X以外のSNSでの投稿にはPrivatter+がおすすめです

もうひとつの未来2(没文)

全体公開 6844文字
2020-01-17 18:39:05

La fine del mondo、Eden、l'uccello di fuocoの受肉後の没話(初期設定とも言う)。エツエツ展開。これの初めてのエチーな話しは書くかも。

Posted by @acbh_dmc4

『聞いているのかマルチェッロ!全く、お前だって他人事な話ではないだろう。そもそもドメニコにもう手を出しているのではあるまいな?まだほんの子供なんだぞ!わかっているのか?』
「あー、はいはい!手は出していませんよ。そもそも出せるわけないでしょう。年端もいかない子供に」

延々とのろけ話を聞かされてうんざりした返事を返す。
どうしてかは分からないが、難を逃れた電子上の俺と年下のエツィオは高頻度で俺やドメニコの電子機器に干渉して話をすることが出来るようになっていた。
彼らの話によれば、俺たちが外の世界に出るために干渉していたアサシンが、電子の世界でのみ存在できるエツィオとの別れを惜しんだ結果、なんとか持ち出せないかと危険を承知で二人を自身の端末に退避させる事に成功したらしい。
いくつかサポートしていたとはいえ、本当に優秀なアサシンだ。

『まさかキスもしていないとは言わないよな?』
「朝晩と出かけるときの軽いキス位ならしてるが、まあ家族の域は出ないものだな
『何をちんたらしているんだ?それで俺が満足するとでも?』
「手を出すなと言ったり出せと言ったり、なんなんだ相手が幼い身体だという事もあるが、ドメニコも思う所があるのだろう。せがまれれば対応しなくもないが、今はお互いにこれで良しとしている」

画面の男の顔は一見無表情だが、目を伏せてなにやら思案しているようだ。
以前はこの男でもあった俺は、大体何を考えているのかは分かっているつもりだ。
そもそも俺に対して滅茶苦茶な言いがかりをつけてくるのは、自分の恋人である俺の元であるエツィオへの意趣返しの意味が強い。
どうも数日の間、ひたすら愛を育んでいたようで、もう止めろと拒否しても限界に挑戦したいだとかなんとか言って止めなかったらしい。
確かに電子の世界の俺はある意味自分相手に容赦をしない傾向にあったし、好奇心旺盛に何でも試してみたい性格だったから、今回の強行となったのであろう。
そんな理不尽に付き合わされたエツィオはたまったものじゃないとそちらの俺と喧嘩をして、朝からずっと俺に説教をしていると言うわけだ。

相変わらずエツィオに対して理不尽をやらかす電子の俺が、ドメニコに同じようなことをしていないか心配したのかもしれない。
俺がちゃんとドメニコを大切に思い、彼の気持ちを汲んでいるのを確かめて満足したようだ。

『しかし、分かっていると思うが、手を出せないからと言って外で済ませようとするなよ?
俺は嫉妬深い。よそで遊ばれたら腹が立つし、なんなら成長したらドメニコだって外で発散しだすかもしれない』
………

ドメニコの健やかな成長を見守る中で、家族の情が強くなっている感は否めない。
そもそも電子の世界で二人で生活していた頃も、別に肉体的にどうなろうと思ったことはなかった。
相手を愛しく思いはしたが、それは己が生み出した家族との情多少はそれよりも深い執着はあったように思うが、彼を穢すような事は思いつきもしなかった。
生きる術を探すのに必死で考えようとしなかっただけかもしれないがそもそも彼に対するやましい想いを自覚したのは、いつの間にか恋人同士となって仕事中のパソコン画面に出現した彼らのイチャつきを見せつけられてからだ。
もの言いたげに揺れるドメニコの視線がどんな思いを含んでいるのかも、気づいたのはそれからだ。

「あの子がある程度成長して、それでも俺を求めるというのならそれまでは慎ましく生活するよ。
そもそも多少は予習していたとはいえ、この世界で生きるのに必死だ遊んでいる暇などない」
『俺は意外と一途なんだ。心配する事はないさ』
「だと良いけどな」

見計らったように、喧嘩の原因である俺の元である男が顔を出した。
ご機嫌を窺うようにそろりとエツィオに近寄り、白けた顔をしてそっぽを向くつれない恋人の腕を取る。
気まずげに俺に目配せしてから短く謝罪をすると、二人とも画面から消えて先ほどまで処理していた仕事が完璧に終えた状態で目の前に現れた。
俺の時間を取った詫びに裏で処理を進めてくれていたのだろう。
まったく、この中にいる限り彼らは本当に万能なのだ。

緩くため息を吐いて、一通りエツィオがやってくれただろう仕事の処理を確認してから、俺は仕事部屋を出た。

「マルチェッロ!もう仕事終わったのか?」
「ああ。ここ一週間分の仕事が全部片付いたから暫くは休日だ」
「へぇ。メモリの外に出ても随分優秀な事だ」
「いいや、聞いてくれ。朝から今の今までずっとエツィオにのろけ話をされていたんだ」

事の陳松を包み隠さず話して聞かせると、ドメニコが非常に気の毒そうな顔になった。
話しながら入れた紅茶と甘いパンケーキで昼食にし、隣でソファに足を投げ出してプラプラと遊ばせるドメニコの頭を撫でる。
なんといっても天使のように可愛らしい見た目のドメニコは俺の大事な癒しだ。
そのふっくらとした頬をつつきたい衝動を我慢しつつ(絶対に拗ねるだろうし)、エツィオに釘を刺されたことを思い出した。

「ドメニコ、お前は体が成長したら、俺と恋人関係になりたいか?」
「な、なんだよ急に
「エツィオに言われたんだ。もしお前とそういう関係となるなら、よそ見をするなと」

ドメニコが顔を真っ赤にして、その大きな目が零れそうになるくらい見開かれた。
そんな姿も可愛いと思わず脂下がった顔で笑うと、揶揄われたと勘違いしたドメニコが俺の右腕をポカスカと殴って抗議した。

「揶揄ったわけじゃない。ただ、お前が望むなら俺はちゃんと待っていようと、そう思っているんだ」
そんなの、アンタの気持ちはどうなんだよ?俺を、愛しているのか?」

不安そうに瞳を揺らして、顔を俯ける。
そんな顔をされると、とことん甘やかしてやりたくなる。

「勿論愛している。俺にはお前だけだ。お前が全てだ」
「でも、アンタは俺に対して家族みたいに思ってる。俺だってそれくらいわかる」
「まぁ、今はその気持ちが強いけど。お前の姿は幼いし、欲望の対象にするにはアブノーマルすぎる」
「あの世界の中でさえ、アンタは俺をそういう対象としてみてなかったろ」
「その世界の二人を見てそんなことを言うのか?」

いつの間にか俺たちの目の前の画面に現れた嘗ての己達が仲睦まじく、幸せそうに寄り添っている姿を指摘する。
しかしドメニコはそれでも切なさに顔を曇らせて顔を伏せたまま、じっと自分の爪先を見つめていた。
彼の視線を引こうと膝間づいて顔を覗き込む。
目を合わせないように不意と逸らされる顔を見つめて、愛しさに心が震える。
根競べをするように、そうして何も言わずドメニコを見つめ続ければ、徐々に気まずくなってきたドメニコがそろりと
俺を見つめた。

「いや、なんだよその目は。だから嫌なんだ!どう考えても家族を弟を見る目じゃないか!」
「いやー、だって可愛い過ぎるし
「ばかっ!!」

ペチンと頬を叩かれて足音荒く部屋を出ていく。
幼い小さな掌でも、全力で繰り出されたビンタはとても痛い。
それ以上に彼の手と心を傷つけてしまったと思い、慌ててもう一度後を追った。
軽くノックをしてドメニコの部屋へと入る。ドメニコは部屋のベッドにうつ伏せになって枕に顔を埋めていた。
ベッドの端に腰掛けて、ドメニコを見下ろす。

「お前が年頃の体になって、他の女の子を追いかけてたら嫌だなと感じるのだから、十分恋愛感情になると思うんだけど」
「年頃の体って幾つだよ」
「うーん16歳くらい?」
「まだ10年もある!」
「それまではお互い清いままでいるのか確かに長いなぁ」
「さっさと成長できないのか!」
「流石にホルモンバランスとか崩して体を壊したら嫌だし。良いじゃないか。ちゃんと待つよ」

上目遣いにもどかしそうに見つめられて、思わずドキリと鼓動が撥ねる。
幼い子供が浮かべるには艶のある美しい表情だった。どことなく幼いドメニコにやましい感情を向けてしまった己に自己嫌悪する。
しかしここが正念場だ。不安を覚えて縋るように見つめるこの子から目をそらしては駄目だ。
そうして見つめ合っていれば、そろりと小さな手が、先ほど強く叩かれた頬に伸びた。
少しだけ赤くなっているだろう頬を小さな手が優しく撫でる。すまなそうに目が伏せられ、思わず心臓がぎゅうと締め付けられた。

あまり、アブナイ趣味には目覚めたくないんだが……お前だけに目覚めるのならあり、かな?」

不思議そうな顔で俺を見つめる。
彼の顔の横に片腕を着いて見下ろすと、途端に頬を染めた。

「キス、していいか?」

ドメニコが目を真ん丸にして俺を見つめる。だが、直ぐ何事か考えを改めたようで、期待をしていないというように諦めた顔をしてため息交じりに許可をした。
そっと小さな体を抱き寄せて、ぷっくりとして色づいた可愛らしい唇に己のそれを重ねる。
ちゅっちゅとリップ音を響かせて、何度も啄む様に彼に口づける。
明らかに家族のそれではない口づけに、驚いたドメニコが何かを訴える様に俺の服の袖を引くが、薄眼で彼の真っ赤になった頬と、少しだけ潤んだ瞳を見てしまっては堪らず彼の体を拘束し、もっとと求めてしまった。
細くて折れそうな腰を抱き、俺の膝の上に座らせて彼の髪を引くように上向かせ、開いた口に舌を忍び込ませる。
ぬるりと互いの舌を絡ませて唾液を送り合い、飲み込み切れなかったそれが淫靡に小さな唇を濡らして滴り落ちる。
酸欠からか耳まで真っ赤にして荒い吐息を吐く、およそ幼い見た目に不相応な淫らな表情に、思わず芯から煽られる。
だが流石にこれ以上はまずかろうと、唇を濡らす唾液をべろりと舌で舐めとってやった。
滑らかなマシュマロのような白くて柔らかい頬を、戯れに甘噛みする。

「な、にかんがえてるんだ……
すまない、煽られたお前があんな顔をするから年頃になるまでは待とうと思ってたけど自信が無くなって来たな」

信じられないといった顔で俺を凝視するドメニコに、冗談だ、とうそをついて見せる。


冗談じゃなくても良いけどお、俺だけにしろよ!ペドに目覚めるとかそういうのは無しだぞ!」
「流石にない。俺はどちらかと言えば年上の女性が好きだし。より取り見取りなのにお前を選んだんだから」
「絶対だぞ!浮気とか許さないからな!」

ぎゅうと俺の体に抱き着いて、赤い顔を綻ばせて満足そうに吐息をつく。これ以上煽り立てるのは止めて頂きたいが、本人自覚があってのことではないだろう。
そして先ほどの口づけで、彼の不安は払拭されたようだ。嬉しそうに顔を綻ばせ、蕩けるような幸せそうな視線が寄越される。

「お前が愛しくて仕方ないよ。早く育ってもらわなきゃな」
「そうだな



*****


*****



『聞いたぞ。ドメニコに手を出したんだってなこのペドフィリアがっ』
……なんだよ、また導師と喧嘩でもしたのか?」

勝手に立ち上げられた端末の画面からエツィオが元気に罵ってくる。
ここ最近は天使のようなドメニコと濃厚なキスだけはし合うようになっていたので、昨日も一頻り唇を堪能してから眠りについた。
俺の横でお行儀よく眠りについているドメニコを起こさぬようにベッドから抜け出し、ため息交じりに作業机に座ってヘッドセットをつけた。

『俺は純粋にドン引きしているだけだ。このペド野郎』
「そうか、また導師が要らん事したのか」
『いやいや、今回私は関係ないからな!』

エツィオを後ろから抱きしめる様にして導師が現れる。
自分たちは好き放題ラブラブやってんだから、こっちだって少しくらい似たような事したっていいじゃないか。両思いなのだし。
うんざりとした顔で画面の二人を見やる。

「ドメニコから聞いたのか?」
『ああ、とても幸せそうに微笑んでいたが、少々早すぎるのじゃないかなまぁ、出来なくはないとはいえ、あんな小さな体では負担が酷いだろう?流石に労わってやらんと
「待て。俺はドメニコにキスしかしてないのに何故負担とかそういう話になるんだ?!」
『『何故って、ヤったんだろ?』』
「ヤッてないっ!!」

思わず大きな声を出してしまい、ドメニコが視界の端でガバリと体を起こして辺りをキョロキョロ見回した。
そして俺の方を見て安堵の息を吐き、次いで画面を見て目を丸くする。

「ドメニコ、彼らになんて言ったんだ?俺とお前が、肉体的に一線を越えたと勘違いしている!」
「あー勝手に超えてやろうと思ってたのにバラすなよ!」
「お、おい?勝手に超えるとはどういうことだ?」
「いや、大した事じゃない。朝に一発咥えてやろうと思ってただけだ」
「お前、最近一緒に寝たがると思ったらそんなこと考えてたのかっ!!」
「アンタ、無駄に早起きなんだもん。もうちょっとゆっくり寝てろよ。そしたら俺が両方起こしてやるんだから」
「今日から絶対自分の部屋で寝なさい!」

両手で頭を抱えて項垂れる。
俺自身既に汚れ仕事に手を染めてはいるから今更犯罪だなんだという気はないが、そーいう面で法に触れるような犯罪者にはなりたくない。

「ドメニコ?俺は、お前との初めては大切にしたいんだ。時期とかムードとか勿論負担だってかけたくないから入念に準備をして愛し合いたい。なし崩しでしたくないんだ。焦る気持ちは分かるが、不安だったのならちゃんと話し合おう」

ドメニコは上目遣いで俺の顔を伺うように見つめると、仄かに頬を染めてこくりと頷いた。
そして俺は部屋にある端末の電源ケーブルを引っこ抜くと、ドメニコに向き合い、額に目覚めのキスを落としてからもう一度目線を合わせた。

「まだ不安か?」
「キスしている時は満たされるし、不安じゃなくなる。でも、普通だったら高ぶる体が何ともないと、アンタに飽きられるんじゃないかって不安になる」
「絶対に飽きもしないし、お前を大切にしたいからいくらでも待つさ。何度も言うが、焦る必要なんてない」

それでも不安に揺れる目が俺を縋るように見上げてくる。
どうしようもなく愛しくて可愛くて仕方ない。こんな思いを、尽きることなど考えられないほどの愛しさを伝えられたら
いいのにともどかしく思う。
キスしている間は不安ではないというなら、いつでもいつまでも口づけ合おうと、ドメニコの柔らかな頬に手を滑らせ、
可愛らしい小さな唇に吸い寄せられるように近づいた。

「ぐぅ

唇が触れる直前で元気よくドメニコのお腹が返事をした。
途端にドメニコは首まで真っ赤にして、手元にあった枕を俺の顔に叩きつけてからベッドを弾丸のような速さで降りて部屋を出て行ってしまった。
バタンと力の限り閉められた扉の音が虚しく響く。
せめて画面の向こう側の二人に一部始終を目撃されなくてよかった。
暫くはへそを曲げるかもしれないが、こんなやり取りも愛しいのだからどうしようもない。
朝起きぬけに無理を強いてしまって申し訳なく思い、早く朝食を作ってやろうとキッチンへと向かう事にした。
朝食を食べた後、機嫌を損ねたあの子をたっぷり甘やかしてイチャついてやろう。

(ドメニコが成長して、そういう事も出来る様になったら)

これだけ愛しい愛しいと底なしに彼を求める心が甘く蕩けてしまうのだから、画面の向こう側の堪え性のない導師のように、彼に無理を強いないよう気をつけようと心に誓った。



おまけ:電子の二人


「何も怒っているからってそんな姿になることないだろうに
「これで俺に手を出したらマルチェッロ含めてアンタも確実にペドだな」
「別に子供が好きという訳ではない。後な、別に私は気後れはせんぞ。愛しい恋人がどんな姿だろうと私は愛することが出来る」

ドメニコと同じように6歳くらいの姿になった天使のように愛らしい(まぁ、私の幼い頃だが)エツィオを膝抱っこする。
エツィオは心底からドン引きした顔をして私を見上げた。少しだけ傷つく。

「お前が好きだ。心から」

そうささめいて逃がさないようにこの両腕に閉じ込める。
満更でもない顔で頬を染め、子供らしい仕種で唇を尖らせる。その様があまりに自然で思わず笑みが零れた。
どうしようもなく愛しくなって、彼の顔中にキスの雨を降らせれば、下降気味だった機嫌が徐々に直っていく。
最期に小さな唇にゆっくり触れるだけのキスを贈ると、ようやく子供が笑顔を見せた。

「本当に、どうしようもない男だな」
「お前だって人の事は言えんだろう?」
「俺はアンタほど突き抜けてない」
「生まれたばかりで好奇心旺盛なのだ、私はまだ1歳にも満たないしな」


投稿にいいねする


© 2026 Privatter All Rights Reserved.