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いちじかんと空想世界

全体公開 1582文字
2020-01-12 16:09:31

田町ケイと田町メグはお互いがわかる。

「この漢字しってる!ケイ、って読むんでしょう?」
となりで友達がさけんでいたのを覚えている。
その子は、それからぼくのことをずっとケイってよんでた。ぼくは直したんだけど、でも、なんだかいつのまにかあだ名みたいになってた。ぼくもなんだかぼくの名前があるのがうれしくて、ケイってよんで、ってみんなに言ってた。先生や大人は田町くんってよぶけど、それはぼくらのみょーじ?だから。

ぼくのクレヨンはメグ兄のジャラジャラとめぐみのふくの下にある。じつは、へやにはぼくの物がいっぱいある。おたからはいろんなところにかくしてあるのだぁー。
先生にばれないようにするのは、とくい!
ぼくのじゆうちょうは、たなのうらにある。とりだしたら、ほこりがまってごっほんごっほん。
そういえば、みんないないから、そうじできないんだ。んー。メグ兄はきたないほうがおちつくって言うし、めぐみはねてるし。
ぼくだけだと、つかっちゃだめなもの多いからなぁー。
じゆうちょうをひらいたら、このまえかいたぼくのともだちと、ひみつきちが出てきた。あ、はねがたりない。
クレヨンは、んー。みどりにしよう。
……あ、ちがう。この色じゃない。このばしょでもない。
かきたす。かきたす。かきたす。
なんだかいろがあふれそうになって、くろをてにとってぬりつぶした。ぼくのおれんじと、あかと、むらさきがのこって。
ひみつきち、もういっかいかきなおそ。
メグ兄がはなしかけてくる。
「よっ」
となりにいるメグ兄。メグ兄は、だれもいないとき、たまにかえってくる。ぼくはメグ兄といっしょにルールをきめて、めぐみをまもることにしている。
だから、おにいさん、なんだけど、かえってこないからなかよくもできない。
「メグにー。」
「実はな」
「うん」
「3つ入りプリン、買ってきた。」
「え?ぷりん!たべていいの?」
「そーゆーこと。」
「やったあ!」
ぼくはれいぞうこをあける。ほんとだ!ぷりんだ!でもこれ、めぐみのすきなトロトロじゃないよ?
「安売りがそっちだったからいんだよ。」
「そっか!」
ぼくのぶんをとりだして、スプーンですくって、ひとくち!
おいしい!!!!やった!!!しあわせ!!!
「えへへっ。」
スプーンですくったときに光ったプリン。あまいプリン。しあわせな、プリン!ぼくがいるときはごはんをあんまり食べられないから、おなかはすかないけどたいくつなんだー。おいしいものは、かんたんにぼくらをニコニコさせてくれるから、だいすき!
「プリンをのっけてスプーンをゆらすと、プルプルする!だからプリンなのかな。」
「そんな単純かぁ?」
「ぼくもプルプルするからかなぁ?」
「よくわかんね。」
メグ兄はなんか、ごろごろしてる。ぼくのほうを見たときはわらうけど、なんかつまんなそう。
「つまんない?」
ぼくがきいたら、メグ兄はこっちむいた。
「いや、ケイはそれでいい。こっちが疲れてんだよ。……寝よっかな。」
「そっかぁ」
ぼくもおふとんにいく、と、まわりにあるマスコットがなんだかうもれちゃっていた。これだとめぐみが元気になれないよ。
ならべて、ねてるひとのまわりをかこう。
「バリケード?」
「うん!まえ、ともだちがいってた。」
「そっ」
「メグ兄もまもってくれるよ。」
……いらねーよ、オレ強いから」
「えへへへ!」
あひるさん、くまさん、おさかなさんをならべると、どこからでもまもれるつよいおしろができた。ぼくもなんだかみんなとなかよくしたくて、おふとんにはいる。
……もういい?」
「うん。ぼくも、みんなとねるー」
「そ、じゃ、おやすみ。」
「おやすみなさーい!」
メグ兄に教えてもらったリモコンをおすと、へやのでんきがきえて、
ぼくらはひとつになって、おふとんがあったかくて、いつのまにか、ねむってた。


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