを成してきたボードゲームを、翠ちゃんが自身の手で作っていくということの輝き、みんなを笑顔にするボードゲーム作家というあり方の輝きに眩しさを覚えたんですよね。美しさに対する眩しさと、光度に対する眩しさ。
 あと、翠ちゃんが10回くらい言ってた「せーのっ♪」、10回ともウルトラ可愛くなかった?(本当は6回です)



9.「今しかねえ」(『あひるの空』#6)

「もう、速く走れないや。腕も足もパンパンだ。疲れたな。寝転がって休みたいな。お腹すいた。カレーパン食べたい。それと、牛乳も飲みたい。シャツとパンツも汗でぐちゃぐちゃだ。早く着替えたい。……だけど、もっと、この試合…………続けたい!」

 『あひるの空』は毎週良い……特にVS丸高はどれも良い……けど、1話選ぶなら試合が決着するこの回になっちゃいますね、私は。
 腕の疲労から女子の両手打ちシュートを決めた空くんを見て、円さんの「わたしは絶対に笑わない」という言葉を聞いて、格好悪いことから目をそらしていた千秋くんが満を持してコートに立つ。そして立ったら立ったで天才的なプレイを繰り出してくる。これが“格好いい”じゃなかったら何なんですかね……。エルボーパスとか格好いいに決まってるやん。赤司も絶賛。
 千秋くんの仲間入りがクズ高にも丸高にも火を着け、ラスト30秒の攻防に至った時、空くんが紡ぐモノローグが上の引用です。人はなぜスポーツをするのか。そのスポーツの本質が詰まった素晴らしい台詞だと思います。(別の角度からスポーツの本質を描いた『黒子のバスケ』もここでオススメしておきます……やるなら今しかねえ……)



10.「ROUND18」(『ハイスコアガールⅡ』#18)

「ソ ウ ル エ ッ チ」

 人によって限界化の症状は様々だと思いますが、私の場合は、動悸、息切れ、過呼吸、吐き気といった形で表れるようです。ということを最近知りました。そう、このエピソードで私は、人生で初めて、限界化をしてしまったのです。
 「日高小春がお色気でシンプルにデレデレ」(出典:『まちカドまぞく』5巻)なファミレスのシーンで、息が激しくなり、喉の奥底からひたすらえずくということを繰り返し、これが“限界化”か……と察した時には、日高小春が早朝の渋谷で矢口春雄の足を踏んづけて「めちゃくちゃに襲ってた!」だのと泣き喚いていて、それを大野が黙って見つめていた。「アンノウン・ワールドマップ」を聞きながら軽いパニックになったチーム日高の構成員はきっと多いと思います。
 本当は、あの素晴らしき最終回とか、大野のかわいさが炸裂したり日高小春が真っ当に魅力を発しているあの回やこの回を選ぶべきかなとは思ったんですけど、限界化童貞を捧げたチーム日高としては、この選択が正解かなと思います。ビッグガンガンも買いました。


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